マガジンのカバー画像

即興詩

7
運営しているクリエイター

記事一覧

留守番娘

留守番娘

‪留守番娘‬

‪鳩時計が単調なリズムを‬
‪ちらつかせている午後3時12分‬

‪振り子の音と鼓動が交じりあって‬
‪いつしか単調だったリズムも‬
‪不思議とにぎやかになってきた‬

‪窓のほうには‬
‪葉のざわめきやおしゃべりな小鳥‬

‪アスファルトの上を転がるタイヤ‬

‪子どもたちの楽しそうにはしゃぐ声‬

‪まるで音たちがわれもわれもと集まり‬

‪オーケス

もっとみる

無題

小さな未来をと 指にそっとキスをする
君に跪いた瞬間 僕の過去はすべて描き変わったんだ

君と描く藍色の未来 ともすれば消えてしまいそうな灯火

ささやかな日々をと 頬にふとキスをする 眠る君のまぶた動く 僕の細胞すべて変わったんだ

君に注ぐ青い心 緩やかに壊れていこうとも離さない 光

無題

からだの奥底から この痛みを取り出して君に見せたい
そんなことができたなら この世界に言葉なんて生まれていなかっただろう
遠く離れてしまった君に歌うこともできなかったのかな
ならば僕は歌いつづけよう
音となって 光となって 雨となって 雪となって 君の奥底まで水のように染むように

無題

もしも 光になれたなら君におはようと言えただろうか

もしも 音になれたなら君に想いを届けることができただろうか

もしも 夢になれたなら君を優しく抱くことができただろうか

もしも 雨になれたなら君の窓を優しくノックすることができただろうか

雪となって毎年君に逢えただろうか

雪と月と流れ星の夜

☁    ☽  ☁ ☁
 ☁ ☁  ☁ ☁
☁   ☄ ◦ ❅  ☁
❅ ☄ ◦  ◦  ◦
☄◦ ◦ ◦  ❅
✩ ◦ ◦  ◦  ❅
 ◦  ◦ ❅ ◦ ◦ ◦  
_____☃_____
 雪と月と流れ星の夜

無題

君が傷つくたびに 目をそらして 破り棄てて殴りつけてきた拳を 手のひらに戻してくれたのも君の白さでした。

わかってるはず。そんな物事は何ひとつもなくて 分かろうとしているだけだった。

砂を掴むような毎日に 日々こぼれ落ちてゆく昨日
がむしゃらに新しいものを求めても 痛む心はナニモノにも換えられなくて

届かない光が僕に射した

『無題』

『無題』(即興で書いた詩です)

そっと指で触れて撫で下ろせば
止まっていた鼓動が動き出す

世界中の時間が手のひらに流れ
小さな細く柔らかな光に沿って一気に駆け登る 言の葉 logic lyric

零れ落ちた先は遠く彼方見えないけど
確かにその時その瞬間にあるべき愛の底

砂時計を逆さにしても世界は巻き戻らないけど

まぼろしを掴むように
叶わぬ世界に共に生きよう

もっとみる