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生命の樹について

私はタロットカードを使ってリーディングをする。
ウェイト版やトートタロットを扱う際に生命の樹の理論を知っていると、とても深いリーディングが出来る様になる。

というのも、ウェイト版の作者アーサー・エドワード・ウェイトとトートタロットの作者アレイスタークローリーは、黄金の夜明け団という秘密結社に所属しており、黄金の夜明け団はこの生命の樹の理論を採用していた。
タロットの土台が生命の樹なのだ。
生命の樹無くしてタロットは語れないのではないだろうか。占う時にただキーワードを当てはめてリーディングするだけでは、到底辿り着けない深みが出てくる。

深層心理をつくことが出来るのがタロットの真髄だと思う。悩みの本質は大抵目に見えない潜在意識にある。皆いい人でいたいし、誰かにとっての良い子でありたいから。良い子の仮面を被り己に無意識に、思い込みという名の制限を作っている。その制限故に自己を思い込みという四角い箱に閉じ込めて、窮屈な箱の中で生きていく。そんな人たちにタロットは思い込みを氣付かせてくれる最高のツールとなる。

今回はタロットカードと生命の樹の理論についての私なりの解釈について書いていく。

※生命の樹におけるトートタロットの皇帝と星のカードの入れ替えについては、諸説ある様だが、私は入れ替えなしで解釈している。

セフィラ1〜3について

まずは生命の樹の1〜10個のセフィラ(図の○の事)はタロットの小アルカナのエースから10にあたる。そして大アルカナはセフィラとセフィラを繋ぐパスにあたる。また1〜3は高次のエネルギーでありタロットではワンド・火のエネルギーが割り当てられる。続いてケセド、ケブラー、ティファレトまでがカップ・水。ベールより下がネツァク、ホド、イエソドでソード・風のエネルギー。1番下がマルクトで物質化した世界、すなわち地球でありペンタクル・ディスク(トートタロットでのペンタクルの呼び方)地のエネルギーが当てはめられている。さらにセフィラには惑星が当てはめられている。

割り当てられている惑星の意味

①ケテル・海王星・
宇宙のエネルギー

②コクマー・天王星・
革新、革命、覚醒の星

③ビナー・土星・
縮小、ルール、社会、試練の星

④ケセド・木星・
拡大と発展、幸運の星

⑤ケブラー・火星・♂
闘い、勇気、行動、男性性のエネルギー

⑥ティファレト・太陽・
社会で輝く外側の自分、自分自身、在るべき自分の姿

⑦ネツァク・金星・♀
愛と美の星、感覚、欲、遊びの星、女性性エネルギー

⑧ホド・水星・
情報、知識、コミュニケーションの星

⑨イエソド・月・
内面、無意識の自分、潜在意識、月の満ち欠けの様にコントロールしにくい、暴走するかカツカツに干からびるかになりやすい

⑩マルクト・地球・🜨
今私たちが生きている次元、物質化された次元


深淵から上の世界は神の領域。人間の手の届かない世界。1のケテルは小アルカナのエースにあたる。1〜3は神の領域なのでここには善も悪も存在しない。宇宙は無限であり、全てが在るとも言えるし全てが無いとも言える。宇宙に秩序はない。これらのカードが出ても、何かネガティブな感情が湧いてきたり、理由をつけて言い訳する場合はベールより下の次元の問題となる。この世界では物事は全て抽象的。

ちなみに、1から2のセフィラを結ぶのが愚者、1から3を結ぶのが魔術師、2と3を結ぶのが女帝

このカード達を見たらお分かりだろう。愚者は何者でもない、何者にでもなれるカード。魔術師はこれから魔法を使って何かを作り出すスタートのカード。女帝はそこにある恵みをあるがまま受け入れて育み頂くカード。ここに善悪はないし、欲もない。女帝は他所の畑の実りを羨んだり妬んだりはしないのだから。

カードが象徴する様に、これらの領域には良いも悪いも存在しない。ここの領域で感じた事に好きや嫌い、快や不快には理由がない。ただそういうナニカがそこに在るという領域なのだ。この神の領域に地球の次元の低いエネルギーを持ってくることは出来ない。

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