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11-5 「野生の時間になっているよ」ー真夜中の前駆陣痛ー

1 宮川さんに電話

結局7日は、陣痛はいつ来るかな、まだ来ないかなとそわそわしつつ、
いよいよ呼吸が浅くなりそうなくらい張るお腹を感じながら、
町のお出かけを楽しんだ一日でした。

そして就寝する少し前、宮川さんと電話で話をしました。
「お腹はしっかり張っています、パンパンです」
「気分はいいです」
と、まずは状況を伝えます。
そして宮川さんに一番話しかった、夜中のあの前駆陣痛を伝えました。
「昨夜は前駆陣痛(?)の腹痛で、目が覚めてしまいました」
「生理痛みたいな痛みで、3、4回寝たけれど、最後は起きてしまいました」
などなど。

宮川さんは
「それは典型的な前駆陣痛。子宮が収縮しているよ」
とおっしゃいます。そして
「夜中に来るのは、野生の時間になっているということ。いい感じ」
「多分、今夜も来るからね。そのつもりいてね」
とのことでした。

2 「野生の時間」の前駆陣痛

「野生の時間になっているよ」
この言葉、私の心にとっても響きました。

妊娠がわかった4月、
初めて宮川さんに会った時におっしゃったのは、
「お産は野生の感覚で」という言葉。
その時は
「野生の感覚」ってなんだろう、
本能や直感を指すのかな、
と思っていました。
けれども蓋を開けてみると、
そんな曖昧なものではなく、
もっとシンプルなもの。
「夜中」というわかりやすいものでした。

確かに野生の動物は、夜行性が多い。
夜中に状況が進むのは、野生の特徴。

お産のためのホルモンがたくさん出ていて、
「ヒト」という生き物、動物として、
新しい命を生み出そうとしている私。

「私もここまできたんだなぁ、がんばったなぁ、
そしていよいよだなぁ」と
無性に「自信」を感じました。

3 2晩目の前駆陣痛ー暗闇の怖さー

昼間にお昼寝をしたのでなかなか眠くならず、
少し遅いめの23時頃に床につきました。

そして想像通りの前駆陣痛。
前日より少し早まり、夜中2時頃に腹痛で目が覚めました。
「眠ってから3時間。しっかり休めているから大丈夫」と
自分の睡眠時間を確認し、
お腹に手をあてながら、目を瞑りました。

痛みは昨日よりも増しており、昨日よりも寝付きにくい。
目を瞑ると、真っ暗な世界。目を開けても夜だから真っ暗。
昨日は思わなかったけれど、この日は暗闇が怖いと感じました。

やがて私は再び眠りにつきましたが、
その後はすぐに、目を覚ましてしまいました。
前日はお腹をさすってくれたキョーちゃんですが、
二晩目の今夜は起きることなく、横でスヤスヤと眠っていました。
私が前駆陣痛に耐えている横で、
熟睡中なのは色々とツッコミたくなりますが、
眠たいのに無理やり起きて、二人で共倒れになるほど馬鹿げたことはありません。
役割分担を考えて、お互い眠れるときは眠っておこう、
キョーちゃんには今のうちに眠っておいてもらおうと、
これから続く長期戦に備えてもらいました。

そして私はもういちど目を瞑りました。


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