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就労のカベ

夫の帯同家族となり、専業主婦業をすることに。

異文化での暮らしのスタート。決してナメていたわけではありませんが、日々の生活を軌道に乗せるまでに、やはり一旦まとまった時間がかかりました。

それを「なんとか乗り切れたかな?」と思い始めた頃、ワーカーホリックだった私は「やっぱり仕事したいなぁ…」という気持ちが湧いてきました。そして程なくしてコロナ襲来。

世の中がこれだけリモートワークになるなかで、私ってリモートで働けないの??と調べたり考えたりするようになりました。

1)きっかけ:世界の駐妻

私にとって駐妻の世界というのは、それまであまり接点のなかったイマドキの専業主婦さんにあふれていて、新鮮で刺激的でした。

日常生活でのアレコレの面で、小さなことから大きなことまで、物理的にも精神的にも、とてもとても助けていただきました。

ただ、こういった仕事の面においては、自分とわかりあえるような、仕事への想いを持つ駐妻さんが周囲におらず、解決の糸口が見えずにいました。

「こんな風に思う私はちょっとヘンなんだろうな~」と感じる中、世界の駐妻と繋がってゆくと、似た悩みを持つ人に出会えるきっかけも増えました。

住む国は違うので対面で会うことは難しかったりするものの、そもそも東南アジア駐妻は移動への制限があることもあって、外出もなかなか苦戦したりもする。

そんなこともあって、コロナ等の影響を受ける前から、ZOOMやSkypeといったオンラインツールは頻繁に活用していました。

置かれた環境や状況が似ていることで共感を得られることも多かったです。

ぶっちゃけてなんでも話せる安心感と共に、諦めていた就労についても、なんとかしようとしている駐妻もいることを知りました。

「よし私も頑張ろうかな」と勇気をもらい、そこからできることを模索することに!

2)就労の壁①:会社の許可

では就労について調べる中で、まず最初の難関となったのは会社の許可です。

「旦那さんの会社って、帯同家族が働くこと許可してる?」という点が問題として浮上しました。

勤めている会社や滞在国によっても異なるのですが、旦那さんの会社の規定で禁止を明言していることも多いそう。

明記がなくても、「前例がない」と言われてしまったり、何か起こったときのリスクを恐れて「やめておいたら~」と実質止められてしまったりした・・・、な~~んて話は、どこの国の場合でも散々聞きました。

私の場合は、就労禁止というような明記はなかったのですが、前例はありませんでした。そして、これまでの生活の状況を鑑みると、もし働く場合には、旦那さんの会社に情報共有する必要性を感じていました。

そのときに上司から「え、それって大丈夫なの!?違法じゃないの!?」って反応を受けるのは、十分想定できます。ビザや税については、私が夫ないし夫の上司に、説明して差し上げられるくらい正しく理解していないといけないな、となりました。

「こっそりやっちゃえば?」という考えかたもあるかもしれませんが、誰かに隠れてやらないといけないような後ろめたいことをしたくないというのもあるし、勝手に就労したことで強制退国になるだけでなく、莫大な罰金が発生したケースがあるという噂を小耳に挟みました。

予期せぬ何かが起きて、旦那さんの会社に迷惑をかけるようなことをしたくはありませんし、今後の駐妻の就労したい気持ちを阻むような前例を残したくもありません。

加えて、復職あるいは転職時に、「帯同期間にやったこと」と人に言える&自分自身で思えることがしたいので、堂々とできないことをすることにはあまり意味を感じられません。

故に、違法かどうかをジャッジされるビザや税について調査を進めることになりました。

3)就労の壁②:就労ビザ

では、社会的に後ろめたい状況で働くことのないように、ビザの壁に立ち向かうことに。

帯同家族である私は、就労ビザを持っていません。

「就労ビザを持っていない私は、働けないのか?すべて在宅勤務であってもダメか?」ということを探りはじめることにしました。

例えば、私がココナラ的なクラウド上のお仕事をした場合、日本に居住していようが、フィリピンに居住していようが、物理的に働くことが可能なのでは?と思ったのです。

知見をお借りすべく、ビザ申請代行会社等に問い合わせてみましたが、「おそらく(働いても)バレないし大丈夫だろうけれど、グレー」と回答をいただくことに。

どうやらここは、現段階で白黒ハッキリしているものではないらしく(それについてはあまりに時代錯誤であると指摘したい気持ちはあるものの)、どうにも歯切れの悪い返答。

たとえ仮に会社が海外からのリモートワークを認めてくれるとしても、フィリピンの法律に基づき、働けないということなのです。
世の中が変わりつつあるのに、相手国のことがあってのことでは力及ばず‥と思うべきことなのでしょうか。

やりきれないながらも、じゃあとりあえず今はどうするか、今後についてまで見据えて、今は何ができる???と思いを逡巡させています。

フィリピンの場合、日系企業とのリモートワークは不可ですが、フィリピンの現地就労であれば就労ビザに切り替えて働くことが可能となります。ビザの更新が必要にはなるのですが(帯同ビザから就労ビザにするためには、ビザをダウングレードする必要があり、一旦観光ビザになる期間が発生する)、これが時間がかかっている。。。コロナで出入国が制限される今、この判断は私にとってかなりのリスクとなりうるので決断できないのが現状です。(※あくまで現時点での情報であること予めご了承くださいませ)

4)就労の壁は他にもある

就労ビザについて、今後大きく法律が制定されることがあったとしても、その場合の納税についても、日本に納税したり、フィリピンに納税したり…ということが発生する。

それらの工数の複雑で面倒なことと言ったら・・(涙)

あまりのハードルの高さに辟易します。

別の手段としては自身で起業し、会社の名前でリモートワーク契約をするという方法があるそうです。
会社を作る、ということですが日本に在籍している間(日本に住民票がある間)に起業できればとのことでしたが、既に渡航してしまっているとそれもできません。

ふと、原点に返り、「あーーーいろいろ考えたけど、開き直ってもういいやー!めんどくさいーー!」ってなった駐妻もいるんだろうなあ‥なんて感じたりしています。

今は資格の時間にしよう、せっかくの海外でしかできない経験をしよう、楽しいと思える過ごし方をしよう、と・・そんなふうに使うほうが賢い使い方なのかな・・なんて思ったりもします。

だって、、そもそも日々を海外で暮らすとか、それだけでとっても大変です。日々の海外生活のなかで、そのときのベストの選択肢、私にとって心地の良い方法があるかもしれません。

まだ自分の行くべき方向性が見えませんが、調べたり行動したりすることで知ることは多いので、まだまだ模索してみます。

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