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歩き遍路の記録_16【宿〜20番鶴林寺〜21番太龍寺】

区切り遍路の2日目

2023年4月9日 区切り遍路2日目
朝食を食べて出発する。
宿にお昼ご飯用におにぎりを用意してもらった(100円くらいだったと思う)。

他のお遍路さん4人と車に同乗し、鶴林寺の登山口まで宿のスタッフさんに送ってもらう。
その中の一人のお遍路さんは何十回と遍路を回っている先達さんだった。
同乗した別の女性は昨夜その方と色々お話をされていたらしく、車中でも親しく話していた。

そんな人がいると知ってたら早々に部屋に引きこもらずお話を聞きたかったなあ。
とは思ったけど車で送迎してもらった数分の間でも十分に人柄の良さが感じられてとても良い経験だった。

その先達さんから明日の平等寺→薬王寺間は海ルートがおすすめと教えてもらう。
最初から海ルートで行く予定だったけどなおさら期待が増した。

ちなみにそのお先達さんは今日は鶴林寺太龍寺平等寺を打ったあとは電車で薬王寺まで行ってバスで室戸まで行ってしまうとおっしゃっていた。
遍路も回数を重ねると移動手段も自由に気の向くまま予定を組めるんだなあと思った。

別に初回でも自由に予定を組んで良いんだけどやっぱり最初は歩きで順番に回りたいという欲が勝つ。
絶対に歩きじゃないと駄目だとまでは思ってないけど、電車バスはやっぱり最終手段だ。

鶴林寺の登山口に到着した。

ここからは先程車で同乗した女性(50代ぐらい?)と別の宿に泊まっていた女性(3・40代ぐらい?)と一緒に歩いたり歩かなかったりしながら山道を行った。
この二人とは薬王寺まで付かず離れずの距離感で歩くことになる。

仮に50代?をAさん、3・40代?をBさんと呼ぶことにする。

AさんがBさんに昨日はどこに泊まったんですか?と聞いたら「さかもと」が予約取れなかったので阿南市でビジネスホテルに止まって今日はタクシーでここまで来たとのこと。

内心(お、お金持ち〜…)と思った。
選ばなければそれほど泊まるとこがないってエリアでもないんだけどな…。
本当に遍路のやり方は人それぞれだな。

鶴林寺・太龍寺の遍路道は焼山寺に次ぐ遍路ころがしという難所でありかつ、平等寺に至る道は昔ながらの遍路道を行く、趣深い道だ。

こういう角度の舗装路足首がしんどい
素敵リバービュー
素敵な石畳(歩く分には凸凹でクソ)

20番札所 鶴林寺

第20番札所 霊鷲山 宝珠院 鶴林寺

8時半頃到着
ここのお寺は鶴を祀っていて狛犬みたいな対の鶴が置いてある。これは狛鶴っていうこといいんだろうか。

ここの御朱印は鶴の形をしていて、39番延光寺の亀の御朱印とセットで白衣に判を押してもらうのがお遍路流のオシャンな白衣だ。(知らんけど)
私も白衣の右肩の部分に鶴を押してもらった。
汗かいてうっすら湿ってる白衣に押してもらうのは少し恥ずかしかったけど。
39番で亀の御朱印押しててもらうの楽しみだな。

21番太龍寺へ向かう。
太龍寺へは車道を行ってロープウェイに乗るルートもあるけど、山道を行くルートを選んだ。
ロープウェイ景色が良いらしいんで乗りたかったけど山道行きたいし。


太龍寺までの道は、焼山寺に次ぐ遍路ころがしというくらいなので、そこそこしんどかったような気がするけどあれと比べるとそこまでしんどくなかったと思う。

あとでまた山登のに一旦下る(嫌い)

ただ一度鶴林寺から下って再度登るんだけど、そこそこ急で下り坂でBさんが「あ〜ころがされた、ころがされた」ってぼそっと言ったのが面白かった。

山道をエッサホイサと登って(表現が古い)太龍寺の山門に着いた。

やれやれと思ったら山門から本堂までの道が、舗装されていながらかなり急坂で、何故か山道よりキツかった。
足首の角度が辛い。私は足首カチカチマンなんだがアキレス腱が伸びて辛い。
最後の最後にへんな難所を設定するな…。と思いながら太龍寺に着いた。

21番札所 太龍寺

第21番札所 舎心山 常住院 太龍寺

11時半頃
ペットボトルに入れた水を飲む。
買ってから3時間ほど経ってて、ぬるくなっていると思ったのになぜか冷たくて不思議に思ったが、よくよく考えたら山の上にいるので気温が低く水が冷たいままだった。

太龍寺は境内も広く平地では散った桜もまだ咲いていて、とても雰囲気の良いお寺だった。
本堂太師堂の参拝と納経を済ませ、宿で用意してもらったおにぎりと昨日のいちごで昼ご飯とした。

ベンチでお昼を取っていると外国人の団体旅行者とかちあった。

直接聞いたわけではないが、なんでも台湾から来た団体で八十八ヶ所をすべて回るツアーなんだそう。
バス移動がメインだけど要所要所で遍路道を楽しむため、トレッキングもするツアーなんだと。
又聞きなので本当にそういうツアーだったのかは分からないが、登山ウェアを着てトレッキングポールを持っていたので歩くつもりではいるらしい。

それを聞いたとき(お、お金持ち〜〜〜〜〜)と思った。
贅沢な楽しみ方だと思う。
たしか車の遍路でも10日ほどかかるはずだし、それに加えてトレッキングするってことは2週間ぐらいかけて旅するんだろうか。
海外に2週間とか羨ましすぎる。お金もそうだし、仕事をそこまで休める自由があるってことだろうし。
私もそんなお金持ちになりたい。

団体さんが移動したので私もそろそろ行くかとその集団についていった。
歩くんだったらその集団について行ったら間違いないだろうと思ったんだがこれが失敗だった。

集団は山門の方へ行った。
あれ?そっち?と思ったが、まあついていけばいいだろうと何も考えずに一緒にそのまま進んでいった。

そうしていると集団は「かも道」の方へ進んでいった。
あれ?かも道行くんか…じゃあ私と違ったんだなあと思った。
私が行く道は「いわや道」で別の道である。
集団とは分かれてそのまま駐車場の方へ進んでいった。下り坂をぐんぐん歩く。
こっちに行けばいわや道へ行けると思っていたのだが駐車場に来てやっぱり道を間違っていることに気づく。
ここからではどうやってもいわや道へは行けない。

ちなみにこの駐車場からの道でも、車道を歩く遍路道であり間違ってはいなんだけど、私はどうしてもいわや道を歩きたかったのだ。

だって古い道の方が楽しいんだもん。

駐車場にあった湧き水

駐車場から山門までは1km。
しかも急な坂を下ってきたので引き返すとなるとかなりの時間ロスになる。

しかもあの山門から本堂までのクソみたいな舗装坂道をもう一度登るのかと思うとげっそりした。
が、いわや道を諦める気にはなれなかった。
もと来た道を急いで引き返す。
昨晩の予約ミスの件も重なって気分はめちゃくちゃ悪いが全部自分のせいなので自業自得だ。
誰もいないのを良いことに「クソがああ💢💢💢」と言いながら坂道を登っていった。

本日はここまで。
ほなまた。

上の地図はだいたいの位置関係を確認するために貼ってます。
グーグルマップにない山道を歩いているのでこの通りには歩いていません。

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