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令和に向けて誕生した移動ライフスタイル「アドレスホッパー」

「アドレスホッパー」という新たな移動ライフスタイルがいちカルチャーとして一歩ずつ歩み出そうとしています。 平成が終わる前に、このライフスタイルの誕生の軌跡と、どんな哲学で営まれる暮らし方なのかをご紹介します。
ご挨拶が遅れましたが、この移動ライフスタイルを提案していくための組織Address Hopper Inc. 共同創業者の升井優と申します。

アドレスホッパーはいつ誕生した概念なのか

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このライフスタイルが大きく世の中に出るきっかけにもなった(2018年4月、新R25記事が話題に)、共同創業者の市橋正太郎との出会いからご紹介します。

2017年年末のこと

ちょうど年末休暇で九州を旅していた際に、大学の先輩から1通のFBメッセージが届きました。

在学当時はお互い面識がなかったのですが、別のサークルの先輩である市橋さんが家を借りずにAirbnbを使って暮らしていくため、相談したいという話でした。

一度会って話をしてみたところ、彼の新たな暮らし方だけでなく、お互いの仕事についての情報交換となり、刺激的な時間となりました。

アドレスホッパーのコミュニティ誕生

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その後、定期的にFB上で情報交換したりご飯に行くようになり、半年ほどが経過。

市橋さんのライフスタイル取材記事の反響などもあり、ある夏の夜「意外と同じ価値観の人いそう。コミュニティ作ったらおもろいかも」と盛り上がります。

その翌日2018年7月5日にはFB Group #AddressHoppers が誕生。(ちなみに開始当時は#家を持たない人々でした)


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これがアドレスホッパーコミュニティのはじまり。

この頃には、わたしも特定の拠点を持たずに移動生活をはじめました。そして、お互いGroupへ同じようなライフスタイルをおくる人を招待。

しかし、この当時はまだ確固たる哲学はなく、多拠点生活という"拠点"に着目したライフスタイルとして捉え、そういった生き方をする仲間を探していました。

アドレスホッパーのコミュニティイベント開催

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FB Groupを作ってからは一気にコミュニティの熱量が高まった、という訳ではありません。

7、8月は市橋さんとわたしはそれぞれ海外や国内を移動したり、ねぶた祭りに共に参加したりと、特にアクションは取っていませんでした。

お互い夏のスケジュールが合わないまま9月に入り、そこでようやくコミュニティのイベントに向け、本格始動します。

2018年9月21日

イベント開催にあたり改めてコミュニティを共に立ち上げるメンバーとして加わったのが、同じく移動生活をしていた北原浩一と高梨大輔のふたり。

この4人でイベントを開催し、コミュニティを作っていくこととなります。

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初イベント時写真: 左から北原・升井・市橋・高梨(アドレスホッパーコミュニティのファウンダー4名)

コミュニティづくりにあたり、「アドレスホッパー」ということばを用いるようになったのも、この4人で議論した後のこと。元々は、最も移動生活歴が長い高梨さんがアドレスホッピングという表現を使っていたのが起源です。

Why記事文中から引用:
世界放浪中は、都市を1週間くらいずつ転々とする生活でしたね。自分では「アドレスホッピングナイト」と呼んでいます。今の家やオフィスを持たない暮らしも、その延長ですよ。※アドレスホッピングとは、住所を転々と変える事の意

イベントもただ集まるだけでは面白くないため、4人のホッピングスタイルの共有や移動生活に便利なアイテム紹介など、コンテンツの議論を重ねました。

そして、オンラインコミュニティが立ち上がってから3か月後の10月9日。

特定の拠点にとどまらずに、移動生活アドレスホッピングを実践する人々のコミュニティイベント「HOPPING NIGHT」を東京・日本橋のアーティスト・イン・レジデンスで開催。興味を持って参加してくださった方も含めて、総勢35名が集いました。

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想像以上の熱気と移動生活実践者の多さにとても驚いたのをいまも覚えています。

コミュニティ活動の本格化

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その後、月に一度定期的にアドレスホッパーのコミュニティイベント「HOPPING BAR」を開催。

2019年の新年会には参加者が計50名を超えるまでに。移動生活をおくるアドレスホッパーが6 ~ 7割、残りの方も高い関心を持って参加しています。

コミュニティの価値とは

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アドレスホッパーのコミュニティをつくった理由は、似た価値観を持った人々が集える場(オフラインに限らず、オンラインでも)を作りたかったため。

コミュニティイベントの実施を重ねるにつれて、始めて良かったと改めて感じました。

移動生活をしている人は以前から一定数おり、それに興味がある人も少なくありませんでした。ただ、その人達が集う場所がこれまではあまりなく、アドレスホッパーコミュニティが出来たことで、一気に点が繋がりはじめます。

コミュニティづくりを始めてから、イベントでアドレスホッパーが集まる以外に、どんなことができるかを日々4人で議論していきました。

コミュニティと地方へ移動

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より一層このライフスタイルを広めていくために、「アドレスホッパーとは」という本質について何度も議論し、その過程で自分たちの哲学も言語化していきます。

移動生活をおくる"アドレスホッパー"にとって土地との関係性こそが最も重要で、拠点の有無や多拠点というのは関係無いという想いが個人的に強くありました。

自身の旅の経験、特にAirbnbのようなサービスを使って土地のひととつながり、そこに暮らす体験の魅力を圧倒的に感じているためでした。

そこで、試験的にコミュニティメンバーで移動生活を共にしながら、土地のひとと交流するプログラムを秋田県・大館市と共に企画。

2019年1月27日

地方 x ホッピング=Chi-Hopping プログラムを決行し、7万人規模のまち・大館へ。

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すでに友人と数か月前に訪れて、その土地とひとの魅力に感動していたのですが、この企画で新たな気付きを得られます。

この移動ライフスタイルの提案をしていけば、色々な地域への人の流れは生まれる。そして、土地のひともそのメリットを少なからず感じて頂けるということを肌で実感。

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このあたりの話はForbes寄稿記事で紹介しているのでご覧ください。

メディアを通じた大きな反響

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ありがたいことに多くのメディアに取材いただき、この半年でさまざまな媒体で取り上げていただきました。

ただ、自分たちは着実に広げていこうとしていたものの、思わぬ話題性からか各媒体でアドレスホッパーの情報が頻繁に取り上げられるように。

中には、本来のライフスタイルの哲学は置き去りに、不本意な取り上げ方もあったことは事実です。

正直なところ、どんどん情報発信しようという想いはありつつも、ここまで世の中に出るとは想定していなかったというのがあります。

ライフスタイルの哲学を発信

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そこで、より注力して取り組んだのが、2018年11月頃から着手していたアドレスホッパーのライフスタイルを紹介する雑誌「HOPPING MAGAZINE」制作。

メディア対応もより綿密に実施するだけでなく、自らもしっかりとその哲学を伝えていく努力をする。

それがこの雑誌制作の目的です。

クラウドファンディング開始、3時間で達成

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移動ライフスタイル「アドレスホッパー」の思想をしっかりとお伝えし、もっと多くの方に知ってもらい、暮らしにおける移動のあり方を少し見直すきっかけをもって欲しい。

そんな想いで、2019年4月22日にMakuakeクラウドファンディングプロジェクトを開始しました。

プロジェクトメンバーは頼もしい編集チーム(上部ページ内記載)・市橋さん・升井。そして、コミュニティファウンダーのひとり、北原さんがクラウドファンディング企画を裏でリードしてくれました。

より多くのひとへお伝えしたい

クラウドファンディングは金額がゴールとなるため、達成はしましたが、本来のゴールはより多くのひとへ、新たなライフスタイルとして提案すること。

現在、新たな追加リターンも検討中ですが、ぜひまだご覧になっていない方はこちらのページから企画をみて、ぜひ応援してください!

最後に

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特定の拠点にこだわらず、移動しながら土地に暮らし、土地のひとや文化と交わり、自らの世界の拡張を楽しんでいくライフスタイル。

拠点があっても、時折気が向くままに知らない土地に移動して暮らす。それが、ゆくゆくはふるさとになっている。そんな豊かな暮らしを実現できる生き方だと信じています。

みなさんも一度暮らしの中での移動について考えてみませんか?

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