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東京の教育。地方の教育。

東京で子育てをしようと思ったのは「教育の選択肢」が多いから。このくらいの偏差値だったらこの高校...みたいな選択肢しかない故郷に、わたしもオットも絶望していたのだ。

わたしもオットも実家はいなかだし、自然体験は帰省や旅行で体験できる。東京には博物館や美術館もたくさんあって、日常の中で「ホンモノに触れる」機会を作ろうと思えばいくらでも作れる。毎週末どこかで何かのワークショップをしていたり、イベントが開催されてたりして、会いたい人に会える機会も地方より断然多いのだ。地域の文化資本の恩恵を思いっきり受けられる場所でムスメは育っている。

が、しかし。

子育てってやつは思い通りにいかないのが世の常で。ムスメは極度の人見知りで場所見知り。知らない人と触れ合うのもキライだし、人が多い場所もキライ。東京にはいろんなチャンスがあふれてるっていうのに、10歳にしてすっかり出不精。もったいないおばけがやって来ちゃうよ!

...と、興奮しすぎました。

ムスメは都内でも学力高めな区の公立小学校に通っています。中学受験率は約5割(区全体ではもうちょい高め)。同級生のほとんどはなんらかの学習塾に通っているような地域です。

そんな中でムスメはオールフリー。小4で塾も習い事もナシはかなり珍しい存在です。(あ、でもZ会だけやっています。消化しきれてないけど)

とは言え、好きで何もやらせていないわけじゃないんです。どちらかというとわたし自身はいろいろ習わせたいタイプ。そのために東京で子育てしてると言っても過言ではないほど。

1年前まではバレエも習ってたし、夏休み前までは探究学習系の塾にも通っていました。それ以外にも習わせたいことはたくさんあったし、本人もやってみたいって気持ちは持っていたんです。

でも、うまくまわせなかったんですね。マイペースなムスメには習い事のある生活は、余白のない毎日でしかなかった。

習い事自体は嫌いじゃないけど、その日の気分で行きたくなかったり、行っても集中できなかったり、学校の宿題まで手がまわらなかったり。そんな日々が続くとなんだか生活自体ががぎくしゃくしてしまって。

そこで思い切ってみました。
全部すぱっと辞めてみたんです。
そしたら、何が起こったか。

うん、快適でした。

今は、放課後の時間をムスメが自分で好きなように使えることの価値をなんとなく感じています。遊びたいときに遊んで、本を読みたいときに読んで、ネットしたいときにネットして、テレビと勉強はまぁそこそこに。

テキストにすると、なんだかたいしたことないですね。でも、そんなたいしたことないことが、心に大きな余裕をもたせてくれるものなんだなぁと、今、改めて思うのです。

そんなことを感じて、なんだかちょっと冒険してみたくなってしまったんです。「ちょっと、離島で生活してみようかな」って。

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東京で子育てすること。
地方で子育てすること。

きっとどちらにもいいところがあって、よくないところもある。これまで東京で子育てしてきて、東京で子育てするメリットは十分に感じてる。

ここまで書いてきて、わたしはムスメに、敷かれたレールの上だけを歩む必要はないんだってことを、世の中にはいろんな道があるんだよってことを、身をもって伝えたいのかもしれないなと思いました。

東京だけが優れているわけじゃない。地方には地方でしか得られないものがあって、でも、それが自分に合っているかどうかは行ってみないとわからない。でも、もしチャレンジしてみたいと思ったらチャレンジしてみる価値はあるんじゃないかって、人見知りで場所見知りで出不精なムスメに、全身で伝えたい。

ということで、レールを一歩外れかけているわたしの人生。どうなるかはまだ未定。来年の4月、わたしとムスメはどこにいるんだろう?

photo:近所の動物病院で獣医体験中のムスメ

#教育 #東京 #教育格差



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