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オタク経済圏創世記

タイムラインで、見て面白そうだったので、オタク経済圏を学ぶためにも読んでみました!

プロレスとオタクの親和性、プロレスは常に雑誌などのメディアとともに、リング外においても批判・解釈を試合のように見せ、コンテンツの一部として提供してきた。ユーザー参加型の性質がアニメのような批判コンテンツに近い。

映画、「君の名は。」は日本で232億円、中国で95億円の大ヒットとなった。FGOも600万DLで3400億、海外で700万DL、600億の売上となった。

オタクは、コラムニストの中森さんがコミケに集まる集団を、この頃やたらに目につく世紀末的ウジャウジャネクラマニア少年達、友達に『おたくらさぁ』なんて呼ばれるのキモイと思わない?と評し、オタクの命名された。

一度テレビで放映してしまえば、放映されたアニメの音楽出版権はテレビ局の音楽出版子会社に属する。局のマネタイズは、放送時のCM収入だけ儲けなくても、のちのアニメがヒットした時の音楽著作権を収入源とすることができる。

ゲーム市場は一度米国でなくなった市場。任天堂が新しく再創造し、世界の9割を握るような覇権を築いた。

ファミコンは、FDDでなく書き換えできないROMを採用した。データ量の制約がありゲームとして作り込めないが、データの読み込みが速くなった。ユーザー体験への重点的な効果を注視した結果だと思われる。

ポパイをオマージュして生まれたスーパーマリオは現在の金字塔となっている。ドラクエも今までアクションが主流だったがRPGというカテゴリを作った。

ポケモンは設立2年目2人の会社から生まれた。売上7400億の任天堂が、このベンチャーの企画に飛び付き、開発費を出した。

ゲームは、マンガやアニメの歴史と同じく、クリエイター性の強い1個人をプラットフォームを握る編集者がサポートしながら、少人数で作家性の強い作品を築き、大ヒットに導くというモデルは共通している。

少年ジャンプは、1980年に300万部から1995年に600万部へと限界突破するのは、マンガとゲームを組み合わせたことに端を発する。

認知度の高いメディアに出るとそのブランドでユーザーを呼び込めるため、お金を払ってもらえる(マネタイズ)の間には明確な境目がなく、その次元の反転のような状況が突然起きる。

ポケモンは、世界中のキャラクター経済圏で最も大きな85億ドル(10兆円)のビジネスを実現してきた。最初はゲームで23万本だったが1年で160万本の大ヒット、65億円のうちメーカーが45億、利益10億となる。

ソーシャルゲームが作り出したものは、アクションという従来のゲームで最もベーシックな価値を携帯画面の小ささに合わせて限界まで小さくしつつ、ゲーム内で可視化できる資産(キャラクターやレベルなど)を極大化し、ソーシャルによって課金通貨を使うインセンティブを強めた。

モノはヒトをつなげる媒体として価値を持つものであり、ソーシャルでもシェアリングでも、ヒトとヒトのコミュニティ価値に貢献してエンターテイメントは消費者に認められる時代。

規模による集客力、15メートルの歩道にサクラとして刺激群衆をいれ、合図があると立ち止まり近くのビルの6階の窓を見る。1人だと1500人のうち4%が見る。茂木群衆が15人の場合は40%になる。

オタクは消費額として一般ユーザーの平均2倍の金額を使い、ブランドロイヤリティが高く継続的に店舗に足を運ぶため、生涯単価として一般客の3倍を見込める。

2兆円規模の市場を形成したNetflixの成長に沿って、クランチロールも200億のアニメサブスクリプションビジネスを牽引している。

バンナムのIP別収益、ガンダムは年500〜700億円、戦隊ライダー系は、200億円前後、ワンピースが300億円超え、ドラゴンボールは、5年間で81億/349億/611億/979億/1290億と15倍以上になっている。

人気は人気のままだけでは市場にはならない。人気を吸収するだけの消費財が隅々までいきわたり、消費財を通して人気をさらに高めるような作品管理のノウハウがあり、はじめて人気がその分化商品の消費に転嫁され、市場化が始まる。もちろん人気はすぐに衰える。

市場規模が1兆4000億のゲーム、アニメは1985年に260億から40年かけて2800億の市場を形成した。

1つのコンテンツの影響範囲を最大化させる仕掛けをイベント・イベントごとに演出していく。マーケターの役割は、コミュニティマネージャーの機能へと変貌しつつある。

ヒト・モノ・カネ・情報という順番で希少性が語られがちな経営資源の中で、これは文化的色合いが強く、変わりづらいものの順番でもある。

アイデアにまつわる産業においては創発プロセスを担保するフレキシビリティが何より大事になる。

マンガ・アニメ・グッズ・イベントなどとともに展開することで、ゲームを楽しんでもらうユーザーの土壌が立体的に出来上がった。

オタクの経済規模や、ブレイクの歴史など、アニメ、マンガ、アイドルなど多くのオタクコンテンツビジネスのノウハウが詰まっていました。知っているコンテンツが多く出てきて学びになりおすすめの1冊です。





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