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○20240405 共同研究の人数に関して思うこと

  本日文献検索をしているとむちゃくちゃ著者数が多い物をみつけました。

 Aから始まる人名だけで1ページに収まらないだけある~~~すごい。
 
 EBSCOhostのページはいろんな雑誌の形式で書誌情報を出力してくれるのでAPA形式で出すと以下のようになりました。
 
【書誌情報】
Klionsky, D. J., Abdelmohsen, K., Abe, A., Abedin, M. J., Abeliovich, H., Acevedo Arozena, A., Adachi, H., Adams, C. M., Adams, P. D., Adeli, K., Adhihetty, P. J., Adler, S. G., Agam, G., Agarwal, R., Aghi, M. K., Agnello, M., Agostinis, P., Aguilar, P. V., Aguirre-Ghiso, J., … Zughaier, S. M. (2016). Guidelines for the use and interpretation of assays for monitoring autophagy (3rd edition). Autophagy, 12(1), 1–222.

https://doi.org/10.1080/15548627.2015.1100356

 APAのマニュアルを読んでないので不明ですが,共著者数が多すぎる場合は最初の20名だけ書いてその後最後の人を書いて終わるのかなあ?
 この論文で何人いるかを数えるのは無理だったので,共著論文の最大人数について検索すると毎日新聞の以下の記事が出てきましたので一部引用させていただきます。
 

 

これまでに最も著者数の多い学術論文は2015年に物理学専門誌に発表されたヒッグス粒子の質量測定の論文という。何と5154人の研究者が名を連ね、33ページの論文中24ページが著者と所属先のリストだった▲著者数が多くなるのは大規模な共同実験のためで、国際的な共同研究が進む今日では執筆者が1000人を超す論文は珍しくないという。たとえ研究不正を行った人がまぎれていても見つけようがない(黒木登志夫(くろき・としお)著「研究不正」)

 心理学の場合,分野によって大きく異なりますが昔は個人での単著が多かったけれど最近では複数人数での共著がメインになってきていて,人数は10名以下の場合が多いような気がします。
 けれども,基礎系の方などはマルチラボ研究に参加されて数百名の著者がいる論文に参加されたのを目にすることが増えたように思えます。
 
 共同研究の人数については「採用時などに業績を評価する」際に一番問題になると思います。文系理系いろんな分野の研究者が集まっていて「論文1本の価値」がかなり異なる学部や学科って結構あると思いますが,その際一番悩ましいのは「共同研究の業績をどうカウントするか」なのではないかなあと。
 例えば以下のような状況の場合あなたはどの人を採用したいと思いますか?
 

(a)1年間に一人で1本書いた人
(b)1年間に10人で10本書いて筆頭が1本の人
(c)1年間に100人で100本書いて筆頭が1本の人

上では「1年」でしたが,「10年」にした場合は選ぶ人は変わりますか?
 

(a)10年間に一人で1本書いた人
(b)10年間に10人で10本書いて筆頭が1本の人
(c)10年間に100人で100本書いて筆頭が1本の人

 この質問,どの分野の研究者であるかでかなり答えが変わってくるのではと思っていて,こうした調査をしてみたいなあと思っているのですがどうすれば科学的に調査できるのかのアイディアがまとめられていないので実現できていません。

 まあでも,「10人でもできることを100人でしている研究」とか「10万円でできる研究に100万かけている研究」とかに対していえば「なんかもったいなくない?」と思ったりしますし,「10人でやれば1年で出来るものを一人で10年かけてやった研究の価値は?」などといろいろ思いが巡ってしまってこの選択はなかなかしにくそうだなあと思っております。

 この辺データ取れば論文にできそうな気がしているのですが,どのように調査すれば論文にできるようにできるかのアイディアがまとまっていないのでなかなか実現できておりません。というか,既にありそうな気もするので先行研究探すのをまずしてみようかと。

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