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マティーニ
2024年4月19日 20:17
タイにはブアカーオという有名なファイターがいる。日本の元世界王者”魔裟斗”とはライバルだったらしい。そんなブアカーオは40歳を超えたが今も現役バリバリで、先日サッカー元日本代表”キングカズ”こと三浦知良の息子であるファイター三浦孝太と試合をしたらしい。それがきっかけで、タイ人女性の間で三浦孝太がカッコイイと話題になり、ファンが爆増。同居している彼女もティックトックにあがっている三浦孝太の動画を毎日
2024年3月19日 19:52
目覚めると体に違和感を感じた。倦怠感と微熱、食欲はなく外へ出る気力もない。熱はこれから上がるだろう。思い返してみると、近頃野菜不足だった。野菜不足からの免疫力低下。原因は明らかだ。体調を崩したというメッセージを仕事中の彼女に送ると「私もよ」と返信があった。彼女は病院へ寄ってから帰宅するという。「あなたも病院へ行きなさい」と心配の連絡があったが、俺は海外保険に入っていないため、病院へ行こうもんなら莫
2024年2月5日 19:42
精神が不安定だった昨夜の彼女には正直狂気を感じた。ただそれは誰もが持っているようなありふれた狂気で、不思議と馴染みがあった。どうやら彼女はつい最近まで旦那がいたらしい。数週間前に離婚をしたため、一人でこの家に引っ越してきたと彼女は言った。離婚の原因は旦那の浮気。そしてその元旦那は近々その浮気相手と結婚するらしい。彼女が浴びるように酒を飲んでいたのは無理もない。事情を全て知るわけでもない赤の他人
2024年1月25日 23:18
彼女は毎晩安いウイスキーを浴びるように飲んでいる。決して味わっているわけではなく、とにかく酩酊状態になるためのようだ。昨夜、酷く泥酔した彼女が帰宅した。「何で私にこんなことしたのよ!」そんなような事を独りでブツブツ言っている。崩れたメイクは彼女の精神状態を表しているようだった。何かあったに違いない。すかさずどうしたのかと尋ねると、彼女は堰を切ったように話し始めた。しかし悲しみから
2024年1月7日 19:18
タイでは至る所に祠がある。家の模型のような祠は精霊(神)に祈るためにあるという。多くのタイ人はその文化から遠ざかっているというが、今でも神を信仰し祠に祈る人々は多く、若者の姿も珍しくない。タイでは何か不幸なことが起これば、それは精霊(神)、ピーの仕業だと思うらしい。そのため、ピーを怒らせないように家や施設の敷地内に祠を設けて食べ物や飲み物、線香や花などをお供えし、祈ってピーを祀っている。その祈
2023年12月2日 17:20
彼女は食べ物の好き嫌いが多い。特に野菜は全般的にダメらしく、野菜を食べているところを見たことがない。なので野菜を食べている俺を見ると、彼女はいつも不味そうな顔をする。とある夜。彼女と買い物を終えた帰り道。街灯のないどんよりとした道を歩いていると道端で一つの明かりを見つけた。明かりの正体は昆虫を売る屋台で、客が二組並んで待っている。彼女は店の前で足を止め、虫のミックスセットを頼んだ。紙コップいっ
2023年11月13日 21:52
彼女には家族がいないという。兄弟はいないし、ソルジャーだった両親は随分と前に亡くなったらしい。「私は1人なの。彼女は悲しそうな目でそう言った」俺は彼女に少し同情した。しかし、彼女は1人ではない。彼女には友人がいる。毎日のように色々な友達から電話がかかってきては楽しそうに通話をしている。そして時々彼女は外出し、友人たちと食事へ行ったり、飲みに行ったりしている。家族や兄弟がいなくとも彼女には素晴らしい
2023年10月29日 22:16
彼女と初めての外食。俺が毎日のように行く近くのショッピングモールへ。何が食べたいかと彼女に尋ねるとKFC がいいと言った。彼女が頼んだのはご飯の上にチキンが乗っている商品。そしてドリンクは自分で注ぐシステムだ。彼女は烏龍茶を注いだ後、席に着き黙々と食べる。そして飲み物が尽きた時、彼女は席をたち、もう一度烏龍茶を注ぎに行った。ドリンクバーではないはずだが、おかわりは自由なのだろうか。俺は疑問だったの
2023年10月7日 20:18
彼女は日本語はもちろん、英語も全く話せない。しかし、俺が話す簡単な英語は多少理解出来るため、何となくコミュニケーションは取れている。彼女がどうしても何か伝えたい時はGoogleの翻訳を使って伝えてくるのだが、それが俺にとってどうでもいいことだったりする。彼女はいつもタイ語で話しかけてくる。俺にタイ語を覚えて欲しいらしい。俺との未来でも考えているのだろうか。しかし、俺は一切タイ語を覚えたいとは
2023年9月30日 22:19
旅の途中、ひょんなことからタイ人女性の家に転がりこんだ。彼女の家はプールやジム、図書館が付いている綺麗で大きなコンドミニアムだ。何故だかわからないが俺が彼女の家を訪れた初日、家の鍵を渡された。どうやらかなり信用されているらしい。だが、俺はまだ彼女の名前すら知らない。彼女がどんな人物なのか。何故こんなにも優しいのか。答えは過ごしていくうちにわかるだろう。第二話 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓