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のれんと屋台で人を待つ人生と

「ちょっと一杯だけいい?」

そんな一言をいってもらって、暖簾をくぐってくる客にビールや酒を差し出しながら、おでんやちょっとした小鉢を出したり、締めのラーメンを提供してくれる屋台に、よく顔を出していた。そこには、あれから6年以上たった今でもたまに訪れるが、いまだに覚えてくれていていついっても「元気にしとっと?」と話しかけてくれる

仕事が遅く終わったとき
飲みに出かけての帰り道
ちょっと飲み会の前に

いろんな理由で、ふらりと訪れて30分くらいであとにする。たまに気の合う客にあえばそのまま瓶ビールを追加して飲むことだってあった。そんな体験が僕の中には残っているから、いま、僕が誰かのそういう場所になれるのであればきっと嬉しいんだと思う

何かあったときに、何もないけれど、フラリと立ち寄れる屋台

のれんの手前と奥で、少しだけ違った世界に入る

リアルな店舗を構えて運営するほどの度胸も余裕もないんだけれど、それがインターネットを通じてオンラインの世界であれば実現できると思った。きっと、屋台や店舗を持つ楽しみはある。数十倍、数百倍に楽しいだろうけれど、いまはこれでも十分かもしれない

毎日、あのお客さんは元気にしているだろうか。お仕事うまくいっているかな。無理して働いたりしてないだろうか。なにかに熱中しているのかな。なんて。思いを馳せれる人ができたのは、ありがたいことだ。そして、きっと顔を出してくれたのなら心から嬉しいんだろうなそのとき

昨夜みた「SUNNY」という映画のワンシーン。屋台の店主をみてそんなことを思った夜だった

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