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仕事ってめちゃくちゃ面白い:Voicy創業者/CEO緒方憲太郎さんとの対談

DHBR Fireside Chat、第9回のゲストは、音声プラットフォームVoicy創業者・代表取締役CEOの緒方憲太郎さん(けんちゃん)です。

Voicy 代表取締役 CEO 緒方憲太郎さん

このPodcastは、しばらく会っていないけれど会いたい、でも私から個人的に「久しぶりー」と連絡するのもなんかおこがましいよね…という尊敬する素敵な知人・友人たちに連絡をとる口実になりつつあります。ありがたや。けんちゃんにもそんな感じでお声がけさせていただきました。

けんちゃんとは、7-8年ぐらい前、彼が日本の様々なスタートアップのサポートをしていた頃に出会いました。スタートアップのサポートを全力でやりながらも「自分でもいつか何かで起業する」と聞いていて、どんな分野で起業するんだろう、ヘルスケアかな?と思ったら、なんとまあ「声」!

けんちゃんのVoicy創業に至るまでの人生の旅、「声」に見た可能性、創業後のどたばた…けんちゃんが紡いできた人生の世界の豊かさもさることながら、その話をけんちゃんの声で聴くことで、「声」の世界の豊かさもたっぷりと味わう時間となりました。声は生身の人間を纏いますね。

仕事がめちゃくちゃつまらない

大学を卒業後、公認会計士になり会計事務所に就職します。会計士になる勉強はすごく面白かったのに、実際に会計士になってみたら、もう「仕事がめちゃくちゃつまらない」

自分は、正解がない中で、毎回違う相手や状況に合わせて、どうやったらその人に喜んでもらえるのか、というのを考えるのが好き。一方会計士の仕事には明確なルールブックがあり、それに企業が実態が当てはまっているかを調べ、当てはまらなければそれを取り締まる、というもの。仕事に向いていないから、当然パフォーマンスも出ません。

20代はあがいていたなあ。自分が面白いと思うことと仕事がかけ離れていて。明らかにまわりの人の方ができるし、このままではヤバいという閉塞感がありました。どっかで抜け出さないと、と。

そしてけんちゃん、抜け出して、世界放浪の旅に出ます。29歳。貯金がつきるまで旅をしよう、と思っているうちに、気づいたら世界を2周。ぐるぐる。この間に、面白いクリエイティブな仕事が世の中にはたくさんあるということ、日本人含め世界には面白い人がたくさんいることを知ります。

ニューヨークの会計事務所で2年働いた後、日本に帰国。監査法人のデロイトトーマツが日本のベンチャー産業を育てるベンチャーサポートのチームを立ち上げようとしており、そのチームへ参画。

まさに、英雄神話の原型のような物語です。非日常の旅・冒険に出て、そこで試練を乗り越え、新たな価値観と力を持って帰還する。

仕事ってめちゃくちゃ面白い

そしてよくわからないけれどやってみようということで飛び込んだベンチャーサポートは「仕事がめちゃくちゃ面白い」。けんちゃんは日本のスタートアップ業界のサポートに「やみつき」になります。とにかく仕事漬け、そして自分の仕事を通じて日本に新しい息吹を吹き込んでいる感じもあり、「これこそ天職。一生これでいこう」と思っていたそうです。

でもだんだんと、その商品・サービスがあることで人の人生が豊かになる、新しい価値を生み出しそれで新たな市場が生まれるようなベンチャーが日本にはあまりないことに危機感を持つようになります。そして、自分自身は起業をしたことがないのに事業についてアドバイスをするというのはつまらないなと思うようにもなります。

新たな価値や市場を生み出す、その商品・サービスがあることで人生がわくわくするような、そんな事業の立ち上げを自らやってみたい。そこでけんちゃんが注目したのが「音声」です。

飲み屋にいけば人はただしゃべっているだけ。誰も筆談もしないし動画でコミュニケーションもしていない。人類の情報のほとんどが声で回っている、根源的に価値があることなのにそこのIT化がされていない。ならばそのプラットフォームを作れれば、すごい価値が生まれる。価値さえあればマネタイズは何とかなるだろう、と。

この動画全盛期の時代に音声?!とまわりから大反対されながら、2016年Voicyを創業。「こんなに大変だとは思わなかった」ぐらい、それはそれは大変なことの連続だったそうです。でも、共同創業者でエンジニアの窪田雄司さんが仕事を辞めてフルタイム無給で開発をしてくれ、また発信者に真摯に向き合う中でサービスが進化して、事業としても離陸、資金調達もできて現在50名まで組織が成長しています。

なお、資金調達をした際の事業計画に書いていた売上項目はもう一つもない(!)とか。ピボットしまくり。

そしてどんなに大変でも、やっぱり「仕事ってめちゃくちゃ面白い」

自分はずっとビジネスデザイナーとして人のビジネスをサポートしてきて、今でも週末は人のビジネスを手伝っているんですが、その方がVoicyの社長より正直向いていると思います。Voicyはそんな自分の一世一代のプロジェクト。これくらい、むちゃくちゃやってもいいんだ、というのを示せたら、そしてそれをみて「ようそんなことやるね」と笑ってもらえたら。


と、一部ですがまとめてみたけれど、テキストだとけんちゃんの語り口、関西弁、テンポがやっぱり消えてしまうなあ…ぜひなるべく多くの方に彼の声そのままで彼の物語を聞いてもらえたらと願って。

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Kentaro Ogata
大阪大学基礎工学部卒業後、大阪大学経済学部卒業。 同年公認会計士合格。2006年に新日本監査法人へ入社。その後 Ernst&Young NewYork、トーマツベンチャーサポートにてスタートアップから大企業まで経営者のブレインとなるビジネスデザイナーとして支援。途中1年間かけて地球一周放浪しながら、アメリカで医療系NPOの立ち上げやオーケストラ公演のディレクターも行う。2015年医療ゲノム検査事業のテーラーメッドを創業、3年後業界最大手上場企業に事業売却。2016年Voicy創業。音声の原体験にアナウンサーの父を持つ。社会と生活を変えて、新しいワクワクする価値を生む事業が好き。著書に『ボイステック革命 GAFAも狙う新市場争奪戦』(2021年、日本経済新聞出版)。







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