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続・爆速で海外移住に必要な英語力を身につける方法

こんにちは、こおるかもです。

先日、英語学習について改めて書いてみたところ、思った以上に反響があってとても嬉しかったです。

なので今回は、先日書ききれなかった大事なことをもう少しだけ書きたいと思います。

前回の記事はこちら。

前回は、爆速で海外移住に必要な英語力を身につけるための3つのポイントとして、以下を説明しました。

  • 学習の半分を単語とシャドーイングに充てる

  • 英検準一級を取得してから、TOEFL/IELTS対策を本格的に始める

  • 1日3時間・3ヶ月の集中学習で成長を実感しながら取り組む

今回は、上記のことに通底している、英語学習のより本質的な部分に迫ってみたいと思います。

英語学習の成果とは?

ところで、英語の勉強の成果は、勉強の時間に比例します。
数式で書くとこういう感じ。

英語学習の成果 = 勉強時間 ✕ 勉強の質

まぁ、いわれてみれば普通のことだと思いますよね?勉強時間が長ければ良いでしょうし、その中で勉強の質も上げていきたい。みんなそう思うと思います。

勉強時間については、単純に時間を確保すれば良いので、できるかどうかはさておき、単純です。しかも、勉強した時間をきちんと記録していけば、簡単に検証もできます。

なので、ここでより大事になるのは、勉強の質の方です。

どうやって勉強の質を上げるのか?
どうやって勉強の質を測るのか?

これらを具体的な方法論に落とし込み、実践することは、英語学習の成果を爆上げする最短ルートになると思います。

勉強の質とは?

結論からいうと、英語に限らず、勉強というのは自分の脳みそを如何に酷使するか、ということだと思っています。脳みそとの戦いです。

人間は普段、脳の10%程度しか使っていないという説があったそうです。(現在は覆されているそうですが)でも、実感として、脳をフル活用しているときと、そうでないときで、圧倒的に疲労感が異なることは、誰しも経験があるのではないでしょうか?

将棋の羽生善治九段は、1日の対局で3キロくらい痩せることがあると言っています。僕は小学生以来の観る将なので、棋士が対局中に実はフルマラソンとかを走っている、とかではないことを知っています。ずっと正座をしていてもそのくらいエネルギーを使うのです。

また、人間の脳は基本的に、常にサボりたがるという習性があります。できるだけ疲れないように疲れないように、思考を単純化したり、身体的な単純動作でそれを補おうとします。

勉強とは、それに抗う戦いです。

つまり、英語の勉強においても、常に、ちゃんと自分の頭で考えているか?を意識することが大切だということです。

英語をただぼーっと聞いていても意味はありません。何が聞き取れて、何が聞き取れなかったのかを特定し、どうして聞き取れなかったのか、原因を分析し、それに対する対策を取る、これは、決して単純作業にはならない、いつも何かを考え続けなければ前に進まない作業になります。

これは辛い作業です。辛いけど、辛い部分にこそ一番の果実があるのです。

僕が前回の記事でお伝えした内容も、基本的にはこの考えが根底にあります。つまり、どのスキルの学習方法であっても、できるだけ自分の頭で考えるメソッドで行うのが良いと思っています。

例えばリスニングに関して言えば、シャドーイングが一番勉強の質が高いと考えているので、おすすめしているわけです。

僕の勉強のルーティーンでは、3時間勉強すると、もう脳みそが汗だくになるような感じで、疲労困憊になります。ある意味それが気持ちよくてやっていたところもありますが、自分にとっては、それこそが勉強の成果のバロメーターでした。

ここでひとつ残念なお知らせは、脳の活用度や疲労度を、簡単に測る手段はないということです。頭に電極を貼って脳波を図れるという方はぜひやっていただきたいですが、基本的にはフィーリングで評価するしかないと思います。

なので基本的には、英語学習の質を上げるには、フィードバックループではなく、フィードフォワードでやっていくしかありません。つまり、自分で結果を数値化して検証して改善を繰り返すより、理論的に良いと思われる方法を探して、それを実践していくしかないということです。

そこで、以下は僕が考える、英語学習の質を上げるヒント集をたくさん列挙していきます。

英語学習の質を上げるヒント集

ここからは、自分が考える英語学習のヒントを思いつくままに挙げていきます。

文法知識は大前提

前回の記事で、文法については何も触れませんでしたが、これはあまりにも大前提だからです。中学生レベルの英文法は必ずマスターしましょう。なぜなら、文法を知らずに実践問題を解いても、なぜわからないのかがわからないまま、「ふーん、まぁ、こういうときは大体こうなるのね」みたいな結論で先に進んでしまうことになりかねないからです。これは典型的な思考停止・脳みそにとって絶好のサボり場です。

ただし、文法を勉強するときも、できるだけ最短で脳に定着するよう、やり方を工夫しましょう。たとえば、文法を問題をひたすら解くよりも、習った英文法で「オリジナルの英作文」をする、それを繰り返し声に出す、オンライン英会話で使ってみる、独り言でいいので文法事項を説明してみる、などの、より頭を使う方法がおすすめです。

ちなみに僕が使ってよかった英文法の教科書はこちら。これを2ヶ月で3周くらいして、あとは困ったときにその単元を読み返すようにしています。

シャドーイング

シャドーイングに関するヒントとしては、しゃべっている文をできるだけ覚えないようにして、本当に聞こえてきた音を口で再生することに意識を集中することです。

さらに、新しい文章にトライするときは、最初のトライで自分の声を録音して、どこが聞き取れていないのかチェック、それを文章に蛍光ペンで印をつけて、原因を分析、個々にあった対策をとっていきます。

これはシャドーイングに限ったことではありませんが、初見で理解できることは、すでにあなたの実力の範囲内ということなので、そこを一生懸命繰り返しても、実力は上がりません。また、初見で理解できなかったことを、どうして理解できなかったのかを分析・対策をせずに、ただただ繰り返していても、これまた実力はあがりません。

勉強とは、「今できないこと」を「分析・対策」を経て「できる」にする作業です。ここにとにかく集中して、脳のリソースを割いていきましょう。

とはいえ、シャドーイングは10回くらいやっていると、覚えてしまうレベルになると思いますが、それはそれで良いと思っています。一人でTED Talkのスピーチしているつもりで、スピーキングの練習として活用しましょう。

大事なのは、そこでやった文章を、数日後、数週間後と、少し間隔を空けて、忘れた頃に何度もやって、聞き取れなかった箇所が一発で聞き取れるかテストしてみることです。そこで初めて成長が実感できます。

実践問題の中で単語を覚えようとしないこと

これはかなりぼくオリジナルのTipsだと思いますが、リーディングの復習で、わからなかった単語を覚えることに時間を割くのは効率が悪いです。よく、リーディング問題で出会った単語は必ずマスターしましょう、というネット記事をみますが、僕はこの考えに反対です。

なぜなら、単語の勉強は市販の単語帳でやったほうが絶対に効率的だからです。前回の記事でAtsueigoさんの方法を紹介しましたが、Atsueigoさんは、単語帳選びの基準として、例文がついていること、発音記号がついていること、などを挙げています。リーディングで出会った知らない単語に対して、このようなレベルのオリジナルの単語帳を作ることは、非常に労力がかかります。単語帳を作って満足してしまう、という英語学習あるあるを避けるために、「オリジナルの単語帳を作る」ということはやめましょう。

理由はそれだけではありません。

TOEFLやIELTSのリーディングセクションででてくる単語は、かなり専門的なことが多いです。そうした単語の中には、あなたが今後の人生で二度と使わない単語もあるでしょう。そのような単語がどのくらい重要で、どのくらいの頻度でこれからも出会う単語なのか、自分で判断できるのであれば良いですが、初めて聞いた単語に対してそれが判断できる人はいないと思います。

市販の単語帳というのは、まさにそのために存在しているのです。

市販の単語帳は、試験から重要なもの、高頻度なものを抽出して、わたしたちの代わりに例文や発音記号も丁寧に書いてくれているわけです。それが1000円そこそこで入手できるのですから、それを使わない手はありません。

もう一つの重要な理由は、どれだけ英単語を勉強したって、わからない単語のひとつやふたつ、実際の試験問題では必ず遭遇します。そうしたとき、如何に周りの情報からそれを推測したり、わからないなりに理解を進めるか、というのも、ひとつのスキルです。

なので、リーディングでは単語を100%にしようとせず、どうしてもわからないと気持ち悪い場合はググって確認する程度にとどめて、先に進みましょう。それで十分です。

逆に、分からない単語が多すぎてリーディングが進まない場合は、躊躇なくレベルを落としましょう。前回の記事で述べたように、単語力がリーディングスキルよりも先行している状態が良い状態です。

忘却曲線を味方につけよう

すべての学習に共通して、必ず復習をしましょう。1度しかやらないというのは、1度もやったことにならなくなります。

単語の学習については、最低でも5周、できるなら何十周でもしたほうが良いです。最後の方になると、2時間あれば一周できるようになります。くわしくはAtsueigoさんのYoutubeを見まくりましょう。

個人的には、蛍光ペンでチェックを付けていって、3周連続で瞬時に意味がわかった単語は、完了マークをつけてもう二度と見ない、というルールを作ってやりました。そうすると、4周目以降はやる単語がどんどん減っていくので、高速回転できます。

そして、リーディングやリスニングの実践問題も、忘却曲線に沿って何度か復習するようにします。僕の場合、①初見で問題を解く・採点する。②数日後に精読(シャドーイング)する。③1週間後に再度頭から読んで(聞いて)一発で理解できるか確認する。不安なところがあれば復習リストに入れて数週間後にもう一度やる。不安なところがなくなったら復習リストから外す、というサイクルで、何度も何度もやりました。

人は忘れる生き物です。それを謙虚に受け止めた人が勝利するのが勉強というゲームです。

ペンを持ったら負け

書いて覚える、というタイプの人もいるようですが、できれば、「声に出す」に変えたほうが良いです。

これもAtsueigoさんからの受け売りですが、書くよりも声に出したほうが、脳に残りやすく、かつ時間的な効率も高いです。たしかに、単語を1度書いている間に、5回くらい声に出せますよね?

しかも、繰り返し紙に書くという行為の最中、実は脳はほとんど働いていません。同じスペルを延々と書くという単純作業に、思考はほとんど必要ないですから。

そうではなくて、その単語のコアイメージを強く思い描きながら声に出す、そして実際にそれを使って日常会話で使いそうな英作文をしてみる、といったことを何回か繰り返すことで、脳を刺激することができます。

これは単語の勉強に限りません。ぼくがディクテーションではなくシャドーイングを勧めている理由でもあります。ディクテーションはとてもよい学習ではありますが、時間がかかりすぎるのが問題です。

また、文法などの体系的な知識も、ノートにキレイにまとめたりしようとせず、独り言で説明する方が、何度も言い直せます。単語と同様、「オリジナル文法ノート」みたいなものは作らずに、頼れるところは市販の教材を頼って、繰り返し声に出す、忘却曲線に沿ってときどき復習する、というのが良いです。

個人的には、蛍光ペンだけは色々な目印になるので使っています。

スピーキングとライティング

前回の記事でも、スピーキングとライティングには殆ど触れませんでした。正直に言うと、自分にとってベストな勉強方法を確立できていません。

スコアを取る、という観点で言えば、テンプレートでもなんでもいいので、表現をとにかく暗記しましょう。暗記する際には、また忘却曲線を活用すれば良いです。

ぼくはオンライン英会話、ライティングの添削講座なども活用したことがあります。集中してスコアを上げる必要があるときは、利用する価値はあります。

TOEFL/IELTSそれぞれに対する個別のTipsは、今後紹介していきたいと思います。

言わずもがな、超集中できる環境を用意しましょう

ここまで書いたことからすれば必然ですが、勉強をするときは、必ず声を出せる場所を確保しましょう。それも、ひそひそ声ではなく、大声(オンライン会議で耳の遠い部長に話しかけるように)で話せる環境を用意しましょう。

僕の場合は、職場の会議室に夜こもってやっていました。(電気代ドロボー。ごめんなさい)

ただ、どうしてもカフェなどでやりたい日もあったので、そういうときは声を出さないメニューだけを集中してこなす時間に当てたりしてやっていました。

こうした環境で集中して3時間やれば、本当に脳がくたくたになる感覚になります。そして喉がカラカラになります。

さいごに

僕自身、偉そうなことを言っていますが、あくまでIELTS6.5という、海外で仕事をするのには本当に最低ラインの英語力しかありません。本当に情けないレベルです。

ただ、純ジャパで、本当に英語が苦手な状況から、1年でここまできたというのは、自分にとっては褒めてあげたいことで、この1年の超ストイックだった経験が、誰かのためになるのであればよろこんでシェアしたいと思い、書かせていただきました。どうか英語ガチ勢の方、バカにしないでください。

というわけで、本記事では、英語学習の質という観点で、脳みそを酷使するための勉強方法を取り上げました。ぜひ、ひとつでも参考になるポイントがあれば、取り入れてみていただけると良いかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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