見出し画像

週末お遍路さん(20):女3人、日和佐の古民家お宿に大興奮

徳島県最後の札所、23番・薬王寺さんを目指し歩き続けた1日も終盤。最後は片側に海を眺めながら、下りの国道をひたすら歩くのみ。誰ともすれ違わず、たまーに車に追い抜かれる程度の道程は、山道とは違う「3人でよかった~」と感じたり。

隣の海はとってもキレイ。

ちょっと疲れてきたタイミングで、「下りは小走りの方が疲れないかも!」と走ってみたり、よく分からないテンションになったりもしましたが(冷静に考えると大人がやることじゃない)、着々と日和佐の街に向けて歩き続ける。

途中、自転車で私達を颯爽と追い抜いて行った青年に、追い抜かれがてら「こんにちは~」と声をかけてもらったり。人に親切にするのにいちばん恥ずかしいだろうお年頃だろうに、ちゃんと自分から声を掛けてくれるとかできた青年だな、と尊敬。マジで偉いと思う。私は今でもキミを尊敬しているよ、青年。

フェンスの隙間をぬって超絶拡大撮影した恵比寿洞。

そして日和佐の街も目前になったころに登場するのが、「とくしま88景」にも選ばれている、奇勝・恵比寿洞。岩山の内部を波がくり抜き、ぽっかりと穴が空いてしまったという場所です。時間と水の力ってスゴイね。岩山の真ん中くり抜いちゃうんだもの!

遊歩道があるので恵比寿洞のすぐ近くまで行くこともできたのですが、いかんせん歩き疲れて変なテンションにもなっている私達。国道のフェンス越しに
「あれじゃない?」
「え!どこ見えない!」
「この枝の先のちょっと左!」
などなど、はたから見たらなんだあいつら?な事をしていました。

そして次に現れた恋人岬を華麗にスルーして(びっくりするほど誰ひとり興味を示さなかった)、いよいよ日和佐の街に足を踏み入れた。
長かった!長かったよ~。着いたよー!徳島県最後の街、日和佐!!

ありがとうありがとう!!到着したよ!!

もう夕方に差し掛かっちゃったから、23番さんは明日のアサイチでお邪魔することにして、今日は疲れを癒したい!(23番・薬王寺さんには厄除け階段があるので、このまま100段以上の階段を上るの大変だし)

本日のお宿は古民家をリノベーションした「お宿 日和佐」。いくつか別棟もあるみたいで、今回私達が泊まるのは、海の近くにあるもと漁師さんの家をリノベーションした「別館 錦亭」。築100年超らしい。そして素泊まりのみ4,500円という破格のお値段!
「もうちょっとで到着予定です~」のご連絡をしたら、本館に来るより直接別館に行く方が近いからそこで手続きさせてくれるとのこと。

入口は年季の入った古民家。
でも素敵な漆喰アートも。

お迎えに来てくれたお兄さんに連れて行ってもらい、お家の説明を聞いた私達、

「電気は紐を引っ張るとつくので」
「シェード超かわいい~!」
「洗面所とお風呂はここで」
「なにこの洗面台!めっちゃオシャレ!!!」
「ここに食パンとコーヒーとか、冷蔵庫にバターもあるので明日の朝食べてください」
「素泊まりなのに!!こんなに用意してもらえるんですか!!!」
「囲炉裏は使えないですけど、まぁ雰囲気で……」
「囲炉裏!ステキ!雰囲気ある!!」

お兄さんが何か説明してくれるたびに、わいわいきゃいきゃい大騒ぎ。
いやでもホントに素敵なリノベ古民家だったんですよ!夕ご飯が食べられるお店やチェックアウト方法などを教えてもらい、お宿のお兄さんが出られた瞬間、

「キレイなうちに写真撮らなきゃ!!」
「お庭撮った?」
「洗面所は撮った!」
「こっちの部屋も撮影済み!!」

と、全員が分業で大撮影大会。

そういえば結局この窓際の椅子、座ってない……。
素敵な囲炉裏。でも冬に床板は寒い!
おばあちゃん家を思い出す食器棚。
ランプとラジカセとトランプまで。

夏はご家族で宿泊される方も多いらしく、海も近いし、古民家一棟貸しだし、お庭でバーベキューなどをしても大丈夫っぽいので、確かにファミリーにはぴったりだと思う。

お庭も広々!

そしてここでも5,000円の徳島クーポンをいただく。「道の駅 日和佐」で使えるとのことなので、これはクーポン利用して実家にお土産を送り付けること決定。

ひと通り大騒ぎしたら、まずは23番さんのお向かいにある「薬王寺温泉 醫王の湯」で今日の疲れを癒したい!ということで、ここも日本各地で水脈や温泉を見つけている我らが最推し・お大師さまが発見した温泉。徳島最後に温泉で回復できるって、なんかすごいセーブポイント感満載だわー。

醫王の湯の入り口にも最推し。

薬王寺温泉さん、ごはん処も併設されていましたが、私達は温泉ですっきりさっぱりの後は、お宿のお兄さんに教えてもらった料理屋さんへ。
徳島の思い出話をしながら気になる料理を片っ端から堪能したら、後はお宿でお布団を敷いてぐっすり寝るだけ。

ぎゅうぎゅうのお布団で合宿感を満喫する女たち。

明日は徳島県最後となる23番・薬王寺さんをお参りしつつ、日和佐の街を探索して帰京するのみ。

がんばって1日短縮することもできただろうけど、普段の旅行で日和佐を堪能することとかないだろうし、こうやって小さな街をゆっくり見ることができるのも歩きお遍路さんのメリットかも。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?