見出し画像

インタビューという“冒険”

約15年マスコミ業界で仕事をしてきましたが、
これからの働き方に迷い、葛藤し・・・
新たな働き方へとチャレンジ中です。

インタビューの魅力を再認識中

番組制作をする中で、
一番むずかしい~!と感じたのが「インタビュー」でした。

今までの仕事から離れてみると、この「インタビュー」というものは、
共同作業であり、冒険のような時間だなぁと再確認しているところです。

地方局の新人時代は、毎日のように2~3本取材に走り回っていました。
取材して原稿を書いて、夕方のニュースに間に合うように映像の編集して。

3本取材がついた日は、すごいスピードで原稿をあげないといけないし、
逆算すると取材にかけられる時間もそんなに長くはありません。

その中で、多くの場合、取材先の方に撮らせてもらうのが”インタビュー”。
当事者ならではお話は、
原稿のコメントだけでは伝わりきれないことを
伝えてくれるからです。

一問一答の状態!?

新人時代、苦手だな~と思っていたのがインタビューでした。
原稿を書き上げて上司に見せると
「もっといいインタビューとれてないの?もっと聞くことあるでしょ~」と
言われることが多々ありました💦

当時の私は、一つの質問をして答えを聞いて終わり、
もしくは、もう一つ聞いて終わり、になっていました。

さらに、そこからがインタビューの醍醐味であることを
知らなかったのです。

放送枠が1分ほどのニュースだと、
使えるインタビュー時間はとても短いので
それでもどうにかなっていました。


しかし、
企画や特集と言われる5~15分ほどの枠で放送する場合は、
インタビューは要になります。

インタビューがどれだけ撮れているかで、
魅力的なVTRにもなるし、残念なものにもなります。


ドキュメンタリーを担当して


インタビューは、難しいけど、面白い、奥が深い。
そう感じ始めたのは、仕事の拠点を東京に移し、
NHKスペシャルを担当した頃です。

数か月にわたる密着取材を初めて経験する中で、
取材先の方の変化をこちらも実感し、
インタビューとしてもそうした変化が出てきました。


ある日、カメラがまわっていない時に
取材先の方がこんな話をしてくれました。
「インタビューされる中で、自分の考えがまとまってくるんですよね。
ぼんやり考えていたことが、確信になるというか。
Mayuさんのおかげです」と。

この取材先の方は、
数か月間の密着取材をさせてもらう中で
様々な角度からインタビューをされ
自分がやることが、これだ!と
確信をもつようになったと話していました。

深く話をうかがう中で、
今まで本人も見えてなかったことが表に出ててきたり気づきがあったり。
時には、相手の人生を変化させることもあるんだなと感じた経験でした。

私自身もインタビューの醍醐味のようなものに
出会った時でした。


難しいし、面白いし、魅力的。
インタビューは、共同作業であるし、
本人も気づいていなかった”本当の想い”や”本質的な価値”に出会う
冒険のようでもあるなと今は感じています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?