たにしょう

投稿は不定期。ままならないこの世の中に革命を!

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本棚は自分よりもずっと先が見えている

 本棚というのは実に不思議だ。まるで師匠だ。自分が買った本の集まりなのに、本棚は持ち主よりもずっと遠くが見えている。  今日、大学入学に合わせて新調した約2mの本棚が、大学入学後に購入した本で埋め尽くされた。図書館で借りて読んだ本、後輩にあげた本、売却した本もかなりあるため、事実上本棚が埋まったと言えるのはもっと早い時期だろう。  気になった本は、財布に余裕があれば、とりあえず購入してしまう。哲学、人類学、社会学、歴史学、数学、小説、、、気になった本は、とりあえず購入して

    • 関係の綱渡り

       「守破離」という言葉がある。師の教えを徹底して守り通した先に、新たなスタイルの確立と真の独立が訪れるのだという芸能や武術の世界の通例を体現した言葉である。「守」を完遂できないものに待ち構えているのはさしずめ「落」といったところか。  一方で、この師というものは不親切なもので、弟子に何も教えないこともしばしばだ。弟子は師に教えを請うが、師は何も言わずに自分のルーティーンをこなしていく。「芸ごとのコツというものは、師匠から教えてもらうのではなく、自分からぬすむものなのだ」とい

      • 通○とは私の身体を整える準備運動であり整理運動でもある

         久しぶりの更新である。  最近はコロナのせいで家から出ない生活が続く。勉強、研究、バイトなどの全てを家でこなしている。外出するのは食料を調達したり、ランニングする時くらいである。家の中で全ての活動が完結する。テレワーク、在宅勤務を最も強力に推し進めたのは人間ではなくウイルスであった。  一方で、家から出ないとこうも気が塞いでしまうのか、とも感じる。身体が不調を訴えている。Twitterのタイムラインで見かけた、顔を洗って身なりを整えるという実践をやっても、いまいち気分が

        • 哲学とは

          日常で心に引っかかったことを書き残しておく、そんなnoteである。 今回は哲学についてである。初めに断わっておくが、筆者の専門は文化人類学で、哲学を専門にしている学生ではない。その前提で話を聞いてもらえたらと思う。 結論から言うと、哲学という単語が摩耗して安っぽくなっている現状に筆者はどうにも納得がいかない、そういうことを言いたい。 では、哲学、という単語を聞く場面を想定してみて欲しい。 まずは、学問としての哲学、つまりは''Philosophy''の訳語である。ソク

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        • 随想録
          9本

        記事

          寛容さと想像力

          心機一転、これからは日常で心に引っかかったことを言葉にしてnoteに残しておこう。 寛容な人間とはどんな人だろう。よく言われる特徴は「全てを受け容れてくれる」、「心が広い」、「他人の意見を否定しない」だろう。これには概ね同意する。 では、この差が生じる原因はなんなのだろうか。 直ぐに思いつく回答は人生経験の違いだろう。浪人しただとか、海外に住んでいた経験があるとか、就活で100社にお祈りされたとか、シリコンバレーで有数の起業家だったとか、とかとか。何かしらの挫折をした、

          寛容さと想像力

          「ピュアネス」に対する不毛な信仰

           1日1本ずつ、何かしらについてのコメントを残していく。頭を使って考える体操である。  思考の垂れ流しに近い、個人的なトレーニングなので、読みにくい、論理が飛躍している、などが多分にあるだろうが、そこはご愛嬌。  さて、第4回目は「ピュアネス」信仰についてである。「ピュアネス」とは「純真無垢であること」と定義しよう。世の中には「ピュア」であることが望ましいと思われていることがたくさんある。「子ども」などはいい例であろう。しかし、「ピュア」であることが存在の肯定条件とも言え

          「ピュアネス」に対する不毛な信仰

          「ショーシャンクの空に」を視聴して

          これから(できれば)1日1本ずつ、何かしらについてのコメントを残していこうと思う。考えるための頭の体操である。 思考の垂れ流しに近い、単なるトレーニングだから、読みにくい、論理が飛躍してる、などは多分にあるだろうが、そこはご愛嬌。 さて、第1回目は「ショーシャンクの空に」という映画を見ての所感。知る人ぞ知る映画らしく、批評家からの評価は高いという(wikiより)。おそらくネット上にコメントなどいくつも出ているだろうが、そんなのは知ったことではない。映画批評は全くの素人であ

          「ショーシャンクの空に」を視聴して