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【事業戦略/MBA】① ポジショニング/ケイパビリティ

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

マガジン『能ある鳩はMBA②  ビジネススキルで豆鉄砲』での、ビジネススキルにまつわる情報の紹介です。


前回の記事はこちらです。↓↓↓

今回は事業戦略を策定するにあたっての、2つの大きな派閥について見ていきます。


1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


なお、全て無料で読めますが、

「良い記事だったなあ」

と思っていただけるようでしたら、記事代をもらえると励みになります!


事業戦略とポジショニング学派

経営戦略には「全社戦略」と「事業戦略」があることは、以前の記事でも触れています。

「SWOT分析」や「3C分析」で業界全体を見渡し、

KSF(Key Success Factor)は何かを探ったところで、

いよいよ大方針としての事業戦略策定へと移ります。


この経営戦略には大きく分けて2つの派閥があります。

ポジショニング派」と「ケイパビリティ派」です。


「詳しく知りたい!」という方は『経営戦略全史』を読むと、歴史的な学説の争いとともに、それぞれの考えのことがより理解できると思います。

この数十年間の経営戦略史をもっとも簡潔に語れば、
60年代に始まったポジショニング派が80年代までは圧倒的で、
それ以降はケイパビリティ(組織・ヒト・プロセスなど)派が優勢
となります。極めて単純です。
(中略)

ポジショニング派は
外部環境がダイジ。儲かる市場で儲かる立場を占めれば勝てる
と断じ、
ケイパビリティ派は
内部環境がダジ。自社の強みがあるところで戦えば勝てる」と論じました。
三谷宏治(2013)『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)


『SLUMDUNK』でたとえるなら、

ポジショニング派は、

「戦略のセオリーを遵守して勝ちましょう」

というゾーンプレス

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対するケイパビリティ派は、

「自分の持ち味をゴリ押して勝負する」

ふんふんディフェンス

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といったところでしょうか。

このマガジンを何度も読んでいながら、

「ビジネススキルの解説記事のくせに、たとえがうまく通じないぞコノヤロー」

と文句をつけたくなった人は、

『経営戦略全史』なんて後でいいのでさっさと『SLUMDUNK』全巻を読み通してください。

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ポジショニング学派を多用するビジネススクール

さて、いろんなビジネスクールに通ってMBA学位を取りまくるというポケモンマスターのような人生を送る学生もときどきいますが、

鳩は1つのビジネススクールしか通ったことがないので、これは完全な偏見です。


ここからの持論は、

「まあこのnoteなら偏見もいまさらだよね」

という温かい目で見てくれればうれしいです。

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さて、ビジネススクールでは、ケイパビリティ派よりもポジショニング派のフレームワークを使って説明していることが多かったです。


ケイパビリティ派のフレームワークには、ジェイ・バーニーという経済学者に端を発する

VRIO(ぶりお)

と呼ばれるものがあります。


ひらがなで書くとなんだか汚いような間抜けなような感じがすることまでは、バーニーは想定していなかったことでしょう。


これは、企業の組織能力を分析するときのフレームワークで

①経済的価値(Value)

②希少性(Rarity)

③模範可能性(Inimitability)

④組織(Organization)

の4つの観点から、その組織能力に競争力があるかを見ていきます。


ただし、このフレームワーク、

「なんだか表現が曖昧だなあ」

とは思いませんか。

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あるいは、このフレームワークを使ったところで、

じゃあ、どうやって戦略を策定しようか

と困ってしまうのでは?


どれも重要な要素であるのは間違いないのですが、

「さあ、これを使って戦略を立てろ!」

と授業をするのは難しいのでは、と想像します。


ですので、たいていの授業では

この地球上にはVRIOフレームワークが存在する

という、都市伝説っぽい紹介がほとんどです

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「具体的な戦略をどう立てるか」を話しやすいポジショニング学派の考え方の方が、MBAの授業でも扱いやすいのかもしれませんね。

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さて、ここまではポジショニング派とケイパビリティ派の違いについて触れてきました。

次回の記事では、ポジショニング派の大家であるポーターとコトラーの提唱している戦略について見ていきます。


まとめ

・経営戦略の派閥は「ポジショニング派」と「ケイパビリティ派」が二大巨頭。

・「儲かる市場で儲かる立場を占めれば勝てる」と考えるのがポジショニング派

・「自社の強みがあるところで戦えば勝てる」と考えるのがケイパビリティ派

・企業の組織能力を分析するためのフレームワークがVRIO分析


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