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自転車から感じた匂い

自転車に乗って、大通りをなるべく避けて、小道ほそ道をゆったりと、ゆっくりと進んでみたら、びっくりするくらい、いろんな懐かしい匂いがした。

とにかくいろんな懐かしい匂いが次々にやってきて、ひとりでいるのが勿体なかった。その都度その場で誰かにその匂いを伝えて共有したかった。共感出来なくてもいいからせめて共有したかった。あんなにいろんな種類の懐かしい匂いを感じながら、それが自分だけを通過しているということが、誰にも証明出来ない嘘みたいな事実で、夢の中のようなモヤモヤ感が残るけど、それが、いま、まさに、この瞬間に起こっている真実だという奇跡感を、誰かと共有することでホンモノだと証明したかった。

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789字

思ったことを記しておきたい。

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夏の思い出

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