文系脳の数学教員Fujiさん

10年目の数学教員(32才)です。 教員をしながら続けてきた読書録が数千冊にもなりまし…

文系脳の数学教員Fujiさん

10年目の数学教員(32才)です。 教員をしながら続けてきた読書録が数千冊にもなりました。これまでcampusのノートにつけていた読書録を、このnoteに移行します。 ちなみに大学入試問題(数学)の研究も趣味です。 いずれそういう内容も記事にできればと思っています。

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最近の記事

【読書録】十年後の恋(辻仁成)

こんにちは。文系脳の数学教員です。 今回の読書録は『十年後の恋』(辻仁成)です。 2021年1月に集英社から刊行されています。 「離婚して10年、そして、私はようやく恋をした」。 パリで暮らすシングルマザーのマリエ。 小さな投資グループを主宰するアンリ。 2019年にはじまる、マリエとアンリの運命的な出会いの行方。 新しい世界の、永遠の恋を描いた、辻仁成の最新長編小説。 (集英社HPより) いまだ世界中で収束の兆しを見せない新型コロナウイルス。 長年パリで暮らす著者が、

    • エヴァとの25年を振り返る(ネタバレなし)

      先日『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を見ました。 #ネタバレはありません #考察もありません #ただの思い出話です 25年前。1996年。幼い頃に見たアニメ版。 最終二話は心が整理できず、これ以上ないトラウマを植え付けられました。#7歳にアレはしんどい 翌1997年。通称『旧劇』。 アニメ版と別の終わりを提示されたものの、それは決して納得できるものではなく、子どもながら「こういう作品なんだ」と、ある種の諦めのような気持ちを抱いたのを覚えています。 そして2007年

      • 【読書録】「宇宙の音楽」を聴く (伊藤玲阿奈)

        こんにちは。文系脳の数学教員です。 今日の読書録は『「宇宙の音楽」を聴く 指揮者の思考法』です。2020年11月に光文社新書から刊行されています。  私たちは今、以前には考えられなかったようなスピードで世界が変化する時代に生きています。むかし教えられたことが通用しなくなるなど序の口で、まったく逆のことが正しいとされることさえ頻繁に起こるようになりました。では、どのようにしたら上手に対処できるのでしょうか。そして、この変わりゆく時代に生じてくる苦しみや怒りから、どうすれば解

        • 【読書録】ゆっくり、いそげ(影山知明)

          こんにちは。文系脳の数学教員です。 今日の読書録は『ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済~』です。2015年3月に大和書房から刊行されています。 知人に薦められて読んだ一冊です。  JR中央線・乗降客数最下位の西国分寺駅。そこで全国1位のカフェをつくった著者が挑戦する 「理想と現実」を両立させる経済の形。 (大和書房HPより) 著者のプロフィール 影山知明(かげやま・ともあき)   1973年西国分寺生まれ。東京大学法学部卒業後、マッキンゼー&カ

        【読書録】十年後の恋(辻仁成)

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        • 雑記
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        記事

          【読書録】元彼の遺言状(新川帆立)

          こんにちは。 文系脳の数学教員Fujiです。 今回の読書録は、 2021年 第19回『このミステリーがすごい!』大賞 大賞受賞作である『元彼の遺言状』です。 2021年1月に宝島社から刊行されています。 あらすじ 「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。 学生時代に彼と三ヶ月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家主催の「犯人選考会」に参加することとなっ

          【読書録】元彼の遺言状(新川帆立)

          【読書録】なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない(辻仁成)

          こんにちは。 文系脳の数学教員Fujiです。 今回の読書録は、 辻仁成さんの『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』です。 辻さんと言えば、『冷静と情熱のあいだ』『サヨナライツカ』などが有名どころでしょうか。とにかく美しい日本語を描かれる作家さんで、好きな作家さんの1人です。 また、音楽家としても顔も持ち「zoo」なんかはあまりにも有名です。 (辻さんのYouTubeチャンネル ↓ ) では、本の紹介に移ります。 フランス在住の作家・辻仁成氏が、新型コ

          【読書録】なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない(辻仁成)

          【読書録】動物農場(ジョージ・オーゥエル)

          こんにちは。 文系脳の数学教員Fujiです。 今回の読書録は 『動物農場』(原題: Animal Farm)、 1945年に刊行された寓話小説です。 #英文学 (KADOKAWA HPより) 一従軍記者としてスペイン戦線に投じた著者が見たものは、スターリン独裁下の欺瞞に満ちた社会主義の実態であった……寓話に仮託し、怒りをこめて、このソビエト的ファシズムを痛撃する。 著者は、『1984年』で有名なイギリス人作家のジョージ・オーウェル(George Orwell)です。

          【読書録】動物農場(ジョージ・オーゥエル)

          【読書録】13歳からのアート思考(末次幸歩)

          こんにちは。文系脳の数学教員です。 今回の読書録は、 『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』 です。 2020年2月にダイヤモンド社より発行されています。 【紹介文】 こんな考え方…あったのか!! 論理もデータもあてにならない時代…【マティス/ピカソ/カンディンスキー/デュシャン/ポロック/ウォーホル】20世紀アートを代表する6作品だけで「アーティストのように考える方法」が手に入る! 700人超の中高生たちを熱狂させた人気授業が書籍化!! (ダイヤモン

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          【読書録】民主主義とは何か(宇野重規)

          こんにちは。文系脳の数学教員です。 今回は『民主主義とは何か』(講談社現代新書)です。 この本は、2020年10月に発行されました。 著者は、東京大学社会科学研究所教授の宇野重規氏。専攻は政治思想史、政治哲学です。 この方は、昨年大きな問題となった日本学術会議任命拒否問で、任命拒否された6名のうちの1人です。  宇野氏の民主主義論は大学入試における小論文でテーマとして取り上げられることも多いです。 #小論文対策に是非 #受験生必読 さて、著者はこの本の冒頭で読者に

          【読書録】民主主義とは何か(宇野重規)

          【読書録】野良犬の値段(百田尚樹)

          こんにちは。 このnoteは、『文系脳の数学教員が綴る読書録』です。 気づけば教員生活も10年が経過しようとしています。その間、読んだ本は何千冊にもなります。 これまではCampusのノートに読書録をつけていましたが、ちょっとした心境の変化があり、これからはこのnoteに記録として残していきます。 今回の読書録は、、、 数々の素晴らしい作品を残してきた百田尚樹ですが、こちらは初のミステリー作品です。 2020年12月に幻冬舎より発売されました。 <あらすじ> 突

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