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絶対歩かないマン はなちゃん(3歳)

育児に正解はない。子供の数だけ個性があるし、その子に、その家族に合った対応が子供の数だけあると信じたい。

「あるこ~あるこ~わたしは~げんき~♪」

みんなが知っている、となりのトトロの「さんぽ」のメロディー。娘が歌うと続きはこうなる。

「ぜったい~あるかな~い いじでもあるかない~♪」

登園風景

今日も保育園に向かう娘は、リビングから玄関すらも歩かず「抱っこ」と両手を差し出す。夫か私どちらかが抱っこし、抱っこしていないほうが娘の荷物と靴を持って家をでる。抱っこのまま靴を履かせて、駅の前の角で夫に娘と荷物を託し私は駅に向かう。夫は基本的にそのまま抱っこで園まで連れていく。

娘はご機嫌にいろいろな歌を歌いながら、「今日も暑いねぇ」「はやくひかげひかげ!」「抱っこ重い~?」「なんで~?」とおしゃべりする。

「ほら、はなちゃんより小さいお友達歩いてるよ」と地面におろそうとしても、全身の力を使ってしがみついてくる。

自立心を手助けする気満々だったのに・・・

自分でできる子になってほしい、と思い、いろいろな育児書を読んだ。特に相良さんのモンテッソーリ教育の本は、なるほどなと納得できることも多く、できる範囲で実現しようと心掛けている。

「子どもができることを親が手だしするのは、子供の成長機会を妨げます」「子どものやりたい気持ちに応える環境を整えるのが親の役割です」

ネット上の掲示板などでも、「自分で!が激しすぎてイライラします」「抱っこを嫌がり、自分でうろうろし始めるので大変…!」というような記事を見る。

でも、「やりたい」を示さない子供には、どうしたらいいんだろ??

「歩く」なんて基本動作すら実践しないなんて、何か育て方に問題があるのでは…

このまま甘やかして抱っこするのは、この子のためにならないのでは…?

考えていると、どんどん不安が大きくなっていく。

それも一つの個性(のはず)

歩くことは好きじゃないはなちゃんが、好きなことは何だろう。やりたいと思うことは何だろう。思いつくままにリストアップしてみた。

・手を洗う時の踏み台を冷蔵庫の横から運んでくること
・ミニトマトを収穫し、洗うこと
・バナナの皮をむくこと。ナイフで一緒に切ること
・ヨーグルトをスプーンでお皿に入れ、ブルーベリージャムをのせること
・メルちゃんとキティちゃんのお世話をすること
・パパやママにばんそうこうやお薬をつけてあげること
・パパやママのお熱を測ってあげること
・絵本を読むこと
・エレベーターのボタンを押すこと
・マンホールの上でジャンプすること
・長靴で水たまりに入ること
・道端の猫じゃらしやタンポポを触ること

結構ある。書いているとどんどん思いつく。特に、下の3つをしているときはちゃんと歩いている。(そのあと抱っこ、ということも多々あるが)

保育園のお散歩では歩いて、公園では元気に走り回っているようだし、運動以外にも好きなこと、進んでやることはたくさんある。特にお世話系は大好きで、大丈夫?お水のむ?とコップを持ってきてくれることもある。

「絶対歩かないマン」の寿命

ランドセルをしょって抱っこで学校に行く子供はみたことがない。つまり、絶対歩かないマンでいられるのも、長くても小学生まで。

80歳まで自分で歩いて生きるとして、まだたったの3年。小学生から歩き始めてもそのあと74年も自分で歩ける。

ひょっとするとまだ、歩くためのエネルギーを温存して別のことをしたいのかもしれない。突然自立心が芽生えて、明日から抱っこさせてくれないかもしれない。それはそれで寂しい。

15キロは正直重たいが、もう少し付き合おう。


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