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アニメ映画「FLY!/フライ!」のあらすじとネタバレ考察

だから僕は渡航経験がない

ずっと日本にいる。出たことがない。理由は学生時代にまでさかのぼる。
金がない家に生まれた僕は海外に行くことはなかった。
家族で行けなくても初渡航を20代前半に行く人は多いと思う。
その時も僕は金がなかった。でも金がないからいけないと言うのが嫌だったので行く奴をバカにしてごまかした。
「バカは大体インドで自分探しをする」
「数か月の語学留学はただの長期休暇」
今でもそう思ってるところがあるが、本当は「いかない理由」が欲しかっただけ。
やるかやらないか以外にもやれるかやれないかの問題もある。

あらすじ:喜びも絶望もいらない。

まだ観てない人用。
「植物の心」のような人生。「平穏な人生」が目標。
これはジョジョのセリフ。
カモの家族が池で平和に暮らしてる。父親は外の世界の危険を子供たちに煽る。休日は家のメンテナンス。池に渡り鳥がやってきても関わりたがらない。
「くうねるところにすむところ」がそろってるこの場所に変化を起こしたくない。この気持ちを分かる人も多いはず。
もし僕が家庭を持っていたら間違いなくこんな暮らしをしてる。
「明日も早いし余計なことしないでさっさと寝よう」毎日これを繰り返す。
そんな父を母も子供も不満に思い冒険したがる。
わざわざ危険を冒す意味が分からない父は会話をシャットダウンする。
家族を黙らせ一安心の父の前に叔父が現れる。
腑抜けた顔にだらしない体「ここで一生楽してれば俺みたいな王様になれるぞ」といわれ危機感を覚える。
平穏な人生は堕落を誘う。寝てる家族を叩き起こし危険に満ちた冒険に飛び立つ。

薄味フルコース

観た人用。
原題は「migration」で移民って意味だけど、要は海外に引っ越したらって話。
他国の国民性みたいな話をたまに聞く。
日本人は礼儀正しいとかアメリカン人はフランクとかインド人はボディタッチ激しいとか。
当てはまることが多いだろうけど、話半分に信じた方がいいかもしれない。
最初に合ったサギに喰われるかもって心配しだす。
確かにサギは鳥も喰う。調べた限りだとヒナを喰う。それ以上は大きいので食べれない。あとはカエルとか虫を喰ってる。
実際、サギの老夫婦は虫食ったり魚を食べたりしてる。その魚がデカいっていうのはあるんだけど……
要は誇張された話を信じるのよくないよって話。
次は都会のハト。ゴミ漁って生きてる。ゴミ鳥って言ってキレられる。
他国の食生活や生き方に口出して怒られる。トラブルの元。
アイガモかガチョウかわからないけど楽園っぽいところでくつろいでると殺されそうになる。
上っ面だけ見て現地でひどい目に合うのもよく聞く話。
知り合いが「インドの人って皆優しいんだって」といってタージマハルの清掃ボランティアに参加して何度もウンコを踏んだあげく財布を盗まれて帰ってきた。テレビや写真に写る場所は楽園に見える。現地にはそうじゃない場所も多いはずだ。日本だってそう。
海外トラブルを楽しくあっさりと教えてくれる。じゃあ海外移住なんてしないほうがいいのかって言うとそうでもない。

光陰矢の如し

冒険しない理由はいっぱいあるけどもっと深刻なものがある。
そもそもできないって理由。
サギの老夫婦はすでに年老いて終の棲家を見つけてる。そこから離れることはできない。
ハトのチャンプはコンクリートジャングルで生きてきたせいか足の指がちぎれてる。
望むと望まざるにかかわらず、いずれ冒険はできなくなる。
やる理由の最たるものは「今しかできないから」だと思う。
僕達はそのうち起伏の無い生活をすることになる。
だから危険を承知で出かけた方がいい。
やった後悔よりやらなかった後悔の方が強いっていうのもよく聞く話だから。

備忘録

池からでないのにやたら地名に詳しい。

叔父さんついてくるんのかよ。こじつけだけどちょっと歳でも冒険できるみたいな話?

人間がしゃべらないパターン。ベイブと同じで人間と動物の世界をすみ分ける。人と動物が話すパターンの代表作がわからない。

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