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夫とフェアになれない気持ち

駐妻生活を始めてからの暮らしで感じる、お金を使うプロセスでの戸惑い。

今までは独身だったこともあったし、これからも共働きするつもり満々だったので、なにも気にせずに使っていたお金。

駐妻として暮らす今は、第一段階として使うことそのものを躊躇するし、第二段階として夫へのお伺いを立てなきゃな、お許しをもらってからにしようかな、なんて思ったりする。

自己啓発関連の費用や交際費は、自分への投資と思って、独身時代の自分の貯金を切り崩したりしてみるものの、減っていくだけの残高に焦りを感じたり。

もちろんそれだけでは暮らせないので、日頃の生活用品は夫が稼いできた生活費で賄ってもらっている。

日々の生活のものなら構わず買うし、必要なものは買うのだけれど、やっぱり自分まわりのものや嗜好品を購入するのはいささか気が引ける。

特に、美容品関連のもの。
夫や男性にとってはそんなに価値が伝わりにくいんじゃないかなと感じるものは、「我慢したほうがいいかな」という気持ちにもなる。

お洋服や靴などの服飾も新調しなくてもいい気がするし、化粧品もそんな高いメーカーのものなんてもったいないし、ジュエリーなどの装備品は欲しいけれど他にも持ってるし、ネイルやエステは浪費かな贅沢かな・・なんて。

独身の頃は全部自分の働いた給料からだったし、と思って使っていたけれど、「買う」までにいちいち躊躇や配慮がともなうということが不自由で、買うにせよ買わないにせよ、とんでもなくストレスに思ったりする。

きっと夫に聞いたら「買いなよー」って言ってくれるのだろうし、買う前に夫に何か咎められたわけでもないのに、ちょっとづつ忖度してしまう。

今までだったら「○○ちゃんと表参道でランチしてくるねー」と報告して、気軽にホイホイ出かけられたのが、「○○ちゃんとランチしてきてもいいかな・・?」と尋ねる形に変わって。

もし仮に日本で専業主婦していたらと想像すると、黙っていたら良いかななんて思うようなことかもしれない。でも、海外に暮らす帯同家族として、行動のあれこれを報告するのは必須でもある。

後ろめたいことはしていないと思うのだけれど、一方で、夫が働いている間に、お友達と外食してランチして、「夫の稼いだお金」を遣っているってのが申し訳ない気がして、罪悪感のようなものを感じてしまい。

私は心身ともに健康で、働きたい意思もある。自分の稼いだお金から、せめてこのランチ代くらいは出したいし、なんの足かせも感じずにこのランチに、カフェラテもデザートもつけたい。

家のことやっているんだし家政婦代・・、と自分に言い聞かせても、私は世間の専業主婦の皆さまのように家事力が優れるわけでもない。むしろ不得意で、これまでも仕事を言い訳に家事テキトーだったしな、なんて感じたり。

海外に暮らすってだけでも大変だもの、と励ましてもらったりもするけれど、それは夫もそうだしなぁ・・なんてなると、より一層窮屈な気持ちに。

「窮屈な気持ちになるくらいだったら、買ったら?」というのは本当にその通りなのだけど、心のハードルをいくつも乗り越えることが億劫でもあり、そこまでして購入することよりも、「要らない」と感じることのほうが多く、どんどんミニマリストになっていきました。

ただ、やっぱり、何かを買わねばならないときに、夫がぴょいと決断できる姿をみると、ちょっと羨ましかったりするというのはあって、夫婦として対等になれない気持ちを感じたりもします。

仕事が恋しい、私も働きたい、それはお金が欲しいからじゃない、、と常々言ってきましたが、「お金の為に働きたい」と思うのもまた本音です。

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