データセンター
データセンターについての記事を集めてみます。
今までにわかったことは、以下の通り。
(1) データセンターでの雇用は、監視作業や設備の巡回、バックアップテープの交換などの業務であって、必ずしも高度な仕事とは言えない。また、インフラとしてのデータセンターは、特定の科学分野の学術研究と直接的に関係があるわけではない。
(2) データセンターは、騒音がひどいことなどで、近隣住民から忌避される「迷惑施設」である。ある意味で冷蔵倉庫や変電所に類似する施設で、それらよりもずっと環境への負荷が大きい。
(3) APLグループ(米国の不動産投資会社)に北九州市が市有地を約20億円で売却する議案が提出されたが、2年前に、そのグループからの建設候補地としての紹介があり、「調整が続いていた」ということである。環境アセスメントや住民への説明は行われたのだろうか。
(4) 建設費の半額が国から補助されるが、同グループ自体がデータセンターの運用をするかどうかは未定で、「他社に委託」することもある。(「ピンハネ」?)
(5) 「IDCF北九州データセンター」が最初に誘致されたもので、ウェブサイトには、「西日本最大級」と称されている。場所は、若松区の北九州学術研究都市内ではなく、周辺に住宅等がない場所(八幡東区前田)で、ひどい騒音が出るとしても、その意味では問題がないようだ。「モジュール方式の圧倒的な拡張性、環境対応型次世代データセンター」という説明がなされている。
(6) データセンターの周辺(上述のIDCF北九州データセンター)については、Googleのストリート・ビューがない。gated areaということだろうか。
(7) 北九州学術研究都市の地区計画によれば、「大学・関連施設地区」において建築できる建築物として「工場」が含まれているが、「研究又は研修に関するものに限る」と括弧書きされている。インフラとしてデータセンターは、特定の科学分野の学術研究と関係はなく、これに該当しない。
(8) データセンター が、地域計画上、事務所扱いされているようだ。 機械設備とそのメンテナンスが中心であること、電力の消費が多いこと、騒音が出ること、警備が厳重に行われること、などを考えると、望ましい扱いとは言えない。
北九州市土地利用計画
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福岡北九州データセンター(IDCフロンティア)
このデータセンターの周辺については、Googleのストリート・ビューがない。北九州学術研究都市の一角(近くに小学校や住宅もある地区)にデータセンターが建設された場合にも、その周辺についてストリート・ビューがなくなる可能性がある。
北九州都市計画地区計画の変更(北九州市決定)
「大学・関連施設地区」において建築できる建築物として「工場」が含まれているが、「研究又は研修に関するものに限る」と括弧書きされている。
データセンターのテナント
データセンターのテナントとしては、 (1)一般企業(金融機関等)、 (2)DC事業者(NEC、富士通など)、 (3)クラウド事業者(AWS、Microsoft等)、 (4)OTT(コンテンツを提供する事業者)がある。
参考資料: データセンター業界の最新の動向(日本政策投資銀行)
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