296日目。今日で引きこもりが終わり。暑いから引きこもっているのがちょうどよかったかもしれない。でも、少しだけ散歩する。

鴻上尚史氏の本を読んでいる。
「鴻上さん、さすがすぎます」と平伏したくなる内容である。もっと早く読めばよかった。
まあ、それは置いておいて。

読み始めたら、
「ああ、『朝日のような夕日をつれて』が観たい。」
と思ってしまう。
（「朝日のような夕日をつれて」は、鴻上さんが作・演出していた第三舞台の代表作です。）
あの群唱が聴きたい。
スーツ姿で立っている、あの5人の群唱和が聴きたい。
しかしもうそれは二度ときくことができない。
（ビデオでは見れるけど。それとこれは違う。）

美しい群唱のセリフ。

87年の初演は観ていない。
朝日が観たくなると、
なぜか、夢の遊眠社の『半神』も観たくなる。

そういえば、最近、夢の遊眠社のDVDが再販されたんですよ。

https://www.nodamap.com/site/news/461

もちろん持ってる（20年前に完売する前に購入済み）なのに、またうっかり買いそうになるというね。
NODA・MAPの作品をDVD販売してくれたらいいのになあと思うけど、たぶんしないのだろう。
WOWOWで撮りためたものを消さないようにしないと。

半神は、NODA・MAPになってからも再演されていて、そっちも好きだけど、やっぱり遊眠社の半神が最高だった。
あれが観たい。

これも初演は観てなくて、90年のアプルで観た。
今はなき、歌舞伎町のシアターアプル。
歌舞伎町を通るのに、ドキドキしたものだ。

セリフだけ見ても、観たことない人にはなんのこっちゃわからないと思うのだが、
この言葉に全部つながっていくラストシーンは、壮絶に美しかった。
魂が震える。
もちろん全身も震えて鳥肌もすごかった。
自分の感受性を根こそぎ全部持っていかれて、それでもまだ、追いつかない。

ああ、あれが観たいなあと思う。
でも、もう二度と観られない。
ビデオで再現したものは、再現した記憶だから。
そこが映画とは違うところだなと思う。

けれども、あれを、実際に体感したことは、素晴らしい経験だった。
あれは、やはり、舞台でしか得られない感動だ。
舞台上の役者と、劇場と、観客で創り出している空間で起きる奇跡だと思う。

30年以上経っても、ああ、あれが観たいと震えることができる経験を持てたことは、至福だな。

では、またね。

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