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筒井康隆「旅のラゴス」読後感

登場人物や時代の設定があまりよく分からず、なかなか読み進められなかった作品。10日間くらいかかった。

政治や内戦、経済、法理論の整備、医学・科学の進歩など、これまでに世界が経験してきたであろう物事をストーリー化し、具体どのように詳らかにしてきたか的なことのように受け取った。
抽象度が高すぎて、半ば星新一さんのショートショートのような印象を受けるシーンも多かったが、まあ冒頭にも書いたように、今回一通り読んでみてやっと設定が理解できたなというところ。

いつの時代に書かれたものなのかも全く想像のつかない、少し不思議な感覚の小説だった。
本作は、読み手の知識量やこれまでの経験、社会の仕組みをどの程度理解し、日頃からそれを考えているかに、読後感が大きく左右される読み物であったように思える。
現時点で私は本作に感想を述べられるほど理解ができてないので、読後感にもならない。
5年後くらい、感じ方が成長した時にまた読んでみたい。

以下、気になった文章
(もっとあったはずだが、序盤は何をメモすべきかすら分からないほど、設定の理解が困難だった)

「今、この世界に必要なのは何よりも医学であったろうに。病気で死ぬ者の多さがこの世界の繁栄を遅らせていることはあきらかだったのだ。」

「段階を踏まぬ飛躍は社会に有害であると思えた」

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