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20230519 「福男」とのとんでもラッキーマンな出会い

 基本的にこの祭心理学NOTEを書く際に調べる文献の対象は「査読論文に限らず紀要や報告書なども広く検討する」ことにしています。しかし,「学会の大会発表の予稿」については,主に自分の場合ですがその後論文にならないことも多いので,目を通す対象には入れていません。
 なので,本日文献探しをしていて,以下のタイトルにすごく魅力を感じたのですが,最初は大会発表要旨だったので読まないつもりでいました。
 
荒川裕紀 2015 「福男」はいかにして生まれたか. 日本文化人類学会研究大会発表要旨集, G19.

 
 おお”!「福男」ってたぶん西宮神社のあれよね…。
 
 私は出身地の関係より「鯛が好き」で,その関係で博多祇園山笠や博多松囃子などをみるときも「恵比須流」を推す感じになって,全般的に「えびす様」推しです。それで西宮神社については今後色々調べてみようと思っていたので要旨をみてみることにしました。

 この歴史的流れを踏まえ、特に現代へとつながる1989年の昭和天皇崩御以降の平成期の変遷について述べる。とくに次の3点に着目した。1つ目は1989年1月に西宮神社でどのようなことが起きていたのかである。当時の資料、インタビューから明らかにする。2つ目は平成になってどのような動きが現在の隆盛につながったのか。主催者側の動きと参加者の語り、参与観察、参加者への15 年のアンケート調査から明らかにする。そして3つ目として2004年におこった「事件」の詳細を述べ、その後現在に至るまでどのような動きがあったのかについて述べる。

 なんかむちゃくちゃ面白そうな大会発表ですね…聴講したかったな~。でも,学会発表が2015年で,2022年から過去にさかのぼって「祭」の論文を探してきているのだから,この大会発表が論文になっていたらすでに見つけているはずですよね…だから論文にはならなかったのだろうな~と。
 
 でもやはり魅力的だったので,著者名で調べてみると…。
 
荒川裕紀 2016 西宮神社十日戎開門神事福男選びの人類学的研究. 大阪大学.

 なんと博論でまとめられているではないですか。しかも本文がPDFでダウンロード可能!早速私もダウンロードしましたが,2023年5月19日の段階での博論の閲覧回数が4829件!ものすごい!
 

 さすがにおいそれ博論に目を通してNOTEにまとめるのはすぐには困難ですがいつか目を通してなにかNOTEに書きたいと思います。

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