フォロワーシップはリーダーシップと同じくらい重要かも知れないって話
最近ちらほら「フォロワーシップ」と言う単語を見かけるのですが、個人的な解釈と異なる文脈で使用されるケースをチラホラ見かけます。
僕の解釈が正解、と言い張るつもりはないのですが、組織運営にあたりとても大事な考え方「フォロワーシップ」について書いてみます。
フォロワーシップって何?
フォロワーシップとは「自律的かつ主体的にリーダーや他メンバーに働きかけ支援すること」で、リーダーシップの対となる考え方として注目されています。
リーダーがビジョンを示し、その実現に向けてチームのメンバー一人ひとりが「自分が何をすべきか、何ができるか」を考え実践することで、チームとして大きな力を発揮し目標が達成できます。
(ものすごくざっくりした解釈なので、ぜひ文末の「参考文献」も参考にしてください)
特にトップダウンが強い組織だと、メンバーは「マネージャーの指示待ち」に陥り、マネージャーの管理工数が負担となりがちです。疲弊した上司を見てメンバーは「ああはなるまい」と殻に閉じこもり組織や個人の成長が鈍化しかねません。
そこでフォロワーシップです。リーダーはビジョンを示した上で思い切って配下のメンバーに権限を委譲し、メンバーはフォロワーシップを発揮し目標達成に全力を尽くす。このようにしてマネージャーの管理コストを下げ、メンバーのエンゲージメントも向上し組織の力が最大化される、と言う考えが根底にあります。
フォロワーシップによくある勘違い
ここからは本記事を書くに至った同機につながるのですが、「フォロワーシップ」という字面や印象から一部誤った捉えられ方をしているようです。
勘違い①:フォロワーシップとはメンバーだけのものである
「フォロワーシップ」と言う名称から勘違いしがちですが、フォロワーシップはメンバーだけでなくリーダーにも必要です。
自身が権限を委譲され責任をもつ領域においては、メンバーもリーダーシップを発揮する必要があり、逆にリーダーがフォロワーシップをもってメンバーの取り組みを支援する事も起こりえます。
勘違い②:フォロワーシップは上司の顔色を伺うことである
フォロワーシップはリーダーの権限委譲に基づき自主性・主体性を発揮することです。そのため上司に忖度して言うべきことが言えないようでは、自身の責任を全うしたとは言えません。
よって、フォロワーシップが十分に発揮されるためには、チームの心理的安全性も重要になってきます。
勘違い③:フォロワーシップとはリーダーに「イイね」をすることである
ここまで読めば自明かと思いますが、「フォロワー」という字面から連想されるような「リーダーの言動に妄信的にイイねすること」とは断じて異なります。
むしろ、リーダーの支援が不十分だったり、リーダーの言動に明らかな間違いがあるときはメンバーが指摘できるくらいの、オープンでフラットな文化、こちらも心理的安全性が重要と言えるでしょう。
結局ここでも「心理的安全性」が大事
ここまで私なりの解釈も交えながら、フォロワーシップについて述べてきました。いかがでしょうか。
「よくある勘違い」のパートでも触れましたが、メンバーがフォロワーシップを発揮するためには、リーダーの示すビジョンや権限委譲に加えて、チームの中で言うべきことを言い合える「心理的安全性」が不可欠です。心理的安全性についてはこちらの記事でも触れていますので、あわせてご覧いただければ幸いです。
今回は以上です。
追記:
フォロワーシップを十分に発揮するには、リーダーのタイプによってフォロワーシップの型を使い分けることも大事です。この辺りは語ると長くなるので、詳しくは文末の参考文献などもあわせて参考になさってください。
参考文献
・フォロワーシップとは?リーダーシップとの違いや実践方法
https://mba.globis.ac.jp/careernote/1239.html
・フォロワーシップとは何か?組織を動かす11の具体的な行動
https://nomad-journal.jp/archives/5925
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