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“新しい時代の「モデル」を生み出し続ける” ストリートスマートが目指すあり方

少し前に、ストリートスマートという会社がいままでどのように歩み、現在の事業を創ってきたのかという話を書きました。

今回は、これからのストリートスマートがどうありたいと考えているのかについて、詳しく書いてみたいと思います。

社会変革とは何か

ストリートスマートではビジョンとして「DXを通じて社会変革をリードする」を掲げています。まずは私たちが「社会変革」をどう捉えているのかからはじめましょう。

社会変革とは、マイナーをメジャーに変えることだと考えています。

例えば、社会にとある課題があって、その課題に対するソリューションを開発したとします。そのソリューションを利用して課題を解決した人や組織が50%を超えるようになったら、社会の変化が加速する、すなわち社会の変革と捉えられると考えています。

より具体的な場面をイメージしてみると、コロナ以前の日本では、団塊世代の退職や少子化による労働力の減少、進まない女性の労働市場への参入、子育て・介護世代の働き方といった課題がありました。その一つのソリューションとなるのがテレワークです。

「働き方改革」や「DX」という言葉を頻繁に見聞きするようになってもなお、利用できる人が限られていたテレワークでしたが、コロナ禍で大きな変化が見られました。

東京都の場合ですが、コロナ以前の2019年12月時点では何らかの形でテレワークを取り入れる企業の割合が17.8%であったのに対し、2021年10月時点では55.2%まで上昇しました。その後、緊急事態宣言の取り下げが発表されると数値は減少していますが、労働力の確保や労働機会の創出といった課題に対するソリューションとして、テレワークが一つの選択肢として大きな存在に変化したと言えると思います。

今回は、ウイルスの流行とそれに伴った政策を含めた要因が大きく作用しましたが、テレワークはクラウドサービスなくしては実現できないものですし、私たちが実現したいのも、クラウドサービスのようなテクノロジーを通じた社会変革です。

ストリートスマートが目指すあり方

このようなビジョンを掲げながら、私たちの活動を通じてどのような社会変革が実現できるのかは、つねに模索し続けています。課題によっては、私たちの独自のサービスで変えられるものもあるかも知れないし、他のサービスや会社や人と連携することで実現できるかもしれない。その形も、一つのプロジェクトかもしれないし、事業や会社という形かもしれません。すでに見えている課題も、まだ見ぬ課題もありますから、つねにアンテナを張り、模索している感じです。

私がよく言っている「面倒くさいことチャンスとする」もここに繋がってきます。面倒ということは、そこに課題があるということ。さらに、課題と認識されつつも、収益性を考えて着手されていなかったり、担い手が足りない状況である可能性が高いのです。

私たちは、すでにある市場でシェアを奪い合ったりすることは望んでいません。むしろ、他社や他プラットフォームと協業することで、新たな価値や市場を創出していくやり方を目指しています

また、ここまで述べてきた「課題の発見とソリューションの提供・浸透によって社会に変革を起こす」仕組みを「モデル」と捉えるとわかりやすいと思っていて、ストリートスマートの経営指針としても、生み出すモデルの「数」と「継続性」を重要視しています。

一つでも多くの課題に対するソリューションを提供し続けて、事業や組織の進化とともにより大きな変革を生み出していきたいと考えています。

ストリートスマートは会社という形式をとっているので、資本主義の仕組みの中で、継続的に利益を生み出し、投資し、また利益が生まれるというように、社会の中でお金が回って、めぐって行くことが大事だと考えています。一部で「社会貢献では利益を上げてはいけない」という認識が根強くあるように思いますが、継続的に社会に貢献していくためには、しっかり利益を上げ、様々なステークホルダーや新たな課題に再投資するという仕組み・循環が必要不可欠です。

私が理想とする企業・チームとは

多くの事業を創出し、社会的課題の解決を目指す企業は日本にも存在していますが、最も私の理想に近いのは、以前対談させていただいたチームエナジーの中村社長の考えです。

チームエナジーでは、「夢と事業が育ちあう森」というコンセプトを掲げています。

TEAM ENERGYがめざす「共経営」のしくみづくり。
それは、たくさんの命が育ちあう森のように、
大きさが違う多様な事業が育ち、
成長し、共生しあう“場所”になること。

引用:TEAM ENERGY 公式サイト

会社というと、ひとつの独立した存在であり、それぞれの経営はすべてを自分たちだけで担わなければならないというイメージがあるかもしれません。しかし、すべての会社がつねに最適なリソースを持っているわけではありませんし、必要なリソースが変化することもあります。会社同士が限られたリソースを奪い合っていては、社会としての成長は見込めません。自らの組織を高め続けていく努力は必要ですが、それぞれの努力だけでなく、チームエナジーが「育ち合う森」と表現しているような場や仕組みも重要です。

ストリートスマートではこれを「会社は箱」と表現しています。

ストリートスマートで想定しているモデルの形はさまざまと書きました。モデルが育ち、結果として法人化することはあるかもしれませんが、法人化を目的にしているわけではありません。

ストリートスマートは、それぞれの有機的な繋がりや関わり合いを重視しているため、生まれたモデルがそれぞれ独立して点でバラバラになっていくのではなく、ストリートスマートという一つの箱、生態系の中で、大小、形も様々な多くのモデルが生み出され、影響し合っているような姿を理想としています。

この思想の背景には、ストリートスマートのメンバーや関わってくれる人たちの成長機会を創っていきたい、という思いがあります。社名には「いかなる環境でも生き抜く知恵」を持った人材を社会に送り出していきたいという思いが込められていますが、ストリートスマートは起業家集団を目指しているわけではありません。

起業家や経営者という肩書きよりも重要なのは、いかに「オーナーシップ」を持って考えることができるかということであり、そのような環境や機会が人を一番成長させると思っているからです。

成長機会の創出については、また別の記事で詳しく書きたいと思っています。


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