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革ジャン

黒の革ジャン。いわゆるライダーズジャケットという、ウエスト丈のやつです。

もう随分前だけど、フランスで最初の一着を買った。合成皮革の安物だった。革ジャンなんて着たことがなかったけれど、店頭で見て気に入り、サイズがぴったりだったので購入した。その頃わたしは、仕事でヨーロッパに行くとよく服を買っていた。日本だと「大きいサイズコーナー」に行かなきゃ着れる物がないのに、ヨーロッパではわたしのサイズの物が普通に店頭に並んでいて普通に買えるのが嬉しかった。

初めてのライダーズジャケットはよく似合って、よくほめられたけれど、安いフェイクレザーだから二、三年でボロボロに擦り切れてきた。そのときちょうど滞在していたソウルで、革の専門店に行って、
「これと同じ物をください」
と拙い韓国語で言ったら、店員さんが、本当にそっくりな形の(本革の)黒いジャケットを探し出してきてくれた。演劇のツアーだったので座組みの人たちに毎日会うんだけど、だれもわたしの革ジャンが昨日と今日で別物に変わったのに気づかなかった。

以来そのソウルで買った革ジャンを愛用していましたが、2020年の春からパンデミックの日々でヨガ教室もダンス教室もお休みになり家にこもって好きなだけ食べていたら革ジャンの前のファスナーが閉まらなくなってしまった。その上2022年夏に腰椎椎間板ヘルニアで坐骨神経痛になってしまい、ますます運動から遠ざかってしまった。

で、こんなことじゃいかん、と2023年5月から食事に気をつけて、今9月の終わりですが、閉まるようになりましたよファスナーが! 今年の冬はまた革ジャンが着れます。嬉しい。ということを主に言いたくてこれを書きました。

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