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ジャニーズJr.大運動会から人が「替えのきかない人になる方法」を考えた

※Jr.はそれぞれ才能ある人で、みんなかけがえのないメンバーです。
ジャニーズJr.5グループ合同企画「Jr.チャンネル大運動会 春」が絶賛開催中である。
各グループがしのぎを削る合同企画を見ると、各グループの色やグループを超えた関係性が見えておもしろい。
企画を楽しむと同時に、「こんなに秀でたモノを持つ人たちが、なかなか頭ひとつ抜けられない」世界の、その欄外に思いを馳せずにいられない。

◎跳び箱モンスターボックス企画で光る、琳寧と安嶋

かつてHIKAKIN×SixTONESで、20段に挑戦していたのに、やっぱり若さだろうか、SASUKEパワーだろうか、菅田琳寧(以下琳寧)と安嶋秀生(以下安嶋)はまぁよく跳ぶ。よく跳ぶ、という表現が適切かわからないくらい跳ぶ。
元々ポテンシャルが高い作間龍斗(以下作ちゃん)器械体操経験者の井上瑞稀(瑞稀)も、十二分にすごいのだけど、琳寧と安嶋がそのさらに上をいく。

記録もさることながら、それぞれが跳ぶ時のボケや跳んだ後、相手が跳ぶ時、跳んだ後のリアクションや振る舞いまで目がいった。

琳寧が1度失敗した記録をクリアした時、周りがみんな喜んだ。
「なんで跳べたの?」という質問に対して「みんなの期待に応えたかったから!」とスマイルで答える琳寧は、そこパワーに変えられるの本当にアイドルだと思ったし、多分本当にそう思ったから彼は跳べたんだろう。

その後、同じ段数を安嶋跳べた後に「マジかよ!」「参ったなぁ」みたいな顔をしている。だけど、先攻の琳寧は、後攻の安嶋が跳ぶ前に常にアドバイスをしている。
安嶋が跳んだら自分が負けちゃうのに。
「Jr.No.1」という肩書きは、きっと今後売り込む時に役に立つのに。
だけど、そこが琳寧の人柄で、それくらいのことで自分の何かが揺らぐことはないという自信で、「先輩Jr.」たる姿で、ひっくるめて琳寧の美学なんだろう。

実際、跳び箱の結果などなにも気にならないくらい、この体育大会はとにかく琳寧の見せ場が現在進行形で多い。4日目が更新された現在、MC髙橋&正門をして「フル稼働じゃない?」と言われるくらいとにかくフル稼働して(裸にゼッケンで)無双している。7MEN侍の得点は、もはや琳寧の得点である。

▲琳寧が短距離から長距離まで無双する第4夜

◯「何かやらなきゃ」テロップの矢花と危険にトライした山井くん

冒頭に貼った跳び箱企画では、「出しろ」というほかの動画にはない単語も飛び出していた。跳び箱の助走に入る前の時間の使い方という、競技以外の頭の使い方が求められていた動画だった。(どんな目線で動画見てるんだ私は)

▲冒頭にも貼ったこの動画、7MEN侍のひょろひょろロックンローラー矢花も跳び箱を跳んでいた。

跳ぶ前から、おそらくは本人の心にあったであろう葛藤をもはやテロップにされていた矢花。

矢花の前に跳んだ琳寧が、裸ゼッケンにフランキーをやっていた。キャラでも成果でもやりきった琳寧のあとに、「ただできない」なんて、それこそテロップ省略の尺3秒終わってしまう。
正統な成果を出せないなら出せないなりに、何かしらほかの形で成果を出し、爪痕を残していかなければならないJr.。
流れを考えて、滑ってもいいから何かしらやる。目の前の課題以上に、もう1つ「動画をおもしろく成立させる」という頭の使い方をするから、「ただ一生懸命やる」なんて最低ラインでは、あそこに立つことすらできない。

だから矢花は琳寧にかぶせてフランキーをやって、琳寧との対比というギャップを産んだし、そこまでまだ作り上げられない山井くんは、そこで出てきた佐野晶哉(以下晶哉)に乗っかる形で、晶哉の危険な突っ込みにトライしようと腹をくくったのだろう。

それがわかっていたから、関東Jr.の、特に忍者の兄たちは最初は応援していたが、途中からは非常に心配していた。きっと初めて会ったであろうAぇのこじけんもガチな顔で心配していた。

結果山井くんが運動神経が結構よく、ちゃんと調整していたから事なきを得ていたけれど、「成功と失敗」以外の天秤が常にある世界で、そのためなら多少の危険くらいは、彼らはやってのけてしまうんだろう。

その心配の構図がJr.特有の兄弟感を生んでいるのはいつか書きたいと思う。いつか。(笑)

◎替えのきかない1万人に1人になる方法

上記の晶哉しかり、矢花しかり、そこまで踏まえて何かを仕込む発想も、大勢の前でやりきることも、もはや十分長じた才能だ。
ジャニーズJr.としてオーディションに合格し、グループに所属するところまで来て、さらにYouTubeを行いながら、舞台やダンスをこなす。

十分な何かを既に持ちながら、それ以上の「自分の刃」を研ぎすまさなければならない。なんとシビアな世界だろう。

かつては、1万人に1人になろうと思ったら、1万人の中で1番になるしかなかった。だけど今の時代は、10人中1番になれるものが4つあれば掛け合わせたら1万人に1人になれるという法則がある

10人に1人が4つある。Jr.でそんな子がいたら、おそらく器用貧乏になってしまうだろう。器用な子はたくさんいるし、才能ある子はたくさんいる。

それなら、埋もれないために持っているべきものは、なんだろうか。

運は必要。スター性も必要。
だけどこれは、自分だけでは限界がある。

じゃあ、自分でどうにかできることは?


◎現在のジャニーズJr.的1/10000仮説


具体的な根拠はないが、50人の中でNo.1なものと、20人の中でNo.1なものを1つ、10人の中でなもNo.1なのを1つ。案外めやすはこれくらいの内訳では?と思う。50人の中でNo.1なら、おそらく同世代Jrのなかでも群を抜いてトップになる。
多くのセンターたちは、もはや華だけでぶっちぎっていたりもしたが、それは「個人ではどうにもならない」点なのでここでは考慮しない。

ダンスか、歌か、トークか、ギャグか、趣味か…できれば競合しないところの方がいいけれど、これが確立すればそれは替えのきかない「キャラクター」になるのだろう。

◎美学があるか、自分があるか、人を見ているか

この項目は、やっぱり琳寧やHiHi、正門を見ていて思うのだけれど、自分の美学を持っている人は、行動がぶれないし、輪郭がはっきりしている。

https://www.youtube.com/watch?v=nX8k2DL1o14

自分が出ていない競技でも、声がずっとしていることがわかるくらい、ずーっと応援し続けている琳寧。
YouTubeでもバラエティ力を察知して飴の粉を謎に足す大昇。
嶺亜は、「俺らは俺ららしく」というスタンスをグループに対して持っているのかな、と節々で思う。フォローもするし、立ち回りもうまいし、本当に周りを見ながら、時にいい感じに悪魔をかましている。「大人だな」と思うことはよくある。


YouTubeのコメント欄を見て感じるのだけれど、ファンは本当に細かい所作や言動をよく見ている。細かい姿勢、対応を見ているし、合同企画ともなれば、それは自分の応援するグループにとどまらない。

だからこそ、何気ない行動で現れる「美学」「価値観」は、積もり積もって見つける人を増やす。それをしっかり持っていればいるほど、多分それは伝わる。よく言われることだけど、アイドルはパフォーマンスにくわえて「人柄」も見られる、そんな信頼の時代はまだまだ続く。

ただし、やっぱりこういう仕事なので、多少前に出るというチャレンジ意識も、非常に大切。本当に。
いつどこで見つかるかわからないから、「発信」をする。
これもとっても大切な要素だ。

◎グループ力を高める

これまで個人で話を進めてきたけれど、ここで話をグループに変える。
「50人のなかでのNo.1が1つあるの集まったグループ」と「20人のなかでNo.1複数ある人の集まったグループ」でいくと、見え方としては後者の方がバランスが良くてグループとして強いように思う。
なぜなら、要素を掛け算していく(1/50×1/50…など)と、後者の方が数字が大きくなるから、より「替えのきかない」グループになりえるからだ。
だからこそ、個人のスキルアップはグループに還元される。

この計算については、現在の7MEN侍とHiHi Jetsが顕著だと個人的には思っている。それぞれのグループが好きだということを前提で話を進めるが、7MEN侍は「1/50」型が多いグループだと認識している。琳寧しかり、矢花しかり、嶺亜しかり。特化型が多い異端児を名乗るグループにふさわしい。

HiHi Jetsは「異端児」というより「覇道」のグループだと最近感じる。

覇道=儒教の政治理念で、武力や権謀をもって支配・統治すること。対義語は「王道」

goo国語辞書

定番の王道も邪道も使って目的を成す、というのが個人的HiHi Jetsのイメージである。ローラースケートという特化型の武器はあるが、彼ら個人個人が1/50かと問われると、そうではないように思う。
その代わり、異常な器用さを持つ作ちゃんが様々な要素において「1/20」を増やしていたり、率先してヒールポジションを取りに行ったり、発想がエアポケットな猪狩蒼弥(以下ガリさん)がいたり、他のメンバーも「1/20」要素が結構多い。メディア露出の多さもあり、安定感がありながらも挑戦をするグループで、全員が目標をしっかり共有して行動していることが伝わるから、グループ力が高いなと結構思っている。

「グループのために」と、要素を極め合い増やし合うことが、グループ力を高めるのかもしれない。

(なお、違う意味でグループになった時に別の強さを持っているのは美少年だと思っているけど、これは少し話が違うのでいつか書くとして。)


とても長くなってしまったけれど、ここまでの要素は多分、Jr.以外にもほぼあてはまる。
もちろん、現在努力を重ねていても、なかなか日の目を見ていないJr.がいることは承知している。それは上にも書いた通り、「運」といった自分ではどうにもならない部分の影響もあるだろう。


それは「ジャニーズ」という界隈にいるからであって、そのJr.はほかの界隈に行けばこれまでが嘘のように伸びる可能性もある。

そこにはやっぱり哲学がある。


だからジャニーズはおもしろいし、だからアイドルは応援せずにはいられない。

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