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今年の流行語大賞は「壁」?!〜年収の壁・支援パッケージを厚労省が発表

年収の壁。
日々テレビや新聞で取り上げられているので、耳にしている人は多いのではないでしょうか。

今回取り上げられている年収の壁は、配偶者が社会保険の優遇制度を受けるために制限している年収の壁をとり払おう!というものです。

第1の目的は、人手不足による労働力強化です。

年収の壁があるがために、労働時間を制限している人に、もっと働いてもらいたい、ということです。

第2の目的は、健康保険や年金制度等の社会保険を支えるためです。

今回対象になっている社会保険の壁はふたつ。
106万の壁は、自分で健康保険や厚生年金に入らなくてはならなくなることがある壁。
130万円の壁は、いま入っている扶養から外れなくてはならなくなる壁です。

年収の壁には、ほかに、税金の壁として、103万の壁、150万円の壁がありますが、今回はここは触れられていません。

なぜなら、税金は過去の話で、社会保険はこれからの話だから、手を打ちやすいのです。

どういうことかというと、税金は、その年の1月から12月までの1年の実収入で計算しますが、社会保険は、これから先の収入見込みでみるからです。

具体的に政策をみてみましょう。

1.130万円の壁対策
一時的に労働時間がのびて収入が130万円を超えても、会社が一時的であると証明をすることで、扶養から外れなくてもいいことになります。

2.106万円の壁対策
①キャリアアップ助成金の拡充
労働者があらたに社会保険に入ると手取りが減ってしまいますが、その減った分を考慮して収入を増加させた会社が、キャリアアップ助成金が利用できるようになります。

②社会保険適用手当には社会保険対象外
また、その減った分を考慮して社会保険適用促進手当を支給した場合、ふつうであれば、その手当にも社会保険料がかかりますが、かけなくていいよというものです。

ですが、おそらく所得税はかかります。
残業代の計算についても対象になるのかどうかはまだわかりません。

3.配偶者手当をなくしていく動きの促進
配偶者手当の見直し、とありますが、配偶者手当の金額を低くしていこう、または、なくしていくために、そのための道筋を教えますよ、というものです。

一見非常に優遇されているように見えますが、このうらには、社会保険の適用拡大があります。

いまは、101人以上の規模の会社は、週20時間以上など一定の条件を満たす人について社会保険に入れなければいけないことになっています。

これが、来年10月になると、51人以上の会社に拡大されます。

少し古いデータですが、総務省統計局の資料では、「50」人以上従業員がいる会社に勤める人の割合は、37.9%。

https://www.stat.go.jp/data/jigyou/2006/kakuhou/gaiyou/04.html

ということは、10人中4人は、来年10月以降は自分で健康保険・厚生年金に入っているということになります。

つまり、130万円の壁は自動的に消滅するということ。

こうしてじわじわ、壁は壊されていきそうです。

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