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「ハサミ男」を読んで

ほんの少し、電車の中で読むのが恥ずかしかったです。
なにか、「悩んでるなら,話を聞くよ」って人が現れるような気がして。
なので、ブックカバーをつけて通勤中に読みました。

思い込みに引きずられて、最終的に「はへぇ?」と言う声が出ました。
まだ一回しか読んでないのですが、2回3回と読むと、新しい発見が多くありそうな本でした。
新しい発見というか、伏線回収というか?しかし、伏線とも少し違うような気がする。なぜなら、勝手に読者である私が勘違いして読み進めてしまうからである。その答え合わせは、2回3回と繰り返す読むことでできるのだと思います。

この話は、視点がころころとかわり、とにかくその時点で視点となる本人が思ったことが、そのまま真実として語られるのですが、それをそのまま受け取ると、騙されてしまうのです。私には、一体いつから錯覚していた?という声がどこかからか聞こえてきました。

ただ、自分の読解力を過信しているわけではなくて、多分私は読み違えてなくて、これが作者の狙いなのだと思います。なので、今の時点では,2回3回と繰り返し読まなくてもいいかな,と思ったので,敢えて1回目読み終わったタイミングで感想文を書いてます。

思い込みの力は強大で、また活字の世界においてすら、私はルッキズムから逃れられないことが分かりました。絶対に、思い込みから逃れることはできないのだと‥
この物語の警察だって騙されているのです。最初の思い込み、勘とも言えるかもしれない、それに引きずられている様が描かれていました。そして、この物語が成立するのは、みなが思い込みから逃げられないことを示しているのです。

私とおなじように混乱している人がたくさんいるみたいで、知恵袋に質問がたくさん上がってました。あんまり見ない光景かな、と面白く見てました。


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