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20230627 石村萬盛堂博多夜ばなし第7回『博多の夏博多祇園山笠』その3 桟敷席券販売など

 石村萬盛堂博多夜ばなし第7回『博多の夏博多祇園山笠』に関する未整理メモその3になります。
 
〇知識4 追い山について
 
 追い山が始まったのは江戸時代ころから。櫛田入りなどのタイムを計りだしたのは昭和30年からというのは結構新しいのだなと。ただ,スピードを競う歴史自体は昔からあり,堅町の石堂流を追い越したからなんだかの書籍でよくみかける逸話について説明がありました。
 
〇問3 3つの清道旗の違いは?
 
 ここでフロアより「櫛田神社,東長寺,承天寺にそれぞれ掲げられる清道旗に違いがあるのか?」という結構マニアックな質問が出ました。このあたりからフロアも盛り上がってきて,高山権禰宜も「なんでも受け止めるからいろいろ質問して」と盛り上がってこられた気がして雰囲気がよくなってきました。
 清道旗について,櫛田神社の清道は毎年7月1日の朝に下東〇町が立てるが,今年は都合があって六月末に日程が移動することを話されていました。確かにTwitterで既に清道旗が立っている写真を確認したので,あたりまえですが櫛田神社の神職の方の情報のすごさを感じました。
 そして最初の「3つの清道旗の違い」については明確な回答は得られてなかったような気がします。東長寺と承天寺の清道旗は12日のならしや15日の追い山の前日の昼頃に建てられ,その際は櫛田神社の神職が清道を清めにいかれるようなことをおっしゃっていたように思いますが「清道旗」自体に違いがあるのかについては言及がなかった気がします。
 
〇知識5 山笠の種類について
 
 舁き山が重量約1トン,高さ5~6メートルであり,飾り山が高さ12メートルくらいで重さが2トン程度との説明がありました。
 また,常設されている櫛田神社の飾り山についての説明があり,
6月10日 山を解く
6月30日16時 大祓式 16時半 飾り山への御神入れ
7月1日 公開
 
というスケジュールであるため,6月10日から人形が飾られる間は人形のない「素山」状態であり,地元の人などはこの状態の山を見るのもまた一興として楽しみにしていることを話されていました。

 まあでもこの「人形がない山」のことを「素山」といい,人形を飾るための木で組んだ枠を「矢倉」とか「矢切」と言ったりして用語の使い分けが難しいなあといつも思います。
 
〇知識6 桟敷券販売について
 
 6月26日9時に桟敷券が販売されることの説明がありました。その際,桟敷席が全部で1800席分であるが,櫛田神社で販売されるのは280枚とおっしゃっていました。ただ,6月26日の各種マスコミでの報道だと「300枚」だったので,この差20枚は何かな?と思いました。過去の立て看板に書かれていた数字を振り返れば正解も分かるかもしれませんがまたそれは気力のある時にさせていただきます。
 桟敷券販売のあり方については「全国の人がみられない販売方法ではない」などの批判も存在することもおっしゃられていましたが「やはり地域の方に見てほしいから」ということで今のような販売方式をしているとのことでした。

 このあたり,現在神戸にいて桟敷席で見ることはできなくなった自分としては寂しいものですが,まあでもそういう地元の人優先の姿勢があったから私が博多部に住んでいた時に安定してみることができたのだよなあとも。
 
 あと,桟敷券の販売に関するニュースで「親に見せたかったのでよかったです!」と言っていた人が印象に残っています。私も「両親が健在の内に見せてあげたい!」という思いがあったのですが,追い山の桟敷券は一人につき1枚しかかえないので,どう考えても無理なので断念した記憶があります。80歳以上の老夫婦へのペア桟敷券などを年に10ペアくらい用意して抽選で購入できるようなチャンスを作ってもらえると嬉しいのになあ…などとも。
 まあでも桟敷券1800枚の内,櫛田神社で一般に販売されるのは280枚とか300枚とかだけなので,おそらく各流や振興会に割りあてられる桟敷券などの方が,いろんな縁や融通などを聞かせた分配には使われているのだろうなあとも思いました。

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