見出し画像

オステオパシー手技の分類

ども、まとです

今回はオステオパシーで用いる手技について説明していこうと思います

動画でご覧になりたい方はこちら

オステオパシーで用いる徒手による治療のことをOMTといいます
OMT;Osteopathic Manual Therapy

*アメリカなど法認可されている国ではOsteopathic Manipulative Therapyといいます
これは法認可されているとマニピュレーションは資格がないとできないからです

日本ではそう言った規制はないのでどちらでも可です

ちなみ整形外科徒手療法もOMTといいますが
OMT;Orthopedic Manual Therapyなので微妙に違ったりします

僕が書くOMTはすべてOsteopathic Manual Therapyのことです

ではでは本題です

OMTは大まかに3種類に分類されます
・間接法
・直接法
・複合法

それぞれについて説明していきますね

間接法(インダイレクト・テクニック)

オステオパシーでは特徴的な手技になります
これは機能障害部位、つまり身体のどこかに制限が生じた場合にその制限方向にさらに誘導するような手技になります

例を挙げると
ある部位が左側に行きにくい

そこは右に行きやすいということになる(オステオパシーでは右側機能障害という)

その部位をさらに機能障害側、ここでは右側にさらに誘導する

リリース後左側への動きが改善する

もしかしたら「は?なんで?」って思うかもしれませんがここでは細かい理屈などは割愛します

間接法は無理に動かしたりする方法ではないため、患者さんへ身体の負担がより少ない手法になります

この間接法を用いたテクニックには
・SCS;ストレイン・カウンターストレイン
・FPRT;ファシリテイテッドポジショナルリリーステクニック

などが含まれます

直接法(ダイレクト・テクニック)

これは制限がある方向に直接誘導していく方法です

簡単な例だと筋のストレッチなども直接法になります

直接法は比較的効果は早く出ますが、普段の臨床では持続しにくい印象があります

オステオパシーテクニックでは
・HVLA;高速度低振幅
・MET;マッスルエナジーテクニック

などが含まれます

複合法(コンバインド・テクニック)

これは間接法と直接法の両方を併せ持った方法になります

・スペンサーテクニック
・スティルテクニック*

などが含まれます
*スティルテクニックは、オステオパシーを発見したAndrew Taylor Still先生のテクニックを再現したものと言われています
スティルテクニックは間接法→直接法→スラストといった流れです

この三つを簡単なイメージでどうぞ

手技の選択方法

これらの手技の選択方法ですが
・強い制限のある場合(拘縮など)→直接法
・弱い制限の場合(弛緩、不安定性など)→間接法
を用います

これはバリアの概念などにもかかわりますが、弛緩性などがある場合は、その部位が生理的可動範囲を超えている可能性があります

そういった場合に直接法を用いると相手を痛めてしまう場合があるからです

各テクニックの選択について

オステオパシーでは制限を膜性と骨性の2種類で判断します

・膜性:筋肉などの軟部組織性
・骨性:椎間関節などの関節性
というイメージでいいです

そしてそれぞれに対するテクニックは
・膜性 間接法:カウンターストレイン 直接法:MET
・骨性 間接法:FPRT 直接法:HVLA

制限の強さとしては骨性>膜性ですが、治療の優先度は膜性>骨性です
これは膜性の制限によって骨性の制限があるように見える場合があるからです

僕が臨床で見た例だと、肩関節周囲炎
一見、肩甲上腕関節の可動域が低下し、ガチガチに拘縮しているようでも肩甲上腕関節の副運動は亢進している例などが多くあります
そういった場合に骨性に対する手技を用いてしまうと、靭帯や関節包を痛めてしまう可能性があります

また、膜性の制限が消失した後に骨性の逆方向の制限が見つかる場合もあるので、再検査は必須です

そしてそれぞれの制限に対して、別の制限に対する治療を施しても制限は改善しません
例:膜性の制限に対してHVLAなど

僕は主にこの4種類を用いて四肢や脊柱のアプローチを展開しています

もちろん、この4種類以外にも靭帯性関節ストレイン(リガメンタス、LASといわれるもの)、BLT(靭帯張力バランス)、軟部組織テクニック、筋膜トリートメント、内臓テクニック、リンパテクニック、クラニオセイクラルなど様々手法はありますが、基本的には間接法、直接法、複合法のどれかに含まれます

OMTを実施する上でのポイント

・制限のタイプに対して適切なテクニックを選択すること
・どれか一つのテクニックだけに固執しないこと
・両方を的確に扱えてこそ治療効果は最大限高まる

当然といえば当然ですが、膜性や骨性、制限の種類に応じて間接法や直接法などを的確に使い分ける必要があります

なので、全ての制限に対してHVLAをするとか、全て膜へのアプローチで治療するといったことはナンセンスです

終わりに

今回は以上になります

今回はオステオパシーで用いるOMTについて説明していきましたがどうだったでしょうか?

今回の投稿があなたの臨床に少しでも役に立つことが出来そうであればうれしいです!

今後もいろいろオステオパシー関連の投稿をしていこうと思いますので、参考にしていただければと思います

もしこの記事があなたのお役に立てたという実感がありましたら、ぜひサポート機能で投げ銭をお願いします!
投げ銭は以下の“サポート”というボタンからできますのでぜひ♪

では今日はこの辺で

ご支援いただいたサポート資金は全て、今後のnoteコンテンツのブラッシュアップに使って皆様に還元できるようにします!