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配る、ということ

自分が好きなものに対する愛を、他の人から感じた時。


そのような時、私はとても幸せな気持ちになる。 “森本茉莉”という1人の人間に対する愛がこもったこの本を、私は終始幸せを感じながら読み進めた。



インタビューの、その1ページ目。あの文字列が目に入り、私はそっと本を閉じた。日向坂46の森本茉莉としての、原点である言葉。私が、彼女に興味を持つきっかけとなった、あの言葉。本文に入る前から、私は感謝の気持ちでいっぱいになった。



本文は、同誌内にライブレポも掲載されているW-KEYAKIFES 2022を始めとする、ライブの話から始まる。W-KEYAKIFESは、昨年から始まった、櫻坂・日向坂が一堂に会するライブであるが、昨年から今年の1年で森本がどんどん日向坂の必要不可欠なパーツになっていると感じた。昨年と今年の感想の差ももちろんだが、ライブへの向き合い方、参加曲数など、どれをとっても1年間での成長が実感できる。

昨年がはライブに「参加させてもらっている」だったのが、今年はライブを「作っていく」「全力で楽しむ」という表現が近いだろうか。今年のW-KEYAKIFESは会場で見られたが、やはり彼女たちからは今の彼女たちにしか出せないパワーがあったし、また主体的にライブに参加しているからこその輝く姿も見られた。来年以降、またあの地でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、今から楽しみだ。


もちろん昨年を批判するつもりはさらさらない。本文中でも記されているが、昨年のW-KEYAKIFESは彼女たち3人にとってしっかりとした有観客ライブが初めてであった。そこには伸びしろが計り知れないほど存在するのだ。W-KEYAKIFESに限った話ではないが、彼女は伸びしろをみるみる減らしている。否、伸びしろごと成長している。今の森本を作っているのは紛れもなく今の環境だろう。


今年の日向坂は、東京ドーム公演を終え、新たな仲間も加わろうとしている。そう遠くない未来、3期生が日向坂の中心になる日が来ると信じている。その時も、日向坂は日向坂であるとインタビューからは伝わってきたし、また違った良さも生まれているはずだ。彼女がまた約束の彼の地に立つ時、彼女は、はたまた私は、何を思うのだろうか。



少し順番を前後させ、3期生の話をする。

誕生日、血液型の話はある種鉄板となっている。どちらも言ってしまえばオカルト的な話であるが、共通点、相違点で盛り上がっている様子が目に浮かぶ。森本と山口が2人で長い間笑っているところを、見てみたいものだ。

森本が髙橋のことを「髙橋」と呼ぶのが個人的に大好きなのだが、本誌内では「髙橋」表記が用いられている。一方で、後から「未来虹」表記も出てくるのだが、恐らくこれは本人の呼び方に統一されているのだろう。ここの差を文字の中でも出してくださっているというところからも、スタッフさんからの愛を感じた。



そして、森本の過去の話だ。

オーディション時の話や習い事の話、名前の話など、エピソードの節々から、“森本茉莉”を形作っている大きな要素の1つが彼女の家族であることを再認識した。家族の話はブログやメッセージなどでも度々登場するが、家族の話をするときの彼女はいきいきとしているし、我々ファンに家族の話を楽しそうにするという事実が、彼女が家族の中で楽しく生活している何よりの証だろう。家族に感謝を伝える方法は現在の私は持ち合わせていないので、この場を借りて感謝を申し上げたい。


オーディションの合格発表前の行動も、彼女らしいものだ。「使い切りました。でも、もう叶いました。」という言葉からも、彼女の兄や母と通じるものがあり、また彼女はこのころから我々が知る“森本茉莉”だと感じ、頬が緩んだ。



森本の過去の中で触れなくてはいけないものの1つが研修生時代だろう。私は残念ながら研修生時代の彼女は応援できていなかったのだが、アイドルとしての彼女の原点は間違いなくそこにあるので、今から知れる範囲だけでも知りたいと強く思っている。その点で、研修生時代の話、また加入当初の話について深く掘り下げてくれているのは、本当に有難いと感じた。

合同オーディションに合格後、「配属なし」という結果を受けての感情は十人十色であると思うし、当時森本が抱いた感情を不正解だとは思わない。

「競争心」と「向上心」、この2つに優劣はない。原動力が何であれ、力いっぱい努力することが重要であり、何かに一生懸命になっている人は例外なく美しい。直近のブログ[i]でも書いてくれたが、彼女は将来像を持っている。その将来像に少しずつでも近づけるように、あわよくば超えられるように応援し続けることが、私たちから彼女にできる唯一のことだと感じる。

ここから先は記すかを迷ったが、これは備忘録であるので記しておく。彼女の研修生時代、自分の適性に自信がなくなりやめようかと迷った時期があったと話していたが、私はそのように迷えることが何よりの適正だと考える。迷うということはその物事に対して一生懸命であるということであり、その一生懸命さは女性アイドルの大きな魅力の1つだ。「誰かより」という競争心でなくとも、「自分はこうなりたい」と思う向上心を原動力に輝くアイドルももちろん美しいし、強い原動力を持つ森本は紛れもなく当時から“アイドル”だ。


森本が研修生を辞めることを踏みとどまった大きな出来事の1つに、髙橋の言葉がある。髙橋がどういった心境で言葉をかけたのかはわからないが、誰よりも近くで森本を見ていた髙橋にも、一生懸命な森本の魅力は伝わっていただろうし、あの一言は彼女の本音だろう。2人は他にも、欅坂46(当時)の東京ドーム公演を観た後など、関係性の深さがうかがえるエピソードが多くある。

縁が続き、同じグループで今も活動している2人である。これからも“相棒”な2人でいてほしいと、改めて強く思った。


話は日向坂加入後に移る。

日向坂の“森本茉莉”としての原点は、色紙に書かれた“幸配”という単語だ。これについては後から詳しく記そう。


アイドル1年目は苦悩続きだったという話は先日放送されたセルフドキュメンタリー[ii]で語られたことが記憶に新しいが、本誌ではその時期についてさらに詳しく語られている。「楽しいという感情がわからなかった」と本人は話しているが、これが彼女の本音なのだろう。

しかし、ドキュメンタリーにしろ今回にしろ、辛かった時期の話をこうして今できているというのが、彼女の何よりの変化だ、と思う。今年の初めに、「踏み込む」という目標を立てていた。有料コンテンツであるトーク内でのことなので深くは触れないが、今年は様々なことに踏み込んでいるように感じる。機会の増加もあるだろうが過去について知れることも増えたし、冠番組やその他のラジオ番組でもありのままの彼女を見られるようになった。また、グルメや旅といった彼女の好きなことについても、自分から発信する機会が増えたように感じる。

そして何より彼女は中毒性があり、また何より本当に楽しそうに活動するので見ているだけで幸せになる。

彼女自身が今年立てた目標とその達成度について現段階でどのように感じているかはわからないが、SHOWROOMやミーグリの評判、また断片的ではあるが将来の話も聞くことができている部分などから、彼女がずっとこの目標を意識して活動していると感じている。


森本茉莉は、ここ一番での発言を吟味し、有言実行するアイドルだ。生まれ変わりを決意した2021年。「突破」と「改善」というキーワードを掲げ、姉と慕う宮田との関わりや、ミート&グリートの開催、挙げられる要因は様々であるが、活動を楽しいと思ってくれるということが我々にとっても何よりの幸せである。私が配属SHOWROOMで彼女に惹かれたように、素の“森本茉莉”には魅力が詰まっている。中毒性の高い、正しく“MARIE IN WONDERLAND”だ。例のPVも結末がミーグリの宣伝となっており、私もたまにそこから茉莉ちゃんに興味を持ったという話を聞く。2021年は、「改善」という言葉では表しきれないくらい飛躍の年、変化の年だったといえるだろう。これからも目標を叶え続ける彼女を、ずっと応援したいと改めて思った。



サイリウムカラーの話は、個人的に何度もしているが、何度聞いても大好きだ。オレンジと青、それぞれに違った思いが込められている素敵な色だ。また、私もライブ会場で彼女のサイリウムカラーを照らしている人を探すことがあるのだが、視認性がかなり高い。偶然か必然か、全く異なる理由で選んだ2色は補色の関係にあり、日常生活の中でもよく見られる。

茉莉ちゃん推しの中では、生活の中でオレンジと青を見つけたら、「#今日の森本茉莉ちゃんサイリウムカラー」のハッシュタグをつけてツイートすることが恒例となっている。ぜひみなさんも、日常生活で「オレンジと青」を見つけた際にはツイートをしてほしい。



また、サイレント茶髪についても触れられている。私は色の認識が(日常生活に支障がない範囲で)得意でないので、周囲の盛り上がりで認識したわけであるが(ここだけの話、未だにじっくり見ないと染めた事実が直接認識できない。)、茶髪に変えたきっかけについて記されていた。

森本がどのような考えで髪の色を変えたかを知り、改めて彼女の考え方に脱帽した。確かに、このタイミングしかない。末っ子、現役JKとしてのアイドル生活を満喫し切り、ずっと楽しみにしていた後輩に影響を与えないようにする。これ以上の機会が他にあるだろうか。

また、私は“現役高校生”として、等身大の4人のミュージックビデオが世に出ていることがとても嬉しい。彼女たちがアイドル人生を終える時に見返して、当時に思いを馳せることができるのは幸せだろう。そして、高校を卒業して、心身ともに新たな姿で“お姉さん”となる。現在進行系で4期生が発表となっているが、彼女自身のさらなる変化も楽しみだ。

髪色を変化するという決断に至った経緯の中に、彼女の心境の変化もあるだろう。先輩たちとの関わりも増え、学びと行動の1年だということも決断に影響を与えたのかもしれない。様々なことに踏み込み、素の彼女の魅力がどんどん多くの人に伝わっているのが応援している身としても実感できる。これからの彼女にも、期待したいと改めて思った。


その後直後の夢の話は、やはり何回読んでもよくわからない。しかし、それは間違いなく素の彼女の魅力の1つであるが、私の夢も操ってほしいものだ。(?)



そしてインタビューも終わりに近づき、アイドルとしての夢の話へと発展していく。いちファンとしては、彼女と出会えたこと、彼女を応援できているということが幸せだ。何度も繰り返すが、素の“森本茉莉”には魅力が詰まっている。日々成長し、変化していく森本だが、根本にあるものは変わっていないのだ。これからも、アイドル“森本茉莉”を応援し続けるとともに、1人でも多くの人に彼女の魅力を知ってほしいと、改めて感じた。


2万字インタビューの締めが、「不思議な物語」である推しが私は誇らしい。





[i] 日向坂46森本茉莉公式ブログ まだまだ〜まだまだ〜まだまだ〜(*˙˘˙*) まだまだ〜まだま(略) 2022年9月21日

[ii]セルフ Documentary of 日向坂46 #7 2022年6月26日 TBSチャンネル1


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