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教育コンテンツを内製化するときに気をつけたいこと

最近はUdemyなど社会人向けの色々な教育プラットフォームが出ていますが、自社独自の規程ルールなど、内製化が必要なケースもあると思います。そこで、前職で教育担当みたいな仕事も一部やっていた経験を踏まえて、教育コンテンツを内製化するときに気をつけたいポイントをまとめて見たいと思います。

といっても教育コンテンツの内製のポイントなんて世の中に山ほどノウハウが転がっているので、基本的にはこれらを参考にしながら作っていけばそこそこ良いものができます。

https://content.lightworks.co.jp/276/
※掲載したリンクはLMS(学習管理システム)のPRも兼ねているので、あくまで参考程度にしてください

ただこれらのノウハウはかなり「ガッツリ教育コンテンツを作る」時に参考にしたいので、もう少し軽めに教育コンテンツを作るときの勘所を私なりにまとめて見たいと思います。

さっそくですが、具体的には、概ね以下の目次のポイントを押さえておけば、そこそこ見られるコンテンツになると思います。それぞれ詳しく見ていきます。

①教育の目的と対象、ゴールを明確にする

まず最初に以下の内容を設計します。
 目的:何のために教育をするのか
 対象:どういった職種、どういった層に教育したいのか
 ゴール:上記「対象」がどういう状態になったら達成か

補足として、
・「対象」が当該教育内容についてどの程度の前提知識があるか
・ゴールの状態は「内容を知っていること」から一歩踏み込んで「業務にどう活かして貰いたいか」を定めるのが良いです。

②コンテンツを制作する

①の設計に基づいて教育コンテンツを制作します。既存の資料を流用する際も、スライド形式にするなら下記のようなセオリーは大事にしたいです。

・1スライド1メッセージ
・色は3色まで
・文字を多用しない
(1スライドせいぜい105文字)

コツとしては「いかに情報を削ぎ落とすか」に注力すると良いと思います。①の設計で定めた「対象」に対し、伝えるべき事が伝わり「ゴール」に至る事が一番重要です。

可能であれば資料を公開すると同時に、読み上げ音声とミックスした動画を製作するのが良いです。(動画を作るためには自然と文字数も削減する事になるので尚のことオススメです)

③確認テストを制作する

基本的に「Eラーニング」と言うからには理解度の確認テストとセットにすべきです。やり方としては大きく分けて2パターンかと思います。

・全問正解しないと完了できないパターン
 メリット:正解するまで繰り返すことにより理解度が深まる
 デメリット:完了まで時間がかかる、適当に総当たりを繰り返されると意味がない
 →初回正答率を測れる仕組みもありますので必要に応じて活用しましょう

・全問正解せずとも完了できるパターン
 メリット:学習時間が予測しやすい
 デメリット:適当に完了されると学習効果が低い
 →一定点数を獲得できない人には補習を課すなども可能ですが、現場に嫌がられる割にあまり学習効果が上がらないと感じます。個人的にはあまりお勧めできません。

いずれにせよ留意したいのが選択問題の設計です。ここにもコツがあって、
・「正しいものを選ぶ」問題と「誤りを選ぶ」問題を混在させない
 →解答者を混乱させ、ケアレスミスによる誤答を誘発します。受験問題ではないのですから、だまし討ちのような設問は避けるべきです。
・教育コンテンツ中の記述を読めば解答できる内容にする
 →受講者に考えて欲しい為に、少し捻った設問にしたくなりますが、Eラーニングでそれを求めるのは酷です。考えさせたいなら素直に
・答えが必ず一意に決まる設問設計にする
 →例えば「パソコンがウイルスに感染したときの対応」など、時と場合により正解が異なる(LANケーブルを抜く、上司にエスカレする等)ものを設問にする場合は注意が必要です。「これも正解ではないのか」と問われたときに、「資料に書いてあるから」「ルールだから」でなく理路整然と納得させられない限りは設問化しない方が良いと思います。

設問設計はとにかく「善良な受講者を惑わせないこと」が大事です。これを怠ると一気に現場のヘイトが溜まり、みんな言うことを聞いてくれなくなります・・・。

④効果検証する

教育後は必ず効果検証を行います。これは終わってからどうしようと考えるのでなく、コンテンツ企画時に効果検証まで含めて設計するのが基本です。
効果測定方法には色々ありますが、以下の内容を
・受講者得点の統計値
 →設問ごとの正答率などを元に総括します。
  このときに③の設問設計をしっかりしておかないと、思ったより悪い結果が出てしまい報告書作成に苦労します。(苦笑)
・受講者アンケート
 →受講後に流れで「分かりやすかったか」など設問を仕込んでおくのが良いです。自由記述を設けても良いですが、質問や意見があった際のフィードバックをどうするかは決めておくのが良いでしょう。

いかがでしょうか。
これらは私の経験に基づくコツなので、他にもこんな良い方法があるよ、などあればぜひアドバイスやコメントをいただけますと幸いです。

本日は以上です。

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