見出し画像

手すりの「強さ」は合わせ技

たとえば「この手すりブラケットの耐荷重は?」というご質問をいただくことがあります。

コレが何kgの荷重まで耐えられますか?というご質問。

しかし当社は、これに対する答えを持ち合わせていません。



ブラケットの耐荷重は?に答えられないワケ。

システム手すりは、手すり棒とブラケット・ジョイントなどの部材を組合わせて施工するため

手すり棒と組合せた状態で、安全にご使用いただける強度があるか?」

という視点で試験を行っています。
そのため、ブラケット単体の強さを聞かれても、お答えできないんですよ。

強度試験の様子

手すりの安全荷重には2つの基準がある。

マツ六の室内手すりシリーズが基準としている安全荷重は、以下の通りです。

動作補助手すり…60kgf
トイレの手すりや玄関上がりかまちの縦手すりなど、ポイント使いする手すりはこちら。
1本の手すりを1人で使う想定ですので、人間ひとり分の荷重に耐えられたらOKという考え方です。

動作補助手すりの例。トイレではみな、ひとり。

移動補助手すり…120kgf
階段や廊下など、ある程度の長さにわたる手すりはこちら。
仲良く2人同時にその手すりを使う可能性があるため、人間ふたり分の荷重には耐えられないとねー?という考え方です。

移動補助手すりの例。上から誰かが降りてくるかも?

階段の上から来た人と、下から来た人とかね。
いや、一般住宅ではものすごく稀なことだと思うのですが、メーカーとしてはより悪い条件を想定しないといけませんから。

※その他、手すりシリーズによってそれぞれ強度基準が異なります。

で、同じ「手すり」でも他の基準があったり。

「移動・歩行用」の手すりと比較して、窓枠などに設置する「墜落防止」の手すりでは、求められる強度がさらに上がります。

優良住宅部品(BL部品)認定基準でも、墜落防止手すりのほうがより厳しい条件とされており、くぐり抜けを防止するための取付位置も明示されています。

窓枠に取付けた墜落防止手すりの例

細かい条件については割愛いたしますが、
「窓につける手すりの強度基準は厳しい!落ちたらマジでやばいから!」
とかマツ六が言ってたなと、ご記憶の片隅に置いておいていただければ幸いです。


同じ手すり棒、同じブラケットでも、設置条件によって求められる強度は変わります。
カタログや説明書をよくお読みいただき、安全に施工・使用してくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?