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SaaSスタートアップのPMFへの道のり

PMFとは何か、その定義については日々各所で議論がなされているところではありますが、自分たちの場合どのように定義しているのか(結果的にどのように進んできたのか)について書いてみようと思います。

きっかけはこのツイートですが、改めて、自分たちのRFQクラウドというプロダクトをどうやって進めてきているのかについて書いてみようかと。

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1. 営業資料 market fit

A1Aの創業は2018年6月26日ですが、顧客へのヒアリング自体は2018年4月からスタートしました。まずは「現状の業務に課題ありますか?」といった大きな問いかけから始まったヒアリングですが、そのうち、多くの購買担当者の方から発せられる課題感が似通ったものになってきたので、以下のスライドをお見せしながら、より具体的な課題感をヒアリングさせていただくようになりました。

(参考までに、以下のスライドのように課題感に「業界」のタグを付けるとよりお客様から深いご意見をいただけるようになります。)

購買担当者の方々の課題感をしっかりとヒアリングさせて頂き、「なんとか改善したいな」という思いを抱いていただいたタイミングで、弊社のソリューションを確認してもらうわけです。

この段において自分たちのソリューションを気に入ってもらえるかどうか、また、その率はどの程度なのか。そして、それはどれぐらいの規模の企業様で、どんな業界に刺さるのかをひたすら検証していったという次第です。

自分がもともと営業マンだったこともあり「このような反応を頂けるなら製品としてリリースしていけるな」と判断できたタイミングが、ある意味では「営業資料 market fit」といえる段階だったのかなと思います。

このフェーズからお付き合い頂き、ご契約にまで進んでいただいているお客様も複数いらっしゃるので、本当に感謝感謝。何ヶ月もお待ち頂いたお客様にはしっかりと成果を出してもらえるようにサポートさせて頂きたい!

一方で、この「営業資料 market fit」がバチッと決まってしまったせいで様々な問題が生じてしまったのは以下のブログを参照ください。

2. モック market fit

「営業資料 market fit」が落ち着くのと同時並行で進めたのはモックを確認してもらう作業。やはり画面を見てもらうと色々な要望や新しい気付きがどんどんでてくるわけです。

ここで判断基準にしていたのは「まずはトライアルに進んでみたい」というお声や「具体検討に進んでいきたい」というお声をどれだけもらえるのかという点。この率が予想以上に高かった。この率と、現状の営業ファネルの進捗率はほとんど乖離がないわけですが、50%以上の企業様から検討を先に進めたいのお声を頂けたわけです。

この時点で「モック market fit」を確認。

うちが強いのは創業メンバーに顧客の声を聞いてそれをパッと形にして見せることができる松本、佐々木がいたこと、そして、圧倒的なドメイン知識を持っている真壁さんがいたこと。(真壁さん自体は↑に記載したヒアリングの過程で出会っている人ですし。)

ドメインマスターの真壁さんにナジられながら、顧客の声を整理し、課題を解決できるモックに仕立て、それをお客さんに見せに行く。この繰り返しを通して「モック market fit」を実現していったわけです。あとは、強力な社外のアドバイザーの方が多数ご協力してくださったことも大きい。今もなお、お世話になりっぱなしなわけですが、どんな些細な質問にも(時には厳しく)フィードバック頂くことが出来ているのは弊社の大きな強みですね!!

3. セールス market fit

そのあとは「お金を使ってでも使いたいと思ってもらえるか」、このフェーズです。弊社のソリューションはそんなに安いものではありません。この壁を超えられるかどうかというのが大きなポイントです。

現状の自分たちはといえば、一定程度この「セールス market fit」を実現できてきたフェーズかと思います。感慨深い。ある程度正解が見えてきた。

とはいえ、効率性などは一切考えずフルパワーでお客様と接させて頂いているのが現状のフェーズ。より深い「セールス market fit」を実現していくためには、スマートな仕組み化が必要になりそうですね。

4. 運用 market fit 

ここからがこれからA1Aが向かっていくフェーズ。全社本格運用開始を控えたお客様が多数いる中で(現状はスモールスタート段階)、いかにお客様に成果を出していただくか。いかに継続して使っていただくか。弊社は基本的に1年契約か2年契約でご契約を頂いているわけですが、この期間でお客様の業務に不可欠なサービスになれるかどうかが大きな課題です。

CSチームも整備しここから数ヶ月で最適なオンボーディング、カスタマーサクセスを実現していく計画です。

5. アップセル market fit

これだけ語感が悪いし、イメージが付きづらい。(それは弊社がまだそのフェーズに至っていないからでしょう。)

RFQクラウドの課金体型からすると、社内で使って頂くユーザー様が増えればアップセルに繋がります。お客様が成果を出していただければ、その評価がまさにユーザー数増加という形で現れるという製品設計。ここの見通しがある程度立ってきた段階こそ「アップセル market fit」と言えるのではないかと。

加えて、新モジュールも続々リリースしていく予定の中で、その新モジュールとRFQクラウドを組み合わせて使いたいと思って頂けるか、ここも焦点になりそうです。

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こう見ていくと、PMFってなんだっけ?という話になるわけです。
事業って面白い。もしかすると、今後、他にも「○○ market fit」なるものがでてくるかもしれません。SaaSは時間がかかります。それは強く強く感じる所。でもだからこそ面白いし、この過程で作り上げたお客様との関係性や知見、トライアンドエラーの結果が自社の競合優位性となってくる。

下記のブログの以下のフレーズはめちゃくちゃ共感。

半年以上かけて悩みまくって作った割に、普通に触ってる限りは単純なアプリケーションに見える。

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加えて、ここ数日バズっていた記事にも以下の言及がありましたが、メンバー全員が事業の伸びを確信できているA1A社、絶対いいですよ。確実に楽しい。「進めば、伸びる」ことがわかっているからこそ、忙しさも幾分かはあるわけだけど、でも、進んでるって実感、伸びているって実感を持てるのって幸せ。

どのスタートアップにジョインするべきか、何を判断基準にするべきかは、常識的に考えて唯一の答え方などない問いです。しかし、何よりも大切なのは、そのスタートアップが成功する確度であるというのは同意する人が多いのではないかと思います。

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ってことで、A1Aとして絶賛採用中です!
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