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行きたい場所があると、世界は"モノクロ"から色づいていく

オードリーのオールナイトニッポン IN 東京ドーム。
ドームのチケットは全部外れ、新宿ピカデリーのライブビューイングにどうにか当選したので
グッズのキャップを身につけ、ひとりで参戦してきた。


感想は、あんまり口に出したくない。
しまっておきます。


ただ、終わった時、館内のみんなが拍手していて、すごく幸せな空間でした。

外に出たら、日常が待っていた。
コンカフェの呼び込み、クレープ店の行列。居酒屋を探すグループ。


私はなんかまだ家に帰りたくなかった。

新宿ピカデリーからなら、そのままタカノフルーツパーラーのあたりから地下に降りてすぐ電車に乗れるのに
三丁目のBurberryの交差点の方に行き、
そこから新宿FLAGSがある東南口の広場の
冷たい棒に腰かけ、
ただただぼーっとしていた。

赤いスウェットに金髪の、
ストリートシンガーの歌をBGMに
汗ばむ体を無意味に冷やす。


ライブで、若林氏が言っていた
「もう行きたいところもないし」という言葉。
そして、「行きたい場所ができると
世界が"モノクロ"から色づく」という言葉。
(この話にはちゃんと続きがあり、色々若林氏が行動した先のエピソードがあります)


たしかに、行きたいところも何にもないのは苦しいだろうな
と、広場で反芻する。

この広場にいると、みんながみんな
目的地が明確にあるように思える。

スーツケースを持って颯爽と歩く人
カメラを持ちながら街を見てニコニコ歩く外国人
腕を組みながらスマホを覗き込み、通り過ぎる男女


みんな、この世界が色づいて見えているんだろうか。


そういえば私は
東京に来たとき、目的なくさまようのが許されないような空気が苦しかった

誰もいない路地を気ままに歩くのが好きなのに
どこに行っても人がいる。


目的なくウロウロしていると
「何この人?」っていう目で見られる。

ただ景色を見ながらゆっっっくり歩き、
好奇心くすぐられる細い路地や、階段に進み、
時には気分で引き返し
生垣を眺めて「これは何の花だろう?」なんて立ち止まる。

そんなことができないのが、苦しかった。

うまく言葉にできないけど
「〇〇をしに行く」「〇〇に会いに行く」みたいな、
「予定」に向けて行動しないと、変な人に思われるんだろうな、と。

たぶん私がさっき行ったような行動を本当にしたら、
人の家や敷地を物色しているように思われかねない。
そんな息苦しさが、なんだか自分にとっては違和感だった。



ただ、若林氏の「行きたいところもないし」は、
私の言う
「あてもなくのんびり歩きたい」ともまた角度が違うような気がする。

「あてもなくのんびり歩きたい」には
一応、たぶん手前に好奇心や、ワクワクがあるけど
若林氏の当時の心境は、もうすこし心の疲弊みたいな……
いや、勝手な推測はやめよう!



とにかく、その後の話は予想外だったな。
あんなレベルの人でも、また新しい世界に踏み込んではヒヤヒヤ、ドキドキしているんだな、と。


聞きながらこちらもドキドキした。

今日は眠れないや。

さて、いよいよ本当に体が冷えてきた。
帰ろう。

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