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ショートストーリー

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ショートショートや短いお話のようなもの
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記事一覧

満月ベランダの美しいケモノ【妄想のカケラ】ショートショート

【満月ベランダの美しいケモノ】 いい夜ですね。 アパートのベランダ 仕切り板の向こうから声…

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星へ、お花見。(ショートショート)

星へ、お花見。 銀河鉄道に乗って火星まで 早咲きの桜を見にゆく 最近ICOCAが使えるようにな…

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夜を待つ理由【妄想のカケラ】

夜を待つ理由 雨が降りそうだけど夜が来るのを待っている ほら、ずっと向こうにネオンの灯り…

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ミッドナイト・ゼリー【ショートショート】

ミッドナイト・ゼリー 形にならずに散らばった言葉を型に入れ、ゼリー液を流して冷蔵庫へ。 …

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月へ昇るエレベーターのペンギン【ショートショート】

月へ昇るエレベーターのペンギン 君に会いたくて、月エレベーターのチケット売り場前。 ICOC…

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踊る彼女【ショートショート】

踊る彼女 カラカラと乾いた風に舞う木の葉 赤い靴を履いたパジャマ姿の彼女も優雅に無心に舞…

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眠らない筋肉フェチ【ショートショート】

【眠らない筋肉フェチ】 三日月にぶら下がり懸垂する男の美しい広背筋を愛でながら更けてゆく夜に身を置いている。 ほとばしる汗が、キラキラと、どんどん星屑に変わるのを、飽きずに眺めながら、来ないかもしれない睡魔を今夜も待っている。 お題「三日月」 書く習慣アプリのお題「三日月」から #ショートショート

早く冬の色に染めなくちゃ!【ショートショート】

冬の色に、「世界」を急いで染めなければと、焦っている北風を、季節外れの暖かい陽射しが阻む…

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夢を囮にする者【ショートショート】

夢を囮にする者 夢から覚めた午前3時 よく覚えていないが、 日向の匂いのする温かくて、ふわ…

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りんごのつぶやき(シロクマ文芸部)【ショートショート】

今回はこちらのスピンオフ作品になります↓ りんご箱から鈍色の空を見上げて僕はみゃぁ~と鳴…

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最強オカンと繊細な僕【シロクマ文芸部】

月めくり用の指サックをなくしてしまい めくれない9月をどうしたものかとセンチメンタルの沼に…

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夫婦円満の秘密【超ショート】

#127 夫婦円満の秘密 いちじく畑を潰してできたコインパーキングの灯りが我が家を照らしてい…

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夜の灯りを喰らうひと【超ショート】

#125 夜の灯りを喰らうひと 夜の灯りが地上に広がる このひとつひとつの灯りに 人生があり幸…

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いつか星屑にしてあげましょう。【ショートショート】

#123 いつか星屑にしてあげましょう。 きらめく星々をシロップにして 綿菓子のような氷の山を壊さないように そっとかけました この夏、最後のみぞれ氷です ところが、 無遠慮にあなたが追い掛けしたイチゴシロップが、きらめきの綿菓子氷の山を赤くえぐります それを乱暴に一気に平らげて 赤く染まった唇から 「やっぱり抹茶が好きだな」 と、屈託なく放たれた言葉が棘となり チクリと私を刺して 小さな殺意が芽生えました いつか星屑にしてあげましょう。 お題「きらめき」 書く