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【846/1096】心身相関

身体のことをやるまえは、心のことばかりやっていた。
心をどうにかしたい。
自分の感情と浮かび上がってくるものを何とか変えたい。
不快な感情と向き合いたくなかったのだと思う。
いつも不安で、自分を責めてばかりいたので、不快だった。
湧いてくるものを何とかしたいと思っていたが、湧いてくるものは割とどうにもならないということがわかった。

感情には階層があるという説があったり、いろんな感情モデルなどもある。
感情を言語化したそれらは、結構役に立つ。
でも、言葉になっていないものたちはどこへいくのだろう?とも思ってた。
言葉になっていないものは、身体で感じているのか、脳で感じているのか。

心理ストレスや情動が体の調節に影響を与え、さまざまな身体反応が生じることを心身相関と言う。

不安になると心臓がドキドキしたり、心配なことがあると胃がしくしく痛むとか。おなかがすくとイライラしたり、かぜをひくと憂鬱な気持ちになったりする。
これらは、心が体に影響することから起こっていて、心と体が互いに関係し合うことを心身相関(ソマティック)と言うのである。心身相関で起こる病に、パニック障害、PTSDなどがあると言われていて、だからトラウマ治療にソマティックが有効とされるのではないかと思っている。

ストレスを感じているのは大脳皮質、辺縁系の脳で、身体の反応を起こす脳は視床下部なのだが、そこがどうつながっているのかが長年、謎だった。(脳が心なのか?という議論もあるけど、まあそれはおいとく。)
その謎が近年、名古屋大学の研究室で解明された。そこをつなぐ神経回路が発見されたそうだ。
詳細が解明されるのはまだ先だけど、今治療している方法が科学的に解明されると喜ぶ先生たちも多いだろう。

心と身体がそのようにつながっていたとしても、それがすべて自動的にそうなるというわけではないのが、人間の面白いところだなと思う。

呼吸・整体で、心に湧いてくることを身体に反映させないというのを身体技術として学んでいて、それが可能になるのが人間なのである。
神経回路がつながってても、そうなっちゃうのはしょうがないというわけではないのである。

じゃあ、何が道を分けるのだろう?
この辺が人間の面白いところ。

まずは、自分の身体との対話の質をあげるところから。
まだまだここに可能性がたくさんあると感じるので。

では、また。



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