見出し画像

鄭大世選手現役引退によせて

鄭大世選手が現役引退を発表後、エスパルスサポーターのみなさんへ残した動画メッセージのリンクをはめ込んでおきます。

 続いてクラブ公式に出した文章もリンクを貼っておきます。

 清水エスパルスはすべての選手がという訳ではありませんが、エスパルスのユニフォームへ袖を通した選手がこうして引退に際しメッセージやご挨拶をされるのが慣習になっています。

 まずは鄭大世選手、ご家族の皆様、現役生活お疲れ様でした。引退を自ら決断できるプロサッカー選手は決して多くありません。そのタイミングを迎えられたことは、鄭大世選手と応援するみなさんの出会いの数々がもたらした結果だと思います。

 今だから正直に言います。自らの勉強不足でお恥ずかしい限りですが、2015年に鄭大世選手がエスパルスへ加入する時、エスパルスは歴史上ここまでキャラ強めの選手がほとんど加入してこなかったこともあり、大丈夫かな?と思いました。プレー面でもキャラクター面でも強烈なイメージがあったからです。

 しかし、当時加入してキャラクターこそ想像通り濃い目でしたが、プレーを見ると、あれ?ん?めっちゃ献身的ですけど…。と正直戸惑いました。素直に鄭大世選手へ質問したら、ドイツと韓国で坂―選手として生き残るために、自分を進化させたことを教えてくださいました。

 そしてお話を聞くにつれ、選ぶ言葉の強さは、内面の繊細さへの裏返し。自らを奮い立たせる、鼓舞させるためだったのだなと感じられるようになりました。

 サポーターのみなさんの多くがが求めるインパクトのあるゴールと、自らの進化の結果、ボールがないところでの献身さやチームの中で役に立つプレーという武器。そして、自らと周りからの評価のギャップ…。

 鄭大世選手は貪欲だったからこそ、葛藤も摩擦も後悔も大きかったのではないかなと感じます。ただその瞬間、瞬間に鄭大世選手は逃げず、すべてのことを受け止めて、自らのダメなところも含めて、いいことも、悪いことも自分の言葉でアウトプットする凄みは目の当たりにしたからこそ感じられたことで、ライターとしても勉強になりました。当時実績も経歴も違う若手ストライカーの才能に嫉妬する気持ちを、本人へ素直に伝える姿は今も目に焼き付いています。様々な才能あれど、類まれなき貪欲さこそ鄭大世選手を鄭大世選手たらしめたものなのかなと思いました。

 現役生活お疲れ様でした。勉強熱心で、現役期間中から鄭大世選手なりの視点で世界を見て、ビジネスもしてきたと思います。今、そしてこれから、どんな形でサッカー界と関わっていくのか?そして、ご家族のみなさんの健康とご活躍もとても楽しみにしています。

追伸 全部ひっくるめて、金子選手がずっと鄭大世選手をやべっちでいじり倒し続けたことは、凄いことだったとひそかに思っています(笑)

この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?