消費と収集と生産のスイッチ

なんというか、「動いてんな〜」って思いながら何も考えてない時がある。それが今日。シムシティやってるみたいな気分。あー、人間、動いてんなぁって感じ。脳みそのバグ。動いているのは自分で、一応手を動かしたり足を動かしたりしてるのは脳やから、確実に自分の意思で動いてはいるけど、でもなんか、誰かに動かされてるような、それでいて誰かに動かされてる自分を上から見てるような、そんな感覚になる。

原因は多分疲れやと思うけど、疲れるようなことは大してしてない。一般的な人と同じように、朝起きて、飯食って、仕事して、飯食って、仕事しただけ。それだけの生活をずっと繰り返してる。

同僚、多分私が初めて会った「元気な人」やと思う。すげーの、同僚。まず朝から夕方まで通常の仕事して、その夜友達と遊びに行ったりする。まずこれがビビりポイント1。
多分多いと思うけど、私は「1日1個の予定」しか入れられん。仕事の日は「仕事」以外の予定は入れられん。友達と遊びに行く予定は、まるまる1日空いている時じゃないと無理。
「仕事」の時のスイッチと、「遊びに行く」時のスイッチと、「1人で息抜き」のスイッチが全部別で、しかもそれを切り替えるのには1日かかる。5Gとか言うてる世界で、私の体のスイッチめっちゃアナログじゃない?

同僚は多分スイッチの切り替えが必要ないんやと思う。だから仕事から帰ってすぐ買い物にも行けるし友達とも会えるし、映画も観れるらしい。マジですごいと思う。

「映画を観る」っていうのも私にとっては1個の「予定」になんねんけどどう?
映画ってめちゃくちゃ頭使うやんか。いや、使わんと観ろやって言われたらそれまでやけど、せっかく観るなら全部観尽くしたいっちゅうか。時間は有限で、同じ映画何度も観るほど時間無いし。観たい映画は増える一方で、消費していかんとあかんし。

まず、映画を「消費する」っていう考え方ってどないなん?
映画ってそんな、チェックリストに線引いていくみたいに消していくもんやっけか。これさ、サブスクサービスの悪いとこじゃない? 私はNetflix入ってるけど、月額利用料って固定で、1本観ても100本観ても値段は一緒やんか。それやったら何本も観た方が「お得」やん。何本も観ようと思ったら結構大変。これがね、「消費」っていう言葉になってしまうんよね。ほんまはさ、観たいなって思ったら映画館行くなりDVD借りに行くなりするわけよ。「観る」までに工程がいっぱいあるわけ。工程がいっぱいあったら、そこに労力をかけた分、存分に楽しもうという思いも強くなるわけよ。
それが今は労力なんか要らん。PC立ち上げて観たい映画の再生ボタン押せばもう流れるんやから。これは確実に「消費」。なんていうか、じゃあ映画館へ行って観ることをなんて言うのかって言われたら分からんけどさ。少なくとも「消費」っていう言葉よりふさわしい言葉あるんちゃうかなって。ちょっと思ってしまったりする。
例えば、なんやろ。「貯蓄」みたいな。なんつーの? 
「消費」ってさ、「消えて無くなる」感があるやん。けど映画って、なんというか、恥ずかしい言い回しをするとしたら「心に溜まっていく物」やんか。恥ず。けどそうやん。
「消費」の反対は「生産」らしい。けど、さすがに「生産」ではないな。こっち側が生み出しているわけじゃないし。

「収集」とか、「集積」。「コレクション」とかが一番近いんかもしれんな。
映画は多分貯めていくもんで、1個1個消してくもんじゃないんやと思う。だから誰がなんと言おうと、私はこれからも映画を1つの「予定」として扱おうと思う。

って思ってたら、シナリオの依頼が来たから今日は「生産」活動の日です。おやすみなさい。

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