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歩き遍路の記録_26【室戸からの帰路】

2023年5月6日
区切り遍路4日目
今日はもう帰るだけ。
遍路の記録というより旅行記みたいなものです。

朝起きたら天気は曇。
荒天を避けて帰宅の予定を繰り上げたが、案外天候はそれほど崩れなかったのでは…、もったいないことをしたのでは…、という後悔が少しありつつ朝食をいただく。

パンはおかわり出来ます、と言われたのでおかわりした。
美味しいパンだった。

朝食後、昨日、室戸岬の灯台に行くの忘れていたので散歩がてら行ってみることにした。
がしかし、折角の見晴らしもこの曇天で台無しだ。
昨日ならいい天気で撮影できたのに、残念。

さて、帰路につく前に一つ寄り道をしてみた。
室戸ドルフィンセンターである。

室戸ドルフィンセンター

施設内でイルカを飼育しており、餌やり体験や触れ合い、一緒に泳ぐ体験などができる施設だ。

せっかく室戸に来たし特別な体験をしたいと思い、遍路中にこちらに寄る予定を立てていた。
ここには色々なプログラムが用意されていて、その中の「トレーナー体験」というものに参加した。イルカに触ったり、餌を与えたり、実際にサインを出してイルカにジャンプなどの行動を取ってもらえるプログラムである。

このぐらいからポツリポツリと雨が降り出してきて、雨の中、もう一組の小さなお子さん連れの家族と私の2組でプログラムが始まった。

まず、座学でイルカの生態や注意事項の説明を聞き、その後イルカのプールサイドに行き、餌やりなどの体験を受ける。流石にお子様連れとどう見ても遍路の女ひとりだとイルカとの触れ合いはお子様が優先されて「そりゃな…」とは思ったし、それで全然いいんだが、なんかちょっといたたまれなかった。なんか場違いだったかな。
どんなとこでも一人で行ける人間だけど流石にここは一人で来るとこじゃねえな…と思った。

こんな思考になるのは雨が降ってるのがイケない。そうだ天気のせいだ。

しかしイルカさんは大変かわいい。

かわいい

実際に触った感想はツルツルの濡れたゴムだった。

大人しく触らせてくれるクジラ

私が投げた餌を喰らうイルカ

ちなみに手首についてる花の飾りはプログラム参加者の印で私の趣味とかではない

私が指示して立ち泳ぎのままクルクル回るイルカ

私の手しか写ってないけどバイバイしたら胸ビレをバタバタさせてくれるイルカ

写真はないが、私の指示でジャンプしてくれたりもした。
動きが早すぎて全く写真には写せなかったが。

プログラムはあっという間に終わってお開きとなった。
ここは他にウミガメと港湾内の飼育場があるだけでプログラムが終わったあとは特に見るものもなく、長居する場所ではないので早々に施設から引き上げた。

防波堤の内側にある生け簀

雨もしっかり降り出してきた。
いよいよ帰路につく。

室戸から大阪に帰るには、来た道を逆行し徳島方面を通る高速バスに乗るか、路線バスで遍路上を進んで奈半利に出て、鉄道で高知市方面に行って特急南風に乗り換え岡山に行き、新幹線で新大阪まで行くか、のどちらか。(ちなみの安芸からの高速バスも有るが夜行なので却下)

高知方面のルートは乗り換えも多いし大変。
徳島に戻るバスのほうが楽。
しかし昼の3時までバスがない。便が1本しかない。
なので高知方面に向かうことにした。
次、遍路を再開するときに室戸まで戻ってくるか、途中の奈半利から再開するかわからないし、全く通っていない空白地帯を作るのは避けたかったのもあった。

バス停でバスを待つが雨が降っていて、雨宿りするところがなく近辺をウロウロすることにした。

室戸岬港

土佐日記の作者、紀貫之の石碑

土佐日記って土佐で書かれたんだなあなどと当たり前のことに気付く。
(アホ丸出し)

しばらくしてバスの営業所があることが分かり、そこまで歩いて待合室にてバスを待った。その間もしとしとと雨が降っている。

(案外この程度の雨なら歩けたなあ)と思っていた。
しばらく営業所で時間を潰したあと、やってきたバスに乗り込んだ。

ここから奈半利までは約1時間ほど。
海沿いの国道を走っているとだんだん雨脚が酷くなってきた。まさにバケツを引っくり返したような雨になってしまった。

(やっぱり切り上げて正解だったわ…)と思った。
実際、他の歩き遍路がバスに乗り込んできたりもしたので、そうとうな雨だった。そんななかバスは水たまりを弾き飛ばしながら雨の中を進んでいく。

それでも歩き遍路が2、3人この酷い雨の中歩いているのを、バスの中から見た。

すごい…と思ったし、負けた…とも思った。
別に遍路は勝ち負けじゃないけど。
でもやっぱり負けた、と思う。

今度、雨が降ったらちゃんと歩いてみよう。

っていうか歩いてる間は全然歩き遍路を見かけなかったけどバスで移動するとちょくちょく見かけたので、ちゃんと居たのか…と思った。
なるほど同じような速度で移動する点Pから点Qは見えないはずである。

午後1時頃
バスは奈半利駅についた。
このあたりの天気は曇でうーんやっぱり歩けたかなあ…という気持ちがぶり返す。

電車の乗り継ぎには小一時間くらいあったので駅中のレストランでピザを食った。

豚肉とおネギのピザ

午後2時ちょっと前
土佐くろしお鉄道に乗って後免駅まで行く。

ディーゼルカー

後免駅からはJRで岡山へ、雨の影響か南風は20分ほど遅れて岡山駅へ。
岡山駅で駅弁買って、新幹線に乗って新大阪に到着。たしか7時は過ぎてた気がする。帰るだけでもひと仕事だ。

食べるつもりは無かったのになんか美味しそうだったので買ってしまった駅弁

以上で今回の区切り遍路は終了した。

なんか中途半端になってしまって、気分のすっきりしない遍路だった。
でもまあそんなことも有るわな…。
次頑張ろう。

今回はここまで。次は10月に3日間区切り遍路をした記録になります。
2024年のゴールデンウィークが来るまでに書き終えたい。

ほなまた。

まるで歩いたかのように地図載せてますけど実際はバスです。

奈半利から新大阪駅までの地図。
もちろん鉄道です。


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