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フェムテックを知り、女性活躍について思うこと

女性も働くことが一般的になってきて、男女の平等と言われていて。

「女性が女性が・・!」と主張すると、フェミニストと言われてしまい、煙たがられたりもして。

でも、決して女性に下駄を履かせて欲しいとか、優遇して欲しいとか、擁護して欲しいとか、そういうことじゃないんだけどな、と思うことも多々あって。

議論が進んでいくと、「それって女性だけの課題じゃなくて、男性も一緒だと思う!」みたいなまとめかたに着地する。
すごく納得感があるわけではないのだけれど、女性の主張ばかりしていても仕方ないし、男性を巻き込む落としどころなのかなって思っていました。

(それ以外にもジェンダーのグラデーションの話もあるけど、ここでは割愛。)

が、フェムテックを知り、フェムテックを学んで思うことは、女性が働くということは男性と平等にはいかないのよ・・という真実。


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20代前半~の新入社員時代には、女性は男性にはないPMSや生理に日々悩まされていて。
男性の上司や同僚に状況を伝えきれず、やる気がないと思われたり。千差万別の事象だけに女性の同僚からも理解されなかったり。

(ちなみに私は、同僚や上司や、時には得意先に対してもあけっぴろげにシェアしていたタイプではあるのですが、周囲の女性社員はドン引きしていました。生理の重さもひとにもよるし、言ったところで仕事は減らないし、余計な気を遣わせるだけなこともあったりね。)

生理痛がつらい日に鎮痛剤を飲みながら懇親会や接待をしたこともあったし、PMSで酷く眠気があっても、通勤時や得意先までなどの外出では運転しなくてはいけなかったり、外出先でトイレを探すことが難しかったり。
終日会社にいるような日でも、生理中の長時間の会議では服を汚していないか不安になったり、匂いやムレが気になって集中しきれなかったりもしました。

生理期間はとにかく憂鬱。
出社前も、朝寝具を汚してしまって洗濯に追われたり、荷物には生理用品や薬や替えの下着等を常備して、出張なんてときにはその荷物も倍の重さ・・と、とにかく気が張っていたなぁ我慢していたなぁと思い出します。
同じようには働く男性社員を、「男性はこれがない分、業務に集中できてうらやましいな」と感じたこともありました。

また、その日のことだけでなく、中長期的なキャリアプランを考えようとしても、女性には妊娠や出産といったライフイベントの可能性を踏まえると、とても難解なものに。

日本においては、男女ともにキャリアブランクへもしょっぱい対応。ライフイベントや女性が家庭を(意識していても無意識でも)担うことも多く、出世にしろ転職にしろ、男性のようにはいかない。。。
「子供が欲しい」と思っても、身体に負担がかかる比重は女性のほうが高くて、男性のように計画的にはいかない期間が発生する。

転職したてで産休にはいるわけにもいかないし、出世したばかりで部下をもって初めての業務にやりがいを感じているときに産休となったり、あるいは逆にそろそろ子どもが欲しいと思って会社を辞めたのに、なかなか思うように授からなかったり、とアンコントーロラブル。

男性だったら、影響ないのかもしれないけれど。

もちろん、男女ともに計画通りに行かないことなんてあるのだろうけれども、それでも男性だったら、自分の思うような未来予想図を最短距離で描けるのかもな、なんて、ここでも羨ましく思ったのを思い出します。

それでも置かれた環境と状況だからこそ、いろんな可能性や方法を模索して、生理やPMSの問題とともに頑張るのです。

・・なんてことをざざっと考えていたら、

え、
女性って我慢しすぎじゃない?
頑張りすぎじゃない?

とつぶやかずにはいられない。

そして、さらに。
20代後半ー40代前半になってくると、不妊治療問題が生じてくることも。
女性の社会進出に伴い、出産年齢もあがる=不妊治療に悩むひとも増えているということ。
計画を立て実行していくひともいるけれど、決して計画通りにいくことばかりではなく、悩むひとも多くいる。
不妊治療での身体の負担は男性もゼロではないけれど、基本的には女性に負荷がかかる。時間を融通せねばならない度合いは女性のほうが大きく、そのスケジュールも読めないし、いつまで続くかもわからない。
最近は不妊治療も保険適応に、という流れもあるけれど金銭的な負担も大きいですよね。

そこから、妊娠についても、出産することへの道のりの長さ。
妊娠時の体調の変化、悪阻、トラブル、通院、と、ママになるための準備を着々と整え、さらには保活も妊娠中に。上の子がいた場合には、日々お世話もしながら、仕事もしながらこなすのだそう。
ひいい~~無理ゲー感すごい~~、と思いました。
産前6週8週って適切な休み期間なのかしら?
このルールを作った側のひとって男性なのかしらと思ってしまうのですが、陣痛と出産「だけ」頑張れば良いと思っていない?
それでいて「産休」って何?休んでないよね?

(※最近リリースされた「育業」、スキ。
 神は細部に宿ると信じている私。)

無事の出産後も産後ケアが必要。女性の身体は命がけで出産している。
だけれど赤子のお世話もあるし、周囲が助けを許してくれる環境とも限らず、これもまた本人の環境や子供の性格にもよる。周囲の理解不足も相まって、女性が頑張ることで解決する構図になっていることも少なくない。

ワーママ育児をしていたら、女性が自分の身体をケアする時間をとるの難しいというのもうなずけるけれど、この時期にこそ定期健診をしない危険。
女性の身体は大きな変化に変化をしたときだからこそ、癌などの病気の可能性が増えてくるという。
女性の身体の作りとは離れる部分も多いけれど、女性が家事育児をするべきっていうのを大っぴらに言う人はだいぶ少なくなったように思うけれど(私の周りだけかしら?)、アンコンシャスバイアスもあるから、社会的には生きづらいんだろうなと思ったりする。

さらに(まだあるの!)は、更年期。
治療や子育てが一旦落ち着いたり、あれだけ苦しめられた生理が終わるころ、キャリアでは責任のある立場になったり、やりがいのある仕事をできるようになってきて「よーし!自分のことに注力!!」なーんて頃に到来。

更年期については周囲の理解もまだまだ足りていない。(私も勉強して最近知った!)
そうも言えないことに苦しみ、まだまだ周囲の理解も及ばず、頑張っている女性だからこそ自分を責めがちなったりもする。病気も増えてくる。


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とまあつらつら書いていますが、
控えめに言って地獄!!!!

これのどこが平等なのよー---!!!!

と、叫びたい。

大学生までは男性も女性も関係なく、同じように勉強し、部活動を頑張ってきたのにと思う。
世界的にジェンダー問題に向き合っていくと、社会は男女平等に近づいているのかもしれないけれど、どこがじゃー-と絶望したくもある。

ひと昔前を持ち出されたら、そりゃあ格段に良くなっているんだろうけれども、未来を生きる若者、例えば女子大生とかに「女性は生きづらい世の中だよ」って言いたくない。けれど、言うしかない現実。

私は今子供がいないけれど、仮に女の子が生まれたら、同じ女性としてこの生きにくい世の中をどう生きるように伝えるのだろうかと思いを馳せたりして。

大きく変化することを期待する気持ちもありつつ、半ばあきらめの気持ちも含んで、「強くしなやかにしたたかに生きなさい」とメッセージしてしまうかもしれないな・・なんて考えたりもしました。


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最近、やっと再開されましたマニラのラッフルズホテルで、シンガポールスリングを飲んできました🍸わーい

英語の勉強も兼ねて、シンガポールスリングのうんちくを読んでいると、誕生秘話が載っていて。

軽くサマると、
●もともと、社交の場でお酒を飲んで良いのは男性だけだった。
●女性が飲むのは、下品ではしたない行為と思われていた。
●でもどうしても飲みたい女性は、ジュースに見えるような艶やかな色合いのシンガポールスリングというカクテルを開発した。
●男性は堂々とお酒を、女性はこのカクテルとジュースと偽って飲むようになった。

という話。




男だけ飲んで良いとか、女は飲んだら下品とか、そんななかでもしたたかに自分の欲望を叶えやり遂げる女性・・と、つっこみどころ満載でしたが、いつの世も女性は強くしたたかに生きてきたのかなと感じた出来事でした。

身体が資本だと強く感じるこのごろ。
身体をいたわりながら、大切にしながら、サスティナブルな働き方や生き方を模索したいものです。

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