作品には作者の心が宿る

さきほどクエンティンタランティーノ監督の作品を初めて鑑賞しました。鑑賞したのは『ワンスアポンアタイムインハリウッド』。

ブラットピッドとディカプリオ主演でめちゃくちゃかっこよく、90年代のアメリカの雰囲気を感じることができて、とてもよかった。キャスト自体の魅力に加えて、"それっぽさ"を出す製作者リサーチ力や空間設計能力もすごいなと思いました。

答えのないものを作り出すのって難しいよね。中でも人の感情は複雑だし、「人の感情をゆさぶる作品を作りたい」と思ったときに、そのための行動を具体化するのって難しいなって思います。

いくら素晴らしい映画や音楽でも、鑑賞するタイミングで感じ方も異なる。結局、誘起される感情というのはコンテクスト上のものということですね。

ただ、その人の意図を作品から推測することはできると思っています。もちろんその手掛かりはその作品にちりばめられている。

「なぜこの場面の尺をこんなに長くとっているのか」「この状況設定はおかしいけど、あえてこんな風にしたのかな」「この時のこのセリフはこういうことを狙っているのかな」、、、と、様々な点に思考をめぐらすことで少しずつ作者の意図に近づけるのではないかと思います。

このような態度を持つことで「受動的な鑑賞」から抜け出すことができ、コミュニケーションの基礎になる「他人の視点」も手に入れられると僕は考えています。

せっかく時間を割くならその経験が価値あるものになればいいですよね。

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