色、

ふと思い出したので書いてみます。
色について。

幼少期、私は三姉弟の長子として過ごしていました。私、妹、弟。それぞれの間が3歳・2歳ずつ離れたよくある環境です。
まだ私が子供の頃はランドセルは男子が黒で女子は赤だったし、ピンク色とかのランドセルを背負っていれば「お金持ちの子!」ってイメージでした。妹世代から徐々に男子は黒〜青、女子は赤〜ピンクくらいまで広がったかな?というくらい。そんな時代のお話です。

私はよく妹とお揃いのものを使っていました。コップ然りお箸しかり、家のものは大抵そうだと思うのですが区別をつけるのは「色」なんですよね。
私は自分の持ち物で「ピンク」を選ばれたことはありませんでした。ピンクは大体妹のものでした。
深い意味を感じたことはありません、今だに不満はありません。別にピンクが欲しかった訳でもないから嫌だったこともない。
けれど初めて鴨川に旅行に行った時にパパからもらったビーズのネックレス、妹とお揃いで。妹は赤、私は青だった。家の中での赤・ピンクは妹のものという習慣が母によって通常化されてたからその選択は当たり前なんだけど「私は青なんだ」って思った記憶がずっと残ってます。
誤解なく言いたいのは私はパパから貰ったネックレスは本当に嬉しかったし、あのネックレスがもう実家にもない(おそらく処分されてるはず)のは本当に悲しい。家にあったキティちゃんのジュエリーボックスにしまっていたのを思い出します。なんとなくのデザインもイメージできる。

そして私はピンクというものとは疎遠の人生を歩んできたのです。
私の好きな色は緑色というのは周りの人々はなんとなく感じていただいているかと思うのですが他もアースカラーとかを好んで選びます。差し色にビビットなピンクを使うこともある。
けれど、もし幼少期に私が「ピンク色を買い与えられていたら?」「私がピンク色だったら?」
私はピンク色が好きな人間として育ったかも知れない。けどそんなのは検証のしようもない。

別にピンクを買い与えられた妹が憎いわけでも悔しいわけでもない。可愛くて大好きな妹です、今も特にピンクにこだわっている様子もない。
私が緑色を好きな理由だってちゃんと明確な理由があるし、過去に与えられた「担当の色」がそこには関係していない。

けれど、私はカクレンジャーの鶴姫が好きでした。唯一の女性なのに「ピンクじゃない」から。オーイエローばかりを見ていました、「ピンクじゃない方だから」
私は、ピンク色ではない。

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