今週の市場予想(2014年4月28日)

見通し 高値波乱。もみ合い継続
 
先週は、”高値の波乱相場入り”と書いた。
実際の相場はおおよその予想どうり高値を越えることはできず、もみあいに入ろうとしている。
 
さて、今後の展開だが、基本路線は先週と同じ。
ウクライナの地政学リスク、FOMC、雇用統計など材料はいろいろとあるが、トレンドを形成するには、余程のものでないとムズカシイと思う。
結局のところ、1Qでグッドスタートを切れなかったため、リスクマネーのテンションが低いのが膠着の最大要因になるではないか。
もみあい相場は当面続き、2Qは膠着して終わってしまうのではないかと今のところは予想している。
 
先週は、ブルーンバーグニュースで日銀関係者が長期金利は経済・物価情勢を充分に織り込んでおらず先行きの急騰を懸念するというニュースが
あった。
発行の7割を買い、長期金利を操作した当の本人が、びびるのは如何なものかと思うが、いくつかの理由で日銀の心配は当面は杞憂だろう。
そもそも、消費税の便乗値上げが大きいのではないかと東大指数が注目されたことから、先週はその影響を見るために東京都区部CPIが注目されたわけだが、便乗値上げの影響は大きくなくインフレは加速感を欠くものであり、追加緩和の可能性を残すものだった。
また、日本の金利に大きな影響を与える米金利だが、テーパリング終了後、いずれは利上げに向かうはずなのに上昇する気配がない。需給ギャップが残る中で利上げに向かうことは実際には困難である可能性が高いし、テーパリングが終了するに伴い、資産価格の維持が困難になり、結局、緩和を止めるのはムズカシイことを市場は物語っていると思う。
そして、インフレが高進しているのというのに、今年にはいってアンダーパフォームする日本株の冴えない状況は何を意味するのか?
また、緩和によってもたらされた円安によって伸びるべき輸出が伸びず、貿易赤字が垂れ流されているのはどういうことなのか?
結局、インフレの”数字”は上昇したものの、本来の目的である”期待インフレ”は上昇していないーだれもインフレが持続すると信じていない
ということだと思う。
  

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