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宝塚記念2023全頭考察

宝塚記念2023出走馬の全頭考察です。
評価は☆~★★★★★の10段階で評価しています。※[]内の数字は過去15年で集計

最終結論はMラジブログに上げますので、よろしくお願いします!もし記事が参考になったよor面白かったよと思っていただけた方は、いいねや拡散して頂けると泣いて喜びます。では行ってみましょう!

📄阪神芝2200mについて

スタート地点は正面スタンド前直線の右端。外回りコースの4コーナー出口付近。1コーナーまでの距離は525m。正面スタンド前を通過した後は、芝2000mと全く同じルートを辿るため、3~4コーナーは内回りコースに入る。最後の直線距離はAコース時が356.5m、Bコース時が359.1m。残り200m付近でゴール前の急坂。約120mの間に1.8mの勾配を一気に駆け上がる。

内回りコース使用で直線距離が短いせいもあって、仕掛けは各馬早め。また、最後1ハロンの時計がかかるのが特徴。終盤からゴールにかけては凌ぎ合いになり、単純なスローペースの決め手勝負とは一線を画する。基本的には逃げ・先行勢が強いが、マクリや差しも決まるので、あらゆる脚質の馬にチャンスがある(JRA-VANより抜粋)。前述の通り、坂があってパワーが要求されるため、キズナ産駒やドゥラメンテ産駒が好相性。

📄注目データ

✅前走0.9差負け以内の牝馬

[4-3-6-12]で複勝率50%以上、複勝回収率200%以上を記録している。斤量2キロ減が大きく、また前走G1に出走していて軽く負けたタイプが買える。

✅8枠

[8-0-2-24]。過去15年で8勝は圧倒的。量、体力のあるタイプにとって、大外枠は不利にならない。Hペースの消耗戦なら、自然と捲れる枠。

📄出走馬全頭考察

1.ライラック LS系 評価:★☆

オルフェーヴル×キングカメハメハのSM系。父は体力が豊富で量は乏しいS系の種牡馬で、母父は量、体力が豊富なM系の種牡馬。この配合はオルフェの不安定なSを、キンカメのLや量によってフォローしている配合と言える。前走目黒記念組3着以下は[0-0-0-19]。目黒記念はレベルが低い上に、タルいペースのレースになりやすく、短縮でタフな展開になる宝塚記念とは相性が悪い。同馬の場合、適性的には東京芝2500mより阪神芝2200mにある馬だとは思う。しかしながら、ポテンシャルの証明がどうしても弱い。混合G1で馬券圏内となるとどうだろうか。

2.カラテ CS系 評価:★★★☆

トゥザグローリー×フレンチデピュティのCS系。父は体力、パワー優勢のL系種牡馬で、母父はダートも走れるパワーのあるS系種牡馬。同馬は非主流の血統で、いわゆる良血のひ弱さはなくCやSの強いタイプ。昨年までは不安定なS系といった印象だったが、昨年の京成杯AHあたりから安定感も加わり、今はCS系という評価。新潟大賞典で頑張った後の鳴尾記念凡走+アップ多頭数内枠という形はリズムとストレス、疲労の観点からこれ以上ない臨戦。また、秋天、JCでは切れ負けしたように、本質的には宝塚記念や有馬記念で買いたい馬。ただ、2200m以上の体力を保有しているかと言えば微妙なので、軽く差しに回るのがベストか。

3.ダノンザキッド S(LC)系 評価:★★

ジャスタウェイ×DansiliのS(LC)系。ジャスタウェイ産駒は、ヴェロックスやロードマイウェイ等、一度不振期に入るとそのまま抜け出せない馬が多い。しかし、同馬は母父Dansiliの量の影響だろうか、不振期には入らず均衡程度で留まっていた。そして、久々の人気急落だったマイルCSで2着、大阪杯で3着に激走。いかにもダンチヒらしい巻き返し。今回に関して言えば、凡走後の人気落ちなので、臨戦は悪くない。しかし、2200mの消耗戦を乗り切る純粋なスタミナ能力があるかと言われれば微妙だろう。短縮なら多少評価をしただろうが、延長ではモロにスタミナ不足を露呈しそうで、ここでは評価を下げる。

4.ボッケリーニ M系 評価:★★

キングカメハメハ×ダンスインザダークのM系。父は量、体力が豊富なM系の種牡馬で、母父はSやCを付与する種牡馬。同馬は距離適性が長いポタジェだと思っており、king of まとまり系。前走の鳴尾記念は久々の2000mという舞台と5人気というなめられた立場での激走で、いかにもまとまり勝ちという印象のレースだった。今回もリズムを上げてきたのに10人気と考えると、一見悪くないように思えるが、JC、有馬記念で全く抵抗できなかった姿を見るに、過度な期待は禁物か。好走するならスローのインベタでロスなく運ぶ形。今回はそのようなレースを想定していないため、評価しづらい。

5.イクイノックス L系 評価:★★★★

キタサンブラック×キングヘイローのL系。父は現状の産駒の傾向を見る限り、L~LS系の種牡馬。母父はBMSとして活躍馬を多数輩出。欧州血統らしく体力を与えつつも淡白な印象は無く、SやCも与えている。速い上がりを出せる量系でありながら、激走後の有馬記念でもあっさり勝ち切った姿からは、もうどんな競馬も出来るスーパーホースという評価で良いと思う。ケチを付けるなら、前走逃げたことと、多頭数の内枠で擦られる展開くらい。自分の似たメージだとシンボリクリスエスで、クリスエスは半年の休み明けで内で擦られて5着に飛んだ。ただあの時は屈指の好メンバーで、タップダンスシチー、ヒシミラクル、ネオユニヴァース等が参戦していた。今回はそこまでレベルの高いレースとは思えず、イクイは量だけで他馬を圧倒できるレベルだと思う。外に出せさえすれば、ほぼ確勝では。

6.スルーセブンシーズ C系 評価:★★☆

ドリームジャーニー×クロフネのC系。父、母父共に瞬発力に乏しく、また母父からパワーを受け継いでいるため、適性が向くのは中山、阪神など上がりの掛かるコース。そういう意味で阪神芝2200mは適性の高い舞台と言える。しかしながら、ここ2走も得意な舞台で普通に走ってきただけに、苦→楽にはならない。確かに鮮度があるのは重々承知だし、牝馬も相性の良い舞台ではあるが、好走している牝馬は軒並み格を保有している馬ばかりで、やや足りない印象を受ける。着付けに徹したい。

7.プラダリア CL系 評価:★★☆

ディープインパクト×クロフネのC系。ディープ×フレンチデピュティ系の配合はC系に出てることが多く、本馬も小柄な馬と考えればC主導だろう。目黒記念を軽く凡走後の短縮は悪い臨戦ではなく、タイミングとしては評価しても良いと思う。しかし、今回と同じ舞台の京都記念でドウデュースに完敗。やはり量、体力が圧倒的に足りない印象を受ける。ダービー5着の時点で、この馬の未来が決まってしまった感じか。ディープ×クロフネという配合からも、上跳ねは期待しづらい。

8.ヴェラアズール SM系 評価:★★

エイシンフラッシュ×クロフネのSM系。父は体力のあるLC系の種牡馬で、母父は一本調子なパワーのあるS系の種牡馬。母父クロフネはノヴェリストやエイシンフラッシュで重賞制覇をしているのを見るに、父のズブさを米国的なスピードで補っているように映る。有馬記念はJCの大激走の反動があったため、参考外。休み明けで馬が戻っていれば、能力的にはここもある程度は勝負になるだろう。しかし、同馬はやはりJCの激走は一時的な充実期に加え、かなりSに頼っていた印象を受けるので、今回完全に戻り切ることができるかと言われれば微妙なところ。明確にリズムを戻してきたと確認できるまでは様子を見たい。

9.ジャスティンパレス M系 評価:★★

ディープインパクト×Royal AnthemのM系。父、母父ともにまとまったタイプ。3冠の合計着順が悪い馬は有馬記念で好走できないと考察で書いたにも関わらず有馬記念で評価して7着。その他の近走4戦である神戸新聞杯、菊花賞、阪神大賞典、春天では買えず、かなりセンスの悪さを露呈している(爆)。もう買いません、いや買えません。3000m続きで単純に疲労はあるだろうし、ルメール→鮫島なら普通に考えたら消しだろう。ここに来て騎手に頼るのもなんだが…。

10.ディープボンド S(LC)系 評価:★★

キズナ×キングヘイローのS(LC)系。父はSとパワーを保有するSM系の種牡馬で、母父はパワーや体力が豊富なS系種牡馬(種牡馬辞典ではL系だが、G1で活躍した馬にはS系が多い)。同馬はキズナの米国的なパワーに加え、母父のキングヘイローから体力、しぶとさを供給し、持続質戦での強さが強調されている。前走天皇賞春で2着だった馬は[0-1-1-7]。好走した2頭は天皇賞春でどちらも3人気以内に支持されていたG1勝利馬だった。ディープボンドは5人気2着で、G1勝利はないため、やや劣る臨戦過程。消耗戦は合うだろうが、果たしてここを走り切るエネルギーのストックが残っているかどうか。

11.ジェラルディーナ L系 評価:★★★

モーリス×ディープインパクトのL系。父は体力、パワーのあるS(LC)系の種牡馬で、母父は量が豊富なM系の種牡馬。父の重い部分を母父でカバーしていて一見バランスの良い配合に思えるが、全体的にSは感じず、あくまで優等生的なポジションで、量で圧倒できる相手なら安定するといった感じか。激戦の中に突っ込んでいくのは合わないので、今回も有馬記念と同様、勝ち度外視で着付けに徹したほうが良いだろう。凡走後の延長で追走を楽にしている臨戦は合う。不器用な馬なので、ある程度展開の助けがあれば。

12.アスクビクターモア M系 評価:★★

ディープインパクト×Rainbow QuestのM系。父は量が豊富なM系の種牡馬で、母父は欧州のL系の種牡馬。同馬はディープというよりかは、母父の影響が強く、切れがない代わりに体力が豊富で坂コースの持続質戦を好むタイプ。前走天皇賞春10着以下は[1-1-0-10]。巻き返したのはデニムアンドルビーとオルフェーヴル。アスクは前述した通り、坂コースの持続質戦を好むタイプなので、京都から阪神替わりは合う。問題点はリズムの低下か。春の2戦でここまで凡走して、宝塚記念で巻き返した馬は過去見たことがない。差し実績もないので、上手く逆ショッカーのような形を作って展開利を作れれば。

13.ジオグリフ L系 評価:★☆

ドレフォン×キングカメハメハのL系。同馬はキンカメからも量、体力を受け継いだL主導の馬で、皐月賞の時は鮮度がある分、多少のCやSも保有し、LM系くらいのイメージだった。同馬は適性的にある程度時計が掛かった方が良いのに、広いコース向きというのが面倒臭い部分。躍動感は薄れているので、平均スローくらいで全体時計は速くないのに、ある程度上がりは掛かるような体力を活かせる展開なら。

14.ブレークアップ SM系 評価:★☆

ノヴェリスト×クロフネのSM系。父はドイツ産の種牡馬で、タイプはよく分からない(爆)。同馬はノヴェリストのズブい部分を母父のクロフネでかき消している配合。有馬記念での惨敗を考えると、阪神大賞典、天皇賞春はよく頑張っていると思える。ただ、変にまとまっているせいでどちらにも地味に対応してしまったのが余計か。延長のダウン戦で買いたい。

15.ユニコーンライオン SL系 評価:★

No Nay Never×High ChaparralのSL系。父はヨハネスブルグの系統で米国産の芝ダート兼用馬で、母父はサドラーらしい欧州のL系種牡馬。同馬は一応S系ということにしたが、M3タイプ云々よりも体力で押すような競馬が得意なタイプ。年齢も重ねているので、レース中のプレッシャーにはもう耐えられないだろう。どれだけ楽に逃げてイクイに可愛がられるか。超前残り馬場や不良馬場等、特殊馬場ならもう少し評価しても良かったが…。

16.モズベッロ S系 評価:★★★

ディープブリランテ×Harlan's HolidayのS系。母父は米国産のダート馬で、おそらくS系の種牡馬。配合的にはディープ系×ストームキャット系なためニックスにあたるが、同馬はかなり重たいタイプで、道悪の大阪杯や宝塚記念のような時計の掛かる坂コースがベスト。同馬はずっと不振期のような状態が続いていたが、前走では久々に出遅れない競馬ができた上に、Vラインで6着と復調を感じる内容だった。また、新潟大賞典でも一桁通過順で競馬をしているのも見逃せない。イクイノックスが前を掃除してのアドマイヤモナーク的着付けパターンなら。

17.ドゥラエレーデ S系 評価:★★★

ドゥラメンテ×オルフェーヴルのS系。父、母父共にS主導の種牡馬。東京切れ負け後のホープフルSがいかにも同馬らしいパフォーマンスで、直線に坂のある阪神コースは合う。今年の3歳牡馬のレベルは低いとは思うものの、まだ底を見せていないし、鮮度+53キロは魅力。マウントシャスタクラスでも5着に出来るなら、同馬が好走しても驚けない。ユニコーンライオンに付いていく形で綺麗に先行できれば。

まとめ

☆カラテ
☆モズベッロ
☆ドゥラエレーデ

イクイノックスは仕方なし。カラテはサンレイポケットの強化版ってイメージ。サンレイは使われ続けて均衡に入りリムズが低下してしまったが、カラテはリズムが低下しそうなタイミングで、しっかり休みを挟めてるのが大きい。ここはG1好走の最初で最後のチャンスかも。モズは着付け要員で。ドゥラはある意味東京凡走後の阪神なので(笑)。

以上です。
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