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【社会人/博士/体験記】第11回「頭をかいてごまかすさ」

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

このマガジンは、
働きながら、「博士後期課程="社会人"博士」
を目指す体験談です。

前回の記事はこちら ↓↓↓

今回は、入試当日とその後について書いていきます。

1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


筆記試験が無くて命拾い

この辺、前にも書いた気がするのですが、改めて……。

鳩はいわゆる「”社会人”博士」として入試を迎えました。

学内進学だろうと、外部からの入学者だろうと、
学部⇒修士
とストレートで来ている学生は筆記試験があるのですが、
働いた経験のある”社会人”は、「”社会人”博士」コースを受験することになります。


入試には筆記と面接があり、
筆記では、「博士後期課程を受験するに足るだけの素養があるか」を論文形式で審査されると言います。


戦って果てるのも辞さない覚悟でした……。

しかし、募集要項をよくよく確認してみると……
ありがたいことに、鳩が進学を希望する大学院では、
「”社会人”博士」コースでは、筆記試験はなく、面接一本勝負なのでした。

こいつは笑いが止まりません。

わしを落とせるものがあるか!

この辺、大学に寄るんだと思います……。

しかし、筆記試験がなくて助かるのはそのとおりなのですが、

筆記でふるいにかけることができないから、
海のものとも山のものともつかない生徒が集まるんじゃ?

と、ふと考えてしまった鳩。

そんな話を妻にしてみると、

逆よ、逆。

と説かれます。
逆……?

学生には働いて実践の中で学んだ経験が何もないんだから、
筆記試験ぐらいしないと割に合わないでしょ。

そういう考えもあるのか!
鳩は驚かされたと言います。

自分のいわゆる「"社会人"経験」というのは、案外捨てたものでもないのかと思いながら、入試当日を迎えることとなりました。


何回やっても、ほんと、面接とか試験って、緊張しますね〜

そういうわけで、入試当日を迎えることになりました。

平常心を保つべく、日ごろのルーティンを守りながら当日を迎えようと考えていたはずなのですが、
若干の動揺が見られたのか、入試の前の日になっても、このnoteにMBAと「ミリンダ王の問い」に関する記事なんかを書いていました。


そんな鳩は、心の安寧を保つため、
受験当日、公共交通機関が乱れるのに備えて、入試の2時間前には最寄り駅に到着していたと言います。


小さい頃から30分前の30分前行動に定評がありました


キャンパスに到着後、控室に案内された鳩。ここはどうやら、普段は教室のようです。

控室には、修士課程や博士課程の受験にやってきているらしい生徒が数人いましたが、いずれも学生でしょう。

なぜ学生だとわかるのか?

なぜなら、必死こいて筆記試験の勉強をしていたからです。

彼らには、優雅に外の景色を眺めている鳩が、さぞ余裕のある人間に映ったことでしょう。

さて、学生たちが筆記試験の会場へ移動し、ただ1人残された鳩。
それから10分もしたのち、試験官に呼ばれて面接会場へ移りました。


会場には、見覚えのあるおじさんと、若手っぽい教授。
見覚えのあるおじさんは、大学の説明会動画に現れていた人……学部長のようです。


(トップ自らのお出ましとは……間違いない、大学院の奴ら、本気らしいな……)
と、内心ではクソほどビビリながら、椅子に座ります。


面接官2人の隣に、ちゃっかり指導教員予定のX先生が座っているのも、
三者面談で見透かされるような気分で、これまたプレッシャーを高めます。

訳わからん圧迫とか食らって動揺しまくったらどうしよう……。


あなたの専門性は何ですか?

さて、鳩が座るやいなや、学部長の方からさっそく、入学の志望動機について聞かれます。

まあ、その辺は準備していたものをペラペラしゃべるわけです。

「まあ、その……日本をね、変えたくて……貴校をね、フッ……」


最初の1,2問は順調だったのですが、その後、こんな質問を食らいます。

「修士課程のときに、どのような研究をしていたか教えてください」

博士課程の学生に対する質問としては、まあ、オーソドックスなものなのでしょう。

しかし、鳩が通っていたのはビジネススクール。

「研究」と呼べる行為をしているビジネススクールの学生など、まあ、この世に10人もいないでしょう(ど偏見)

「ええと……マネジメントについて学ぼうと思って入学しまして……」
「はあ……私は、何を研究していたのかを聞いたのですが」

鳩にとっては地獄みたいな質問なわけです。


違う一点を見続けるしかないのです……


失敗したらどうするんですか

さて、虚空を眺めているうちに1人目の学部長からの質問が終わり、
もう1人の面接官に質問者が変わります。

「鳩さんは、かくかくしかじかの内容で研究をする予定だと、研究計画書にかいてありますね」
「まあ、日本を変えるにはその方法しかありませんから……」
「失敗したらどうするんですか」
「え?」
「この方法で研究してみて、有意な結果が得られなかった場合はどうするんですか」



いやはや、なんとも鋭い質問をしてくる人もいたもんですよ。


……とは、いきません、さすがに。

まあ、少しまじめな話をすると、おそらく質問をした面接官は、いわゆる理系の方です。
一方で、私の研究している領域は、数値を用いた評価はあまりしないんですよね。

「そのような定量的な分析というのは、この領域ではほとんど下さないので……いまおっしゃっていただいた観点は、この学問全体にかかる問題かもしれません
とかなんとか言って、学問そのもののせいにして話を逸らすことで話を終わらせたことを覚えています。


結果発表

そんなこんなで、手応えがそこそこあるようで、不安も残しながら面接は終わりました。
さすがに受験生がほとんどいないからか、入試結果は1週間後に発表されることとなっていました

ところが、面接が終わるのもそこそこに、訳あって実家に帰省することになった鳩。

入試結果が自宅に届く日も、その結果を知ることのできないまま、帰省先で悶々とした日々を過ごすことになりました。

妙に不安だったせいか、

「小さい頃に住んでいたマンションの廊下を歩いていると、
 ヒットマンに銃で撃ち殺されそうになる夢」

を見ることになり、銃声とともに目を覚ましました。
夢占いに詳しい方がいらっしゃいましたら、どなたか夢解きをお願いします。


さて、ヒットマンに命を狙われた夢から翌日の晩。
いよいよ明日は帰省だという日に、スマートフォンへ一通のメールが。

指導教員X先生からの連絡でした。
そして、件名にはなんと、
「おめでとうございます」
の文字。


やったー

受かってんじゃ~ん! うっひょ~!

鳩は、2晩続けて、ヒットマンの夢を見ることはなかったと言います。


さて、次回は、合格してから入学式までの準備の話を書いています。
↓↓↓

to be continued…


参考資料

・挿入マンガ①②:横山光輝『三国志』(潮出版社)
・挿入マンガ③:島本和彦『吼えろペン』(小学館)
・挿入マンガ④:寺沢武一『コブラ』(集英社)
・挿入マンガ⑤:田中芳樹(原作)、藤崎竜(作画)『銀河英雄伝説』(集英社)




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